私はスリングはテープのソウンスリングしか使っていない。例外的に捨て縄とプルージック用にのみロープスリングを使っている。前者では6mmを使うことが多い。

今ではテープの方が細く軽くなったので装備に気を使うクライマーはロープスリングの使用率は低くなっているかと思う。しかし安価だからとか昔からそうしてきたからとか云う理由でロープスリングを多用する人も多いであろう。またそれを技術として継承している会も多いのではないだろうか?
そこで再度強度実験を行った。「生と死の分岐点」でも書かれている通り5mmの補助ロープをスリングとして輪にした場合の強度は6kNと云われている。比較に使用するのはゲートオープン強度6kNのBDのオーバルカラビナ。ジャッキの軸に掛ける為、ゲートは切断した。連結はクロモリ鋼の工具のシャフト、22kN強度のクイックドロースリング、ホームセンターで購入した6mmのマイロン、BDのスクリューのハンガー、タイオフした5mmスリング、ゲートを落としたカラビナの順である。

結果はカラビナが破断して終わった。

マイロン、スクリュー、クイックドロースリングは見た目何ら問題ない。

スリングは写真の様にハンガーの角で表皮が破けており、おそらくあと少しの荷重で切断しただろう。

結論から言えば5mmで6kNの強度は出るということになる。ただこれは常温でのことである(アイスなどの氷点下では同じ強度かは不明)。6mmなら径の2乗と仮定すれば8kN程度と予測される。6kNは5mの墜落に相当する。これを強いと見るか弱いと見るかは人によって異なるであろう。私の考えではナッツの2kNはエイド用、6kN(BDの#4、#5)でも最後の支点に使ってランナウトするのはおっかないと思うので、スリング強度が6kNだとおっかないのであるが、滅多に落ちないしテンションだけと考えればロープスリングでも十分という考えもあるかもしれない。
END