40年ぶりの雲ノ平 '08.08

   

 <石田雄三OBからの報告です> 写真5葉  退職してからまた山に出かけはじめた。本格的な登山は2001年に子供と富士山に登って以来だ。 8月初旬には体力確認のためテントをかついで槍ヶ岳に一人で出かける。偶然にも山頂に立つ 日は晴天となり夜中には何十年ぶりかで天の川を見ることができた。体力の方は水分の取り 過ぎのためかかなりバテテしまった。あげくに槍ヶ岳山荘のテント場では高山病の兆候まで出て しまった。    今回は5泊6日の予定で新穂高温泉より8月27日に一人で入山した。悪天予想だったため出 発を2日延ばした。荷物をできるだけ軽くしようと思い、極力余分な物は排除する。しかし、 出発時には16.0kgであった。テントと食料を持っているからこの重さもやむをえないと感じる。 槍ヶ岳登山の教訓を生かし極力水の補給を控える。そのかいあって双六小屋までは順調に進む。 しかし小屋に着く少し前の正午ころから雨が降り始め明くる朝まで続いた。雷を伴っており、 雨も尋常の量ではなかった。岡崎に被害が出た時だ。しかし、新しいテントは耐水性に優れ、 水の進入はほとんどない。それにエアマットを使用しているためずぶ濡れになることもなかっ た。ところが、間近への落雷2発には肝を冷やす。明くる日に双六岳、三俣蓮華岳の稜線を歩く。 運よく雷鳥を間近で見ることができた。ほんの1mくらいの距離でも草を食べている状態で人 間をほとんど恐れない。巻道を利用しなかったご褒美と思った。三俣山荘から黒部川源流そして 祖父岳の山腹をトラバースするコースを進む。雲ノ平へ登る標高差300mの道はあまりよくない。 しかしこれを超えると雲ノ平だ。40年前とはかなり変わっていた。まず小屋ができたことだ。 雲ノ平山荘をはじめ近くには高天原山荘、薬師沢小屋がある。それに雲ノ平はほとんど木道とな っていた。高山植物を保護するためだ。日本庭園、スイス庭園、ギリシャ庭園などとあちらこ ちらに名前がつけられている。盛夏に行けば本当にすばらしいお花畑が広がっていることだろう。 今回、高天原で温泉に入ってくることを大きな楽しみとしていたが悪天と体力不足のため中止 する。次回の楽しみに取っておくこととする。雲ノ平から薬師沢小屋への下りはかなりの悪路だ。 大雨のあとのせいかもしれないが、まるで沢歩きをしているようだ。薬師沢小屋から太郎平への 道もお花畑が多く木道となっている。天気が悪いため薬師峠泊をやめ折立まで一気に下山するこ とにする。このルートは初めて通るが弥陀ヶ原と同じく標高の高い所はゆるやかでお花畑が続き、 最後の所で一気に折立に急坂を下る感じだ。折立からの登山客が多いのにはビックリする。 旅行社主催のツアーで中高年の人が10数人単位となって雨の中を何組か登ってくる。薬師岳近辺 にはきれいなお花畑が広がっていることから人気も高いことはうなずける。それにしても昔と比 較すると何と登山客の多いことやら。登山人口がかなり増えた気がする。また、通信手段もか なり充実してきている。双六小屋と三俣山荘では衛星回線を利用した公衆電話が設置されている。 三俣蓮華岳の山頂で3県境の標識のある地点だけは携帯電話も通じるとのこと。全く便利になっ たものだ。 今回合計で5回ほど転ぶはめになってしまった。十数年前から年1〜2回ほどの割合で腰痛に悩ま されている。今回もリュックの底にはコルセットをしのばせている。荷物の上げ下げもかなり慎 重に行なっている。下りではスティックも使用している。それでも転ぶ始末だ。やはり五感の神 経が衰えてきているためだろう。  今回の山行で体力面ではある程度の見通しがついた。しかし気を抜くことなく慎重に今後も山 歩きをしたいと思っている。 <主な行程> 8/27  名古屋(名鉄バスセンター)→高山→新穂高温泉→わさび平 8/28  わさび平→鏡平→双六小屋 8/29  双六小屋→双六岳→三俣蓮華岳→三俣山荘→黒部川源流出合→雲ノ平 8/30  雲ノ平→薬師沢小屋→太郎平小屋→折立 8/31  折立→富山→高山→扶桑(自宅)  *)所用時間は旺文社発行の「山と高原地図」の0〜10%増程度






 
双六岳中腹から槍ヶ岳方面







双六小屋出発前
後方は鷲羽岳


 



 


雷鳥(親子でいた)
双六岳と三俣蓮華岳中間地点にて







 
三俣蓮華岳山頂から雲ノ平方面
遠くに黒岳
左端近くに雲ノ平山荘






雲ノ平の木道。遠くに雲ノ平山荘