剣沢〜仙人池〜水平歩道 @

 8月19日
  13時半ころという予想より少し早く、室堂着。気になる天気はくもり。雨が上がったところらしい。雨だったら室堂周辺の山小屋に逃げ込むつもりだったが、とりあえず剣御前を目指すことにする。


 地獄谷を回り、雷鳥沢を登る。そのうちガスが晴れ、雄山が姿を現す。



















 別山乗越では、剣が迎えてくれた。













 風が強く寒かったが、剣沢小屋まで雨にあわず、予定より30分ほど早く到着した。
 雨続きのせいか、三田平はテントもまばらで閑散としている。小屋も今夜は30人ほどで、8畳の部屋に二人でゆっくりくつろげた。
 シャワーで暖まる。
 午後8時前、ラジオのニュースで、富山県地方に大雨洪水警報、雷注意報が出たのを聞く。剣沢はそんなに降ってないのだが…・・




 8月20日 雨  富山県地方・大雨洪水雷注意報。

 剣沢は小雨だが、視界はいい。それに雨もポツポツという感じなので、予定通り仙人池をめざすことにするが、裏剣の眺めは期待できないだろうから、場合によっては、仙人温泉まで足をのばすことになるかもしれない。
 今年は雪が多くて、雪渓もかなり残っているらしい。
 
 8時半に小屋を出る。














 武蔵谷との出合を過ぎるあたりから雪渓上の歩きになる。
 相棒は先にどんどん行っているが、長次郎谷との出合のすこし手前の急斜面でペースダウンしている。
 出合で追いつき、軽アイゼンを着けさせる。
 ここまでで既に1時間半も経っている。雪渓歩きはかなり神経をつかう。
 アイゼンをつけたとたん調子よく相棒のペースがあがる。私もアイゼンを用意してくればよかったが、スキーストックでなんとかしのぐことに。




(長次郎谷との出合いで休憩)



 気がつくと、雨具の上着の方はほとんど雨水をはじいていない。ズボンの方は水が玉になってよくはじいているのに、どういうことだ。たしかゴアテックスだったはずだが、相棒のエントラントのほうがよくはじいている。

 去年の秋からバイクで林道を走るとき、ウィンドブレーカー代わりに愛用していて、洗濯も何度かしたので防水性能が落ちてしまったようだ。
 雨具は安くてもできるだけ新品に近いものの方が防水性が高いということだ。





 真砂の手前、別山沢と出会うノドになったところは、滝が顔を出していて高巻きさせられる。真砂沢山荘の下では少し雪渓を歩いた後、左岸沿いの道を行く。

 小雨は、止んだかと思うと再び降り出すという繰り返しで、じっくり腰をおろして、コンロでお茶でも沸かそうかという気にならない。ビスケット、乾燥ソーセージ、梅アメなどの行動食をポケットから取り出して食べながら、ひたすら歩きつづける。

 我々の前後には歩く人の姿をほとんど見かけない。真砂と長次郎の間で1人、仙人新道の中間辺りで1人とすれ違っただけだ。





 二股から仙人新道に取り付く。




















 尾根に出るまでの急登1時間。尾根に出てからもいくつもコブを越す。脚に疲れを感じてくる。


 三の窓の雪渓が、残雪たっぷりで横たわっているのを横目に見ながら、仙人新道をひたすら登りつづける。


























 仙人温泉まで足を延ばすのはやめ、仙人峠からすぐの赤い屋根の仙人池ヒュッテを目指すことにした。脚の調子からすると正解だろう。

 玄関で主人の志鷹新正さんが杖をつきながら立って迎えてくれている。右足が悪いようだ。中に入ると、奥さんがお茶をいれて持って来てくれた。何度も「雨の中、大変だったね。」とねぎらってくれる。

 先客が5〜6人。入浴し終わったところらしい。乾燥室もストーブをガンガン燃やしてサウナ状になっている。雨の中を濡れて冷え切ってたどり着いた身にはありがたい。
 うわさのヒノキ風呂も同時に3人くらいはゆったり入れそうな立派なもので、いっぺんに人ごこちを取り戻した。





 小屋の横にある池に行ってみた。思ってたよりはるかに小さい。写真のテクニックで大きく見えることがこれで分かった。
(← 晴れていれば、こんなパノラマに出合えたのだが・・・ )

 仙人池は、仙人山と南仙人山を結ぶ稜線にあり、北は仙人谷、南は剣沢の深い谷が切れ落ち、西に北股と三の窓をへだてて八ツ峰・チンネと対峙する2100mの高台にある。
 しかし今は、周囲はガスの中でなにも見えない。


 夕食後、食堂で全員がのんびりくつろぐ。いい雰囲気だ。

 8時半消灯。
 9時半ころ、窓のそとに星空を見たが・・・・・
 午前3時ころだろうか、夢うつつに雨音を聞く。  (Aへつづく


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