旅の耳より情報 カイラス編(2004年4月情報)

(1)カイラス(西チベットへの道)

ラサから西チベットを目指す場合、その方法には下記4通りがある。

1)ツアーに参加する
これがもっとも簡単な方法だが当然値段は高い。僕たちと同時期に日本人2人とイギリス人がカイラス・ツアーを組んでいたが、全部で18日間のツアー料金が18000元だった。ツアー主催元は吉日ホテルにある旅行代理店。これはオフ・シーズン料金なので5月以降はさらに値段が上がると思われる。しかもツアーの場合、全部で4種類のパーミットを取得する必要があり、その為の日数が最低一週間は必要ということだった(月曜日に申し込んで最短でその週の土曜日に出発)。

2)自分たちでランクルをチャーター
アリ行きのバスに乗れなかった僕たちが選択したのがこの方法だった。もちろん許可書なしでカイラスを目指すことになる。最初はタルチェンまで南路を直行することで9000元、その後予定を変更してアリ経由タルチェンまで行く事になり、追加費用1000元を支払い全部で10000元を要した。それを日本人4人でシェアしたので一人頭2500元を支払った。

3)公共バスに乗る
もっとも安上がりの方法がバス。アリまでは公営と民営合わせて週6便の寝台バスが運行されており、これに乗れれば寝ながらにしてアリにたどり着ける。値段は前方下段のベットが700元、ラサを夕方に出発して3泊4日。後方上段のベットは100元くらい安くなると思うが、道路が悪くてとても揺れるので、場所選びは非常に大切。
バス乗り場はラサではセラ寺に行く途中左手に看板が見える(旅行人の地図にある「阿里事務所」の場所)。シガツェではバスターミナルを100メートルくらい南に歩いた場所にある(看板が出ているのですぐ分かる)。

アリ行きバスチケットを買えるかどうかは時と運次第。僕たちはラサの事務所で外国人だからという理由でチケット販売を断られた。また、シガツェから乗り込もうとした日本人の女の子も乗車拒否にあってしまった。そういう経緯があったので、僕たちはやむなくランクルをチャーターすることにした。

4)ヒッチ
シガツェ(開放都市)までは公共バスを利用。シガツェでエベレスト方面の許可書を公安で取れる(有効期間1週間、50元)。この許可書でラツェまでバスで行き、そこからヒッチ。(許可書なしでラツェまでのバスに乗れるかもしれない)。北路をアリ方面に向かうトラックはかなり走っている。

カイラスに至るまでの検問所は下記にあった。
1)ラツェの5キロ先:朝6時半に通り抜けたので無人だった。(午前9時でも無人だっとという旅行者の話もある)。果たして機能しているのか?
2)サガ手前:この検問はかなり厳しく一人一人出頭してパスポートチェックがある。許可書を持たない僕たちはここで追い返されてしまった。
3)バルガ:南路をタルチェンに行く場合、またはマナサワール湖方面に向かうには通らなければならない検問。ここも厳しくパスポートと許可書のチェックがあった(僕たちはアリで許可書を取っていたので問題なく通過)。
4)マユム・ラ近辺:これは日本人ツアー2人組の情報。ここでも許可書のチェックがあったそうだ。

以上の検問状況を考えると無許可で南路からタルチェンまたはアリを目指すのは絶対に不可能。止めた方が良いと思われる。22道班から枝分かれする北路は南路の厳しさが嘘のようにいっさい検問がなかった。 アリ行きバスは北路を走る。運良くアリ行きバスに乗り込めればラツェの検問を突破した後アリまで検問はなし。ヒッチを試みる人も必ず北路を走るトラックを捕まえること。

北路をアリに向かう場合、現在新道が開通しています(旅行人の地図には載っていない)。ツォチェンからタブイェルツァカを経由してヤクラに抜けるルート。ほとんど無人、チベット高原内陸部を走るので野生動物がたくさん見られる。道中に簡易宿泊施設はある。道路は悪路だがランクルならば問題ない。
僕たちは22道班を出発してから新道を走り、途中のダオルーで一泊。その翌日の午後9時にアリ到着することができた。ランクルをチャーターする場合は運転手に新道を通ることで交渉してください。ガソリン代と日数を短縮できます。途中に検問はない。

その他の道路状況として、現在ラサ〜シガツェまでの道路を100キロ以上に渡り大工事中。僕たちはラサからシガツェまで15時間も要してしまった。この工事は2年続くらしいので、シガツェに向かう人はその覚悟で。

ランクルかヒッチでカイラスを目指す場合は途中の町で宿泊することになる。僕たちが宿泊した22道班、ダオルーとも許可書のチェックはなかった。西チベットは東チベットに比べて人口も少なく、公安の数も少ない。東チベットほど公安に神経質になる必要は無いと思われる。

(2)各都市情報

◎アリ(阿里)  

○旅行許可書
アリに到着したら速やかに公安に出頭しよう。公安の場所は旅行人の地図から移転している。アリ市内南東China Mobileの建物の道路を挟んで斜め向い側。市内からタクシーで5元。アリまで無許可でやって来た罰金300元と許可書代50元の合計350元。公安は土日休み。

○ホテル
阿里迎賓館が僕たちの常宿だった。トイレ・シャワー付き(午後9時から10時までHot Showerあり)の3人部屋で1ベットが40元。2人で泊まるならば一部屋貸切で80元まで交渉可能。僕のランクル仲間がペンライトとアーミーナイフを部屋で紛失。手癖の悪い職員がいるようなので、部屋の中での貴重品管理には注意を要する(僕たちは被害なかった)。
無許可でアリに到着した場合、ホテルの人は日本人旅行者の扱いに慣れており、公安に連絡して翌日のアポまで取ってくれた。

○食事
阿里迎賓館から東に歩いて1分、「家常味レストラン」で毎日食事をしていた。ご飯が山盛り、値段もリーゾナブルで味も良い。おばちゃん、おじちゃんがとても親切。

○インターネット
阿里迎賓館を東に行って最初の交差点を右折、橋を渡る手前にある「e-時代」(建物の2階)で日本語を読むことだけ可能。24時間開いている。

○旅行代理店
阿里でランクルをチャーターしたい場合、旅行代理店はここしかない。場所は阿里迎賓館を東に歩いて陜西賓館の少し手前にある「阿里旅遊信息処」。但しとても高い。グゲ遺跡2泊3日でランクル一台2800元と言われ僕たちは諦めた。

○交通
アリからプラン行きのバスが不定期に走っている(アリ滞在中数回目撃した)。情報は市内から川を渡った先にあるバスターミナル(旅行人の地図より移転している)、またはウイグル人食堂街辺りで収集できる。このバスの乗ればメンシ、タルチェン(分岐点から徒歩30分程度)、チュウ・ゴンパと主な見所はどこにでも行ける。

ヒッチの場合、タルチェン方面は新バスターミナルの前辺りで、午前8時過ぎからチベット人がヒッチしているので場所はすぐに分かる。新疆方面のトラックはウイグル人食堂街で。ぶらぶらしていると運転手から声が掛かる。イエチョンまで200元。

アリからラサへは新バスターミナルから隔日運行。地元民はバス前面500元、後面400元だが外国人だと700元とぼってくる。その他にもウイグル人食堂街から出発するラサ行きバスも不定期にある。

◎タルチェン(大金)

○公安
シーズン中は公安が常駐している。タルチェンに到着したら公安に出頭して許可書のチェックを受けること。

○ホテル
旅行人にある「宿住」の看板のホテル(茶色で2階建て)は言い値1ベット80元、50元に値切れる。「宿住」の背後にあるホテルは1ベット30元。夜間のみ電気がある。

○食事・買物
物資は結構豊富。食事もラーメンくらいならば食堂で食べられる。値段はアリに比べてもそれほど高くはなかった。

○コルラ
僕たちは1泊2日で一周した。道は分かり易いので迷う事はないと思う。旅行人にある地図で十分。ディラ・プク・ゴンパの川を挟んだ向こう側にゲストハウスがある(一泊60元)。僕たちはゴンパの宿泊を断られたが、ランクル仲間の一人が後日コルラして35元(食事付き)で泊めてもらったそうだ。
2泊3日の場合ズトゥル・プク・ゴンパでさらにもう一泊。ズトゥル・プク・ゴンパの真下にもゲストハウスがある。旅行人の地図にあるテント・ホテルは発見できなかった。
コルラの途中食料は貧弱。インスタントラーメン、ビスケット、などなどはタルチェンより持参した方が良い。

◎チュウ・ゴンパ

○交通
タルチェンからバルガまでトラックをヒッチ(好意で無料)。バルガからトラックを捕まえられず4時間歩いた。しんどかったが景色は良かった。
チュウ・ゴンパからバルガまではランクルをヒッチ(好意で無料)。バルガからタルチェン分岐点までトラックをヒッチ(一人15元)、タルチェン文起点からアリまでトラックをヒッチ(一人50元)。

○ホテル
3軒ばかりある。1ベット20元から35元まで。電気はないのでロウソクのみ。

○食事・買物
2軒ほど商店があるが物資は極めて貧弱。タルチェンより持参した方が良い。食事は一番大きなホテルの食堂で食べられる。お任せで一人8元。

◎ツァンダ

○交通
僕たちは阿里迎賓館の人に見つけてもらったランクルを3人でチャーターした。1泊2日(グゲ遺跡往復含む)で2000元を支払った。
ヒッチの場合はナムル手前の分岐点で待つ。ナムル・ルートがツァンダに至るメインルート、トラックも一日数台は通る。パル・ルートはトラック少なくヒッチはお勧めできない。ナムルには宿泊施設がないので、午後2時くらいまでにトラックを捕まえられなかったらアリに戻るヒッチを始めた方が良い。道路はかなり悪路、5000メートルの峠を2つ越えるのでトラックの荷台はかなり寒そう。
アリからの郵便トラックが毎週土曜日に出発するという話だった(郵便トラックを利用する場合は再度確認してください)。

○ホテル
外国人は強制的に古格賓館に宿泊させられる。中国人1泊50元に対して、外国人90元、かなり粘ったがびた一文負からなかった。部屋の質はかなり良い。テレビがあり電気も24時間ある。

○食事
人里離れた奥地にあるにもかかわらずツァンダは漢民族の町。中華食堂が豊富にあるので食べ物に困らない。但し、値段もそれなりでチンジャオロースが一皿25元だった。その他の物資も豊富なのでお菓子類も手に入る。

○トリン・ゴンパ
現在は公安の許可書も文物局の許可書も必要ない。直接ゴンパに行って参観料を支払う。言い値は80元だが50元に値切れる。

○グゲ遺跡
公安の許可書が必要。古格賓館にパソコンがあり許可書の発行を代行している。一枚1元。グゲ遺跡の入場料は値下げしたのか、105元に加えてガイド料10元の115元になっていた。

◎各都市間移動時間

アリ〜タルチェン:アリ〜ナムルまで完全舗装道路で快適。トラックで6時間から7時間。(50元)
メンシ〜ティルタプリ:ランクルで15分。
タルチェン〜バルガ:トラックで20分、ランクル仲間が歩いて6時間かかったそうだ。(15元)
バルガ〜チュウ・ゴンパ:ランクルで20分、僕たちは歩いて4時間かかった。
アリ〜ツァンダ:7時間〜8時間、ナムルの分岐点を過ぎるとかなり悪路。

(3)カイラスから新疆へ

新蔵公路の新疆側マザルからプジャの間で道路工事中。従って公式には10日に一回しか通行できないことになっている。それでは物流が滞ってしまうのでトラックは毎日、また不定期にバスも走っているので大丈夫。

○交通
アリのウイグル人食堂街。ここでトラックをヒッチするか不定期のバスを捕まえる。僕のランクル仲間は新疆までミニバスに乗った。座席が窮屈でかなり辛そう。値段は300元(保険料100元含む)、運転手は公安の許可証(新疆側)をかなり気にしていたが、ランクル仲間は戻ってこなかったので無事に行けたのだと思う。
僕たちが乗ったのは寝台バス。たまたま運が良く見つけることができた。値段は地元民150元に対して300元。イエチョンまでの所要時間は約36時間。
その他にもバスターミナルから10日一本のバスがある。一応毎月9日、19日、29日に運行すると教えられたが、僕たちが乗ろうとした19日にバスは存在しなかった。ちなみに値段はイエチョンまで420元。

○検問
チベット側では検問はなし。新疆に入ってクティの入口で検問があった。中国人は「通行証」を持っていたが、僕たち外国人はパスポートを見せるだけでOKだった。 新疆からチベットに向かう場合、これほど簡単に事が済むのかは分からない。

○アーバン
寝台バスの終点はイエチョンではなくアーバンだった。明け方3時半にバスを放り出され、ようやく探し当てたホテルに落ち着いたとき(深夜4時半)に公安がやって来た。強制的にタクシーに乗せられイエチョンに連れて行かれてしまった。アーバンは非開放なので公安が仕事熱心なのかもしれない。アーバンでアリ行きトラックやバスを探す人は公安に注意してください。

○カシュガルへ
イエチョンのバスターミナルからカシュガルへの始発は午前9時(北京時間)、値段は29元。快適な舗装道路を5時間走ってあっさりとカシュガルに到着した。

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