001 行くぞ!山歩き     著者  平野恵理子氏 発行  筑摩書房 価格  1600円 お勧め度  ★★
 山の入門書を読んでいても初心者にとっては理解しにくいというのが実際的にある。その点この本は、ほのぼのとしたイラストが多く使われていることで、語りかけるような人間味のある文体で、ごく自然に山へと導いてくれる。この種の本にありがちな教科書的な堅苦しさがないところが良い。
 山は楽しむことを前提に自然の愛で方、道具のそろえ方、食べ物、マナー、コースの紹介など七つの章で構成されている。
002 一等三角点の名山と秘境 著者  安藤正義氏外 発行  新ハイキング社 価格  1750円  お勧め度  ★
 既刊の一等三角点の名山の続編とでも言うべき書籍である。全国に散らばる一等三角点(本点)は400余りある。それらの中から100箇所を選び、一つ一つ訪ね歩いて、レポートされている。中には岩木山(青森)や筑波山(茨城)のように著名な山もあるが、多数は地元の名士である。したがってもちろん自分の地元に近い山々には愛着が沸くが、遠くの山はそれほどでもない。それが人情というものだろう。
 三角点は、山頂に立てば必ずあるというものではなく、逆に意外なところで見つけたりすると、妙に親近感を覚える存在ではある。何がいいのかと言えば、その誇大でないところ、さりげないところである、そして、山の奥深いところにそれを持ち運んだ人に対して敬意を表したい気持ちになる。そして、何よりも山歩きを続ける私たちを支える地形図の基になっているのが三角点であることを知れば、おのずとその大切さに感謝しなければならないと思うのである。
003 エヴェレストの女たち 著者  田部井淳子氏 発行  山と渓谷社 価格 1500円 お勧め度  ★★
 地球のてっぺんに立った21カ国41人の女性。世界の最高峰は男であろうと女であろうと、今後も多くの人を魅きつけることだろう。しかし、女性の場合は、男以上に時代の個性が読み取れる。彼女らは山頂でいったい何を考えたのであろうか。
http://www.yamakei.co.jp/prev.php?id=8735
004 尾瀬自然観察ガイド 著者  尾瀬自然保護財団氏 発行  山と渓谷社 価格  857円 お勧め度  ★★
 尾瀬の自然や風景とゆっくり対話しながら歩きたい人におすすめの一冊である。尾瀬の象徴である湿原を作りあげているものとは?、湿原に残された巨人の指紋って?、至仏山と燧ヶ岳、育つ植物がなぜ違う?、いちばん最初に木道が敷かれたのはどこ?、などなど楽しいエピソードとともに尾瀬の自然をあらゆる角度から紹介する。尾瀬の自然や風景とゆっくり対話しながら歩きたい人にお勧めの一冊である。
http://www.yamakei.co.jp/prev.php?id=10487
005 大きな木の下で 著者  近藤よう子氏 発行  小学館 価格 3200円 お勧め度  ★
 自然はイラストの第一人者松岡達英氏と感性の漫画家近藤よう子氏が日本の森や海岸を巡る。そこで営まれる生き物たちの生態系を、土地のキーパーソンに取材し、エッチングとエッセイで再現する。日本のフィールドを知る大人の絵本である。
http://www.shogakukan.co.jp/
006 お父さん ほら山が見えるよ 著者  金山広美氏  発行  山と渓谷社 価格 1500円 お勧め度  ★★

 目の見える人も見えない人も一緒に登山を楽しもうという目的で作られた山の会に入って、多くの山に登りながら、次第に行動範囲を広げていった。娘たちや仲間たちとの山歩きを中心にしながら、子育てのこと、ボランティア活動のこと、パソコンやガイドブック、山岳雑誌の音訳のことなどが軽快に綴られる。
 失明を乗り越えた前向きさ、バリアフリー登山のパイオニアとしての活動振りが読者に感銘を与える。
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007 御嶽の風に吹かれて 著者  久山喜久雄氏   発行  ナカニシヤ出版   価格 1900円 お勧め度  ★
 開田高原にある「森の家「では、著者によって森と暮らしをテーマにした体験学習が主宰、実践されている。豊かな自然、さまざまな恵み、地に根を張った人たちとのふれあい、それらが深い思い入れとともに綴られる。
 御嶽登山のこと、開田高原のこと、木曽馬、おばあさんの昔話、渓流魚の養殖、ブルーベリーやしいたけ作り、白樺工芸、弦楽器作りなど、魅力いっぱいの話が展開する。
http://www.nakanishiya.co.jp/books/ISBN4-88848-711-1.htm
008 女たちの山小屋物語 著者  鷹沢のり子氏   発行  山と渓谷社 価格 1600円 お勧め度  ★
 風の日も、雪の日も登山者を暖かく迎えてくれる山小屋の「おかあちゃん」たち。人里離れた「山小屋」という環境の中で、たくましく生きる女性たちのノンフィクションドラマ。101人の山小屋の女性たちの生き方を小屋の歴史を絡めながら、紹介してゆく。
http://www.yamakei.co.jp/prev.php?id=8756
009 街道と活断層を行く(関西地学の旅) 著者 大阪地域地学研究会 発行 東方出版 価格 1500円  お勧め度  ★★
 街道と断層の不思議な関わりについて述べている。つまり昔からの主な街道の近くには断層があると……。例えば鯖街道、今の国道367号線に沿うような形で花折断層があり、また、西国街道に沿うような形で有馬−高槻構造線があり、北国街道に沿うような形で柳ヶ瀬断層があるという。
 我々の身近な六甲や比良の周辺にも活断層があることがわかり、ただ単に山に登るだけでなく、こうした地学的な関心をも持って登るのであれば、より一層の趣き深い登山となるのであろう。
010 上高地自然観察ガイド 著者 中村至伸氏 発行  山と渓谷社 価格  762円 お勧め度  ★★
 北ルプスの登山の起点、上高地。この山上盆地には、梓川の清澄な流れ、神秘的なたたずまいの大正池、田代池など、見どころたくさん。四季折々に咲く花や、森の変化、川辺で憩う鳥たち、林間に舞う高原蝶など、この地の自然を、美しい写真とやさしい解説で大解剖する。上高地を満喫するための一冊である。
 新書版の大きさで持ち歩きにも便利である。
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