八ヶ岳 赤岳

        期 間 :平成12年12月31日〜平成13年1月
    場 所  :八ヶ岳周辺 赤岳、阿弥陀岳
  メンバー :  田中、入江、小野寺
                               平成12年12月31日 : 大晦日
                                           文 小野寺

 田中、入江隊員は4回目、小野寺隊員は初の雪山登山である。12月31日大晦日の午前5時に集合し、八王子ICから中央高速で諏訪南ICを目指した。途中の八ヶ岳SAで朝食休憩をする早朝7時頃、厳しい寒さであったが、南アルプスがハッキリと見えた。目指す八ヶ岳方面には雪は少なそう、などと話ながら食べる。3人共そばにした。(キノコそばにはヒラタケが入っている)諏訪南ICから美濃戸口へ車を走らせた、新しい道が整備されており過去に来た時とは違う、などと入江隊員が不安な表情で言いながら進む。美濃戸口に近づくにつれ、道路の雪も多くなり、ハンドルを握る小野寺隊員は緊張気味であった。午前8時30分頃に美濃戸口に到着し、1日500円の駐車場に車を止めて3日分払いの料金を支払い、入山手続き(入山手続きをする田中隊員は馴れたもの!)を済ませ、いよいよ出発である。美濃戸口から美濃戸小屋まで1時間程度整備された林道を歩く、久しぶりに大型ザックを担いでの山行であるのでスローピッチで小休止をしながら進む。田中&小野寺隊員は汗を流しながら上着やシャツを1枚また1枚と脱いでいくのを横目に入江隊員は平然としていた。午前10時頃に美濃戸小屋から行者小屋を目指して歩く、いよいよ山である!足元には5cm程度の積雪があり道行く人の足元にはスパッツやアイゼンなどが見えた。少々不安な小野寺隊員は装着しないのか尋ねると、田中、入江隊員から必要なし!と力強い返事あり、さすが、経験者である。ウムウム… しばらく歩くと積雪の増え、所々アイスバーンになっており、コケそうになる… そろそろお昼どき、朝から「そば」しか食べていないのでお腹も減ってきたので、ちょっとしたスペースで昼にする。昼といっても雪道の途中でもあり、早く行者小屋に着きたいし、そうそうゆっくりもできない。三人で良く冷えたパンに食らい付き良く冷えたお茶で流し込む、それでも旨いと感じる。


美濃口で入山届けを提出する               

では、出発と勇んで歩き始めるが、進むにつれ、小休止をとる間隔も短くなるが、雪山で大型ザックを担いで歩くのは悪い気分ではない、むしろちょっとした登山家にでもなったような感じがした。午後1時前には行者小屋に到着し、宿泊手続きを済ませ荷物を置き一息つく。行者小屋はとてもきれいな山小屋で1階が食堂兼大広間、2階が宿泊部屋となっていた(コタツ付きであるなんで素晴らしサ−ビス)昼食をすませ、早速今回のメインである赤岳主陵バリエーションルートの取り付き確認のため赤岳文三郎登山道へと出向く、(ジャケットにパンツ、アイゼンを履き、ピッケルを持って出発)途中ここか?と思われる場所が2〜3ヶ所あったが明確な確認が出来ず刻々と時間が過ぎた。雪混じり強風という悪天候もあり渋々小屋に午後4時戻った。しばし、暖をとり(酒で)午後6時に夕食である。大晦日、20世紀最後の日、晩餐は骨付きソーセージだ!小野寺隊員は空きっ腹に梅酒を飲んでしまい、気持ち悪く、食事を楽しむ余裕など無かった。田中&入江隊員はホロ酔い具合で「旨い!」ご飯を食べていた。食後は以前から話題になっていた、我々山好き仲間で「会」を作ろうということで(三人集まれば山岳会)盛り上がる。皆、会の発足は賛成である問題は名前だ、色々な意見が出された、「セーフティー・マウンテン・クラブ」略して「SMC」や「ムッキー・アルパインクラブ」、「山帽子の会」などなど…なかなか「これだ!」という候補がでない、田中隊員からきのこ狩りがきっかけで集まったのだから「きのこ」から名前を戴こうとの提案、ならば採ったことがあり、響きのいいきのこから戴こうという事になり、「ムキタケ」「ブナハリ」「ナメコ」「ヌメリスギタケ」などなど…候補は尽きない、好きなきのこは名前がイマイチだしと悩んでいた時、だしキノコ「アシグロダケ」はどう?ウン!いいね~と言う事で、以外にあっさり決定!!それに活動の中心である山と渓流を交えて『あしぐろ山渓会』の発足である。20世紀最終日に発足し、活動は21世紀初日である。なんとなくいい感じではある。明日の赤岳主稜バリエーションルートチャレンジ成功と天候回復を願い就寝に着く。午後9時頃に…

 
右の女の人は他人だが、なぜか夫婦のよう

平成13年1月1日 : 元旦

 山の朝は早い、午前5時には起床し6時には朝食である。で、肝心に天気は?雪は少々、今にも泣き出しそうな怪しい空である。どうするか?緊急会議!チャレンジ誠心旺盛な入江隊員は大丈夫!早く行こうとやる気満々、取り敢えず行こうということで身支度を整える(ザイル50m・30mをしっかり持って)2日目は赤岳主陵にチャレンジするが悪天候(極寒!)で取り付きがなかなか解らない、ここか?と思われる入口から50mザイルで田中、入江隊員が岩場を下降して取り付きまでのルートを見に行くが、取り付きまでがルンゼで悪路、天候も吹雪に近い状況(とにかく寒い!と言うか痛いと表現した方がいいかもしれない、手は言うことを利かずザイルを握るのがやっとである、足先の感覚は無くなり、顔面は氷そうである)で視界不良もあり、主陵チャレンジはあきらめる。入江隊員は最後までチャレンジしたそう

 

であった。入口付近で待機中に2パーティ−が主陵チャレンジで来ていたが、少し話をしたところいずれのパーティーもあきらめて下山するとのことであった。我々は文三郎尾根から赤岳山頂を目指す、強風の中ではあったが時折見られる中岳は絶景であった。また、主陵ルートには4〜5人のパーティーが登頂している光景が見え、入江隊員はうらやましそうに眺めていた。写真撮影をコ試みるが寒さで手がうまく動かずカメラを取り出した時には雲に隠れてしまった。山頂は強風だが視界良好で横岳、阿弥陀岳、硫黄岳、中岳、大同心、小同心などが良く見まわせた。そこで皆で記念撮影を行い、山頂小屋で休憩する、入江、田中隊員はビールで小野寺隊員はオレンジジュ−スで元旦登頂に乾杯しラーメンを食べる。朝の天候が信じられないぐらいの晴天ではあったが、相変わらずの強風で真っ直ぐ立つのもままならい状態?である。尾根づたいに荷中岳山頂を目指すか検討したが、明日に赤岳主陵再チャレンジに備えるため、地蔵尾根を下り行者小屋へ戻ることにした。地蔵尾根は急峻な下りでありクサリなども常設されていた、途中、即興の安全教室で可滑落した時の姿勢とピッケルを使ったブレーキの掛け方を教わった。急峻な下りが終わると気持ちよい林を歩く感じであった。元旦の夜の食事は「ハンバーグ」である、昨日アルコールのせいで思うように食べられなかったので今日は気合を入れて食う!ご飯2杯と具沢山汁3杯だ!食事後明日の予定について話合い、天候が回復すれば赤岳主陵へ、天候不安の場合には阿弥陀岳北陵のバリエーションルートへチャレンジすることにした。

 

平成13年1月2日 : 

 3日目の朝の天候は今にも降りだしそうな不安な天候であった。小屋の人に、赤岳、阿弥陀岳両方のルート確認を行ない3人で検討したところ、赤岳主陵に入江隊員、阿弥陀岳北陵に田中、小野寺隊員で民主主義の原則により阿弥陀岳北陵にチャレンジが決定した!登掌装備をアタックザックに詰め込み出発!不安と期待が一遍に来た感じだ。文三郎から別れしばらく歩いた道の無い斜面をラッセルしながらナントか登ると細い山道に飛び出た、雪の降る中を黙々と歩く途中積雪で踏み後が不明瞭になる場所もあった。取り付きに到着、いよいよアタック開始である。始めは林野急斜面だ、木々に囲まれた斜面にザイルを出してトップの入江隊員がビレイを取りながら進む、セカンドに田中隊員が続く、最後に小野寺隊員が行く。2ピッチ目は田中隊員がトップで進む最後の方が旨くビレイが取れず苦労を強いられたようだ。3ピッチ目はちょっとした岩場(2メートルくらい)があったが難なく通過した。天候不順のため回りの景色が見えず白1色の世界であったので高度感が感じられなかったが時折みえると足のすくむ思いであった。しばらく雪を歩くと左右に別れる大きな岩場が現れた、入江隊員は登る気満万であったが左から大きくまわりルンゼ気味の岩場を登る。4ピッチ目はいよいよ岩場に登掌である4〜5メートルで確保も割りとしやすいが雪山グローブでは感覚が鈍く思うように登れなかった。田中、小野寺隊員はそう感じたが、入江隊員は問題無いそうだ…5ピッチは鋭利な刃のようなナイフリッジが現れた、距離は僅か5〜6メートルであるが怖い…悪天候のおかげで足元が見えず良かったが晴天であ

 

 れば恐怖を感じるであろう…6ピッチ目は掴むものない滑りそうな斜面である風も段々強くなり吹雪になりそうな感じである。皆登り終わりザイルを片付けているといりえ隊員から「山頂だ!」と叫び声が聞こえた。間違い無く山頂であった。なんとなく突然に現れた山頂に唖然とした。お約束の記念撮影、吹雪状態で位置関係が旨く把握出来ずにいたが、この山に何回ともなく訪れている入江、田中隊員に任せ下山する。途中何度も確認するが積雪と吹雪で視界不良で難しそうなルートファイティングであった。岩場を下ると登山道へ飛び出た。取り付き地点までは膝くらいまでの積雪の中を歩く、時間も予定より大夫過ぎていたので入江隊員がショートカットしようということで道無き道を下る。藪っこぎでは無く「雪っこぎ」である、急斜面を転げ落ちるように下ると文三郎へと続く道にでて一安心である、朝から雪が降り積もっていたので同じ道でも新雪のうえを歩き行者小屋へ戻る。初めてのバリエーションルート挑戦は無事登頂!かなり時間はかかったが初挑戦にしては上出来である。急斜面や岩場など登りがいもあったと思う。入江隊員はもう少し岩

 

場があるといいな…と思っていたに違いない!田中隊員は初チャレンジ、無事成功に満足そうであった。行者小屋で大急ぎで身支度を整え美濃戸口まで下山である暗くなる前に車まで行きたいのである。この時慌てて支度したのでカメラを小屋に置いてきてしまったようである… 帰りは田中隊員が先頭で進む、3人の中では年上であるがペースは速い!やっと付いて行く状況である。さすが経験者である。(しかし、途中に「ドテッ!」という音と共に突然、目の前から消えたのである!怪我が無かったからよかった)途中何度が休憩を入れながら進む、同じ道のりなのに下りは圧倒てきに早い。午後2時に行者小屋を出発し美濃戸小屋までおおよそ2時間30分位で降りてきた、行きは3時間30分くらいかかったのに。そこから整備された林道を駐車場目指して歩く、ここまで来ると背中のザックが異様に重く感じる、休憩も頻繁にとる、座ると立ち上げるのにパワーを使うので立ったまま腰を曲げて休む、3人でそんな姿勢でいると変な光景である。入江隊員は歩きづらいとアイゼンをはずして滑りながら進む、田中、小野寺隊員は歩きづらいがアイゼンを付けたまま進むこと1時間でようやく到着だ!子泣きじじいのようなザックを降ろし、登山靴を脱ぎ開放された。午後5時過ぎである、皆腹は減ったが帰り支度をして出発である。みぞれ混じりの雨である途中、諏訪南IC入口付近のそば屋で夕食にする。田中隊員はたぬきそば、入江、小野寺隊員はカツ丼を食う、食事を済ませ、中央道の八ヶ岳SAでお土産を買い込み、中央道お決まりの渋滞にはまりながら帰る。今回の山行の話題を中心に話がはずんだ、目標であった赤岳主陵はチャレンジ出来なかったが、阿弥陀岳北陵のバリエーションルートを登ることができ手応えは掴んだ感じだ。また次の機会に再チャレンジしよう!ということになった。午後9時頃にあきる野に無事到着し解散した。今回の山行では、今まで知らなかった山の楽しみ方をまた一つ覚えたのである。あしぐろ山渓会の発足し、これからの活動が楽しみである。

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