平成13年11月1日(木)

   
 

〜遭難時の対応〜

ツアー登山の山岳遭難

 
   

 
 

 旅行会社主催のツアー登山での遭難事故が昨年は全国で五十二件発生し、5年間で約3倍に急増していることが、警察庁が初めてまとめた全国調査で分かった。中高年が遭難する割合が特に高くなっている。

 参加者にも登山する自覚の薄さが感じられる。北アルプス槍ケ岳(3180m)に向かうツアーで50歳代の女性3人は列からかなり遅れ、「こんなに急な上り坂とは知らなかった」「ツアー会社から渡された資料では斜度が分からなかった」と話していた。

 警察庁地域課は中高年における登山人気が続くとみており「春山や冬山でツアー登山の事故が多発する危険もある」と指摘する。旅行会社には「参加者にコースの状況や難易度など具体的な情報と、登山にはリスクが伴うことを十分に説明してほしい」と注文している。

 
 



はる
 
 

 ツアー登山の場合は、正式な登山ガイドが付くんでしょ。

 
 


ふゆ
 
 

 たしかに付くけれども、最近の登山者の増加に伴い質の悪いガイドもたくさんいることもたしか。良いガイドとは登山に対する技術だけでなくガイドされる人にあわせた登山を周到にできる人よね。

 
 


なすび
 
 

 ここは管理人自身が実際に見た実例で紹介しよう。(本当にあった話)


ガイドA
 北アルプスG岳小屋よりK沢岳を往復しS沢に下山する予定(通常9~10時間の行程)でいた女性2人を引率したガイドA。
 小屋を早発しK岳を往復、G小屋に14時近くにもどってきた。
 S沢は真東の急斜面で谷が深く夕方前に全く日の当たらない状態となってしまう。
 しかし女性とガイドAはそのまま下山、結局下山中にK沢岳を往復した疲労で足は鈍り、辺りも真っ暗となり女性はビバークを余儀無くされた。しかもガイドAは一足先に一旦車に戻ってしまった。


ガイドB
 まったく同じ北アルプスG岳小屋に老夫婦を引率してきたガイドB。
 G岳にあまり詳しくないガイドBは、あらかじめ予定のコースを逆側から自らの足で歩いてみた(しかもN房温泉~G岳小屋~K沢岳往復~S沢を1日で)。
 当然、山小屋にも挨拶をし当日老夫婦ゆえに到着が遅くなることを告げていき、当日も老夫婦の足取りにあわせ、時間こそかかったものの二人ともさしてバテることもなく無事G岳小屋に到着した。

 
 


なすび
 
 

 さて、この話をきいてどちらのガイドが優れているかはわかるよね。

 
 


あき
 
 

 どう見たって、ガイドAに登山の引率する資格はないね。

 
 


なすび
 
 

 しかしガイドの悪例は、これだけにはとどまらない。
 私の見た中では、小学生200人(もちろんただのシューズ)をまだ若干とはいえ残雪が登山に残っているときに、しかも午後を大幅に過ぎてから登り始めたという、明らかに常規を逸したガイドもいた。(下山した後に遭遇)

 
 


はる
 
 

ガイドって資格があるの?

 
 


ふゆ
 
 

 あるよ。
 一応、日本山岳ガイド連盟(JFAGA)傘下のガイド団体に所属し、ガイド資格を習得するのよ。

 ”2種資格”(全ての状況下でのガイドが可能)、”普通資格”(主に無雪期の一般コース)、”里山案内人”(低山やハイキング)というふうに分かれている。

 しかしこれは各ガイド団体で資質のチェックはあるけれども所定された基準はなくばらつきがあるのも確かなのよね。

 
 


ふゆ
 
 

 ツアー登山に関しての状況は、通常2〜10人くらいが限界(しかも足が揃っている前提で)と言われているにも拘わらず、20人以上もの人たち、酷いツアーでは200人以上の登山者の引率にガイドと添乗員の2人だけというのもある。正直、どれくらいの登山経験で脚力もわからないツア−登山で目が行き届くなんて行くことはないよね。

 
 


あき
 
 

・・といっても全てのツア−登山の企画が悪い訳ではないよね。
それはともかく、ツアーの参加者にも問題はないのかなぁ。

 
 


ふゆ
 
 

 それは重要な問題かも。
 実際の自然を相手にする登山ではいかにツアーといっても、危険と隣り合わせであり、自らの能力以上の事をできる訳ではない。ましてやツアーはもちろん、随行者の中にはただ連れていってもらうだけで自ら調べたりすることを怠り、時には自分がどこのどの辺りに行ったということすら知らない人がいる。あらかじめ調べておくことは実社会においても必要なことだよね。同じつれていってもらうにも予め調べて後に振返れば次の機会にその経験は生きる訳でね、今後はそのようなことをしていくべきだよね。

 
 


なつ
 
 

 たしかに、自分で何かしようというときは必ずそうするのに、人がいると頼ってしまうよねぇ。

 
 


ふゆ
 
 

 結局、ある程度自分のなかで能力を把握しておくことがまず第一だよね。自分がどれくらい歩いてどれくらい休憩をして、何で栄養補給をして、水はどうしたか・・ある程度記録しておきその中から、次回はどのようにしようというテーマを自分の中に決めてやっていくことが、引率してもらうにしても大切だよね。