面倒なこと in Nepal


往きの飛行機の中、隣のオジサマは東京から来たネパールリピーターだった。
ではなく、をやる方だった。)
"生水が飲めないからね、ハミガキの時もミネラルウォーターを使うのはもったいないから
水道水でハミガキしてからアルコールでうがいして殺菌するんですよ。”
準備不足でハミガキのことまでは考えていなかった私は、いいことを聞いた、ミネラルウォーターで
がんばろうと決意した。水問題は思ったより面倒なことになりそうだ。
昔パリに一ヶ月ほど滞在していた時、段々面倒くさくなり、しまいに生水を飲んだりしていたが平気だった。
しかし、途上国は初めてである。その時ようやく緊張感が芽生えてきた。

お買い物
最初に買ったものはもちろんパニである。
深夜1時過ぎにホテルにチェックインした私。
その日はフリータイムだったのでゆっくりと朝寝しようと思っていたが、至近距離で鳩がクックーと鳴き、
近所の子供の声もうるさいし犬も吠える。
結局、9時頃には朝食に下りた。
すると、係の男性が西洋人宿泊客に、今日はバンダ(ストライキ)なのでバスもタクシーも動いていない。
お店もみんな閉まってるよって説明していた。
それを横聞き?した私はヤバイと思った。
この朝食が終わったらハミガキタイムだ。が、関空で買ったエビアンはもう半分も残ってはいない。
これはヤバイ。とてもヤバイ。
部屋に戻る時、愛想のいいお兄さんにミネラルウォーターはどこで買えるかと尋ねると、ここで売ってますとのこと。
かなり割高だったがとりあえず2本確保した。(後で町を散歩したらドラッグストアは結構開いていた。)
その時、ミネラルウォーターはパニって言うんだって教えてもらった。ついでに頼んだお湯はダトパニらしい。
したがって現地で最初に覚えた単語は”パニ”ということになる。
(といっても、仕事で外国人と接するカトマンドゥの人は英語が上手い。だから片言の英語が話せれば不便は無いと思う。)
それからはトレッキングを終えてポカラに降りるまで買い物らしい買い物はしなかった。
次に買ったものはポストカード。1枚10ルピー。
それからインターネットと電話、ファックスで400ルピー。これは高い!ただし、高いのは国際電話関係で、インターネットは時間制でとても安い。ポカラでは1分2ルピーだった。日本語フォントを使えるし速度も結構速い。(カトマンドゥではもっと安く1時間100ルピーもしなかった。)
次はいきなり一対一の対決となる。
ポカラの昼下がり、湖のボート乗り場でぼーっと座っていたらチベット難民のオバサンがやってきた。隣に腰をおろし、”見るだけ大丈夫ね。”と日本語で宣戦布告。あー、面倒くさい。と思いつつ、JAN SPORTのリュックからブレスレットを取り出し始めたオバサンから逃げる元気もなかった。オバサン曰く、”私はチベット難民です。”(これも日本語だが、なんか本人に難民と言われると妙な感じ・・・。)これはチベットの材料を使っている。カトマンドゥで売っているのはカトマンドゥで作ったにせもの。これはヤクの角とディエル(か、リエルって私には聞こえた)の角で作った。ディエルって何?と尋ねると、チベットの動物、と言うからヤクみたいなものなんだろう。木じゃないから重いし穴が小さい。色も落ちない。デザインは3つの目。というのがオバサンのセールストーク。3つの目はどういう意味なの?と尋ねると"good luck"だって。私が本当に"yak horn"?と何度も尋ねると、むっとして、あんたもブディストでしょ、ブディストはウソつかないでしょ、と主張する。結局、半額以下では買ったけど、多分相当やられたんだろうな、という気がした。まぁいいか。オバサンの言うようにネパールルピーは"small money"なんだから。
これまでお金をほとんど使っていないことでもあるし、パワフルなチベット難民に敬意を表したことにしておこう。
確か45歳って言っていたような・・・。私が”チベットでは一日何回くらいバター茶を飲むの?”と尋ねると指折り数えて朝、昼、晩の3回って言っていた。(そんなに少ないの?)
オバサンは”、いち、に、さん・・・”と日本語で数えられるのだが、7くらいまでしか言えないし、100とか1000といった大きな数字もわからない様子なのでついでに教えてあげた。覚えてくれたかな?
お子ちゃまともバトル
カトマンドゥ最終日、さすがにお土産を買わなきゃいけない。自分にも。
とりあえず地元の人も買い物する商店街?アサン、インドラチョークに出かける。狭い道の両側に布を売る店が並ぶところがあり、”ベッドカバー100ルピー”などとお兄さんが掛け声を上げたりしている。まぁ1枚くらいあってもいいかな、と軽い気持ちでいろいろ眺めていた。そのうち、ブルー系の象さんと小花模様の布に惹かれた私がそれを触って見ていると、インド系の顔立ちの黒い瞳の大きな男の子がこれはどうだ、あれはどうだと私をマークしてきた。実はその時、前夜渡辺いっけい似のチベタン露天商に高い買い物をさせられた後だったので、今日はふっかれられてもとことん値切るぞ!という考えに支配されていた。だから色の黒い男の子が言う”550ルピー”は私にとってはお話しにもならない金額だった。私の家の近くでは1500円で同じような布が買えるのだからなぜここまで来て1000円近くも払って買わなきゃいけないの??と。だからとても意地悪になって、あっちの店では100ルピーって言ってたよ、と言うと、彼はそれは"joking price"だと言い切る。が、私は250ルピー以下じゃないと買わないって譲らない。彼もまた”これはチベット綿で高級品だから”って50ルピーずつくらいしか歩み寄ってくれない。が、日が暮れるまでにどうしても売ってしまいたかったのか結局は端ミシン仕上げ付きで275ルピーで決着。私も待ち合わせの時間があったため”もういいや”という気になっていたので・・・。2階でミシン仕事を待ちながら”歳はいくつ?”と尋ねると”13歳”とのこと。”よく働くねぇ”と思わず褒めてしまった。13歳で英語で商売するんだからね。この辺りの子供は。
今思えば、なんであんなにむきになって値切ったんだろう?1000円を500円にしただけじゃないか。と、かなり恥ずかしい。しかもいくらパワフルだとはいえ子供相手に。
答え合わせ
後でガイド氏にベッドカバーを275ルピーで買ったって言うと、”一回洗濯したらダメになるよ”って言われた。が、帰ってから早速洗濯したが全く問題なかった。現在も私の部屋の壁を飾っている。
ビニールのカバンについては、ずるいが前もってガイド氏から70から80ルピーで買えると答えを聞いていた。結局ゴムぞうり付きで180ルピーで買ったのだが、カバンに150ルピー払ったと聞いたガイド氏は70ルピーくらいって言ったでしょ、とあきれた。でも、プラス30ルピーでゴムぞうりをつけてもらったと言うと、じゃあそんなに高くはないなぁと言っていた。
ちなみにポカラで買ったブレスレットに関してはガイド氏に言わすと、ヤクの角でできていたらすごく高いよ、と完全に馬鹿にされてしまった。そりゃそうだ。

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