2003年水産学会 44日 イワナ遺伝子解析等のセッション

 

ミトコンドリアDNA多型に基づくイワナの遺伝的特徴 Yさん(中央水試)ら

チトクロムB遺伝子の557bpによる解析。アブラビレよりDNA抽出しPCR、シークエンス。

50河川141個体、アウトグループとしてオショロコマ等を使用。

結果 29種のハプロタイプを検出 12種は複数の河川に出現、17種は河川固有であった。

ハプロタイプネットワークをみると4つのグループに分かれる。

         母数  割合

亜種間変異    3  12.05

亜種内集団間変異 46 59.46

集団内変異    92  28.49

     計  141

 

これから亜種間の遺伝的変異は比較的少ない

陸封と関連? 氷期、開氷期、氷期、後退期、現在という流れ

 

まとめ

河川特異的な遺伝的特徴

mtDNAと亜種との地理的分布に明確な対応無し

分布形成は異なる時期に陸封化を伴いながら進行

 

AFLP法によるヤマトイワナ、ニッコウイワナの遺伝的識別 Kさん(滋賀県水試)ら

 

AFLP法(増幅断片長多型解析法)は独立遺伝子座を多く解析可能、両性遺伝する核ゲノムの解析に用いられる。

組織からのDNAおよびアブラビレからのDNAともに同じ結果が得られた事から今後は検体を生かしたまま解析可能なアブラビレを用いる。

研究の背景。

琵琶湖東部流入河川はヤマトイワナ、西部流入河川はニッコウイワナと言われているが、現在形態からの識別は困難。そこで遺伝的マーカーの探索。

 

検体

利根川水系(ニッコウ) 18

千曲水系(ニッコウ)16

富士川水系(ヤマト)16

木曾川水系(ヤマト)19

 

結果

ヤマトとニッコウをほぼ正確に個体ごとに遺伝的識別するのに有効なDNAバンドを4種類同定。(2種のプライマーペアー)水系ごとにイワナを識別できるDNAバンドを多数同定

 

さらに複数水系、多くの個体数のイワナの解析することでデータを検証する。

ヤマトとニッコウの遺伝的な違いよりも水系ごとのイワナの遺伝的な違いが大きい。

 

今後交雑個体での解析なども必要。

 

 

RAPD−PCR法によるサクラマス・アマゴ交雑個体の検出 Yさん(富山大)ら

 

サクラマスは重要な漁業資源である、最近の漁獲の減少、小個体化

 

ランダムプライマーを用いて、サクラマス(ヤマメ)、サツキマス(アマゴ)のそれぞれの純系および交雑体を同定する3プライマーペアーを見つけた。