ストーブ

登山で選択すべきストーブは現在の私の考え方では100g前後、3000kcal/h以上、燃焼熱をガスタンクに伝導可能な100g未満のチャージャーが使用可能なものとなる。ガス消費は水の沸騰で15g/L、雪や氷を溶かして沸騰させる場合には30g/Lと見積もる。冬季以外は3000kcal/hの制限をなくし、チャージャーも必要ないと考える。

こうなるとEPIならREVO辺りを選択し、冬季はチャージャーも持参。ガスは無雪期1〜2泊なら110缶、それ以外の季節は250缶で厳冬季だけはウィンタースペシャルを使用ということでいいと思う。それでも最低限黄文字の寒冷地用以上を通年用いる。

ガソリンや灯油を使う液体燃料ストーブは不要という考えである。MSRシマーライトなどの最軽量ストーブとチタンボトルとの組み合わせなら上記ガスストーブ+250缶と同重量となるが、使い勝手の差を考えると500缶や250缶×2程度とならないと優位性が出てこないと思う。1週間とか山に入らない私には液体燃料ストーブを山に持って行くという選択は大きなテントを持参することと同じくその行為自体を目的とする場合だけで、軽量化優先時にはまず選択肢に入る場合はない。

そうは言っても道具としてのストーブは興味深い物であり、私は数々のストーブを集めてきた。その遍歴を以下に記そうかと思う。

EPIストーブ(79〜80年頃)ケースの蓋は風防を兼ねる。300g

最初に買った登山用ストーブはEPIのものだった。79〜80年頃だったと思う。当時は登山は自ら行くようなものではなく学校で行かされる程度のものだった。当時は写真(カメラ?)が好きで日本中をうろうろして撮影していた。その頃先輩が持っていたのがEPIのストーブだった。撮影の合間に雪をコッヘルに放り込んで作ってもらったインスタントラーメンがきっかけで自分も欲しくなった。雪の中で寒い時でもこの黄文字の寒冷地用のガスを使えば簡単にお湯が沸くと説明してくれた。赤文字のブタンだけのはこうはいかないとも。

本体は缶に納まる、当時使用のコッヘル、飯盒と

登山用と聞き、早速ICI新宿西口店に出向いて購入した。確か4千円台だったと思う。当時はオートキャンプはおろかキャンプも一般的でない時代であり、ホームセンタなんてものも存在しなかった。このEPIはその後の放浪旅中にて食費削減に大いに役立った。現在の世間の感覚だととんでもないことであるが、駅のホームや車中ボックス席とかでラーメン作ったりご飯炊いたりと移動は夜行列車車中泊の身にはとても役立った。10代だったこともあるが、ハンディのストーブの存在を世間の人が知らなかったことの方が大きいだろう。

ホエーブス725 705g(900gケース込)

大学に進学してからキャンプの時に学校の備品で家型テントとホエーブス625を先輩が借りてきてガソリンストーブの存在を知った。車のガソリンと違ってホワイトガソリンを使わないといけないと聞いた。その時はポンピングやらプレヒートとか面倒なストーブだなとしか思わなかった。またその頃にはEPIのガス缶も登山用品店以外でも入手可能となり、そんなに不便を感じていなかった。大学生活最後の年に北海道にバイクツーリングに行った。EPI持参で行ったのだが、道内(道東)でガスを調達しようと思ったらキャンガス以外は全く置いてなくガス欠になってしまった(炭で焚き火して乗り切った)。これをきっかけに燃料入手性の良いガソリンストーブに興味が湧いた。調べてみるとホエーブスならホワイトガソリンだけでなく赤ガス(自動車用ガソリン)も使用可能であるとのことだった。就職して新しいバイク購入と同時にダンロップのテントを買い、また新宿のICIに向かった。ホエーブスは625と725が置いてあった。バイクツーリングでの荷物容積を考慮して725を購入した。バイクのガソリンコックのチューブを抜いて移すだけなので非常に重宝した。当時は将来絶版になってプレミアムが付くなんてことは知らなかったので蓋をフライパン代わりにしてしまった。

MSRドラゴンフライ改 345g(375gケース込)

ホエーブス725購入から長い年月が経過する。キャンプは続けていたが道具は殆ど更新していなかった。625も725も絶版となっていたのを知ったのはWI〇D-1某店に行くようになってからだった。今時のガソリンストーブなるものを知って欲しくなり買ったのがドラゴンフライだった。この頃もまだ登山以前だったのでご飯炊くのを考慮しての選択だった。その後、山に少し持って行くようになった頃に純正のゴトクを外して自作ゴトクに付け替えた(50g軽量化)。

ボトル各種

ドラゴンフライはボトル別売りだったので最初にシグの300ccアルミボトル(右端70g)を購入した。その後MSRのチタンボトルが欲しくなって400cc・85g、600cc・105gを購入した。

ホエーブス625復刻版 985g(1330gケース込)

ブスの625はオークションの高値では欲しくなかったが、国産で復刻版が出たので購入した。このストーブは一度だけ燕に行った時に持参した。昔は皆がこれだったせいか、夕景をゆっくり眺めてテントに戻ったら既に着火されていた。ガソリンストーブの中では最も癖が無く扱いやすいと思う。

オプティマス 111C ハイカー 1570g

625を買った辺りから収集癖が出てきてしまい購入してしまう。プレヒートは燃料を染み込ませるので625より簡単。風に対してもブスより強い。ただゴトクが高く燃費は悪い。音も静かで625と同じような使用感。

オプティマス8R 810g(915gケース込)

8Rは当時現行機種だったので買うのを先延ばししていた。GW前にオークションで昔のハンドルが丸いのが出ていたので開始価格で入札した。8Rは末期は123Rと同じようなハンドルになっていてこのタイプはプレミアムが付いていた。ただGW突入でネットオークションを見ているマニアがいなかったせいかあっけなく開始価格で落札。必要ないのに別売のポンプとケースも買ってしまう。良いストーブだと思うが火力も弱くタンクも小さい。バイクツーリングで少し使った程度。

EPI CSS 155g(180gケース込)

ようやっと登山を始めた頃になる。安くて小さいということと、バーゲン価格であったという理由で購入。小さいが実は重い。

スノーピーク地 90g(110gケース込)

スノピはあまり好きではないが、軽量・安価ということで購入。冬季は火力が弱く使えないがそれ以外の季節ではこれで充分。

EPI BPSAチタン 170g

60%引のバーゲン価格でワゴンに積まれていたので購入。ヘッドが大きい分火力があり、冬季はずっとこれを使っている。今ならREVOとかに買い替えればもっと軽量化が出来るはずだがシンプルでトラブルもないので信頼して使っている。タンクを暖めるチャージャーは左端のがプリムスので500・250缶に使用可能で80g、真中のがキャンガスので75g、右端のがEPIの重たかったのを削り落して110用に改造して80g。現在はEPIの新製品が軽くなっている。

マナスル121 1250g

灯油専用ストーブで上記同様60%引だったのでなんとなく購入。灯油にはあまり良いイメージがなかったがテント内で使うようになってドラゴンフライも灯油にした。やはりガソリンの狭い密室内使用は怖い。しかしコッヘルの裏に煤は付くしで汚れやすい。121は一回だけ八ヶ岳に持って行ったがポンピングのポンプが馴染んでなく、火力が上がらずえらい目に遭った。帰宅後馴らしたら治ったので買ったばかりの人はよくチェックしてから使った方がいいだろう。

コールマン センテニアル 990g(1190gケース込)

コールマンのストーブは一つもなかったのでなんとなく買ってしまった。火はつけてみたものの結局使い道がない。

オプティマス エクスプローラ 535g(560gケース込)

廃版になって半額特価で並んでいた。必要なかったが灯油が使えるのとポンプが金属というので購入した。ヘッドは111と同じ作りで燃焼音は静か。ポンプが長いのでタンクは600以上でないと使えない。消火はタンクの向きを反転させるだけなので簡単。長期山行で信頼性を重視したいならアリかと思う。今だとノバになるかと思う。

EPI MSSA 160g(205gケース込)

安かったというだけで必要ないのに購入。入山前のテルモスのお湯沸かし用。火は垂直に細いので小さなコッヘルに向いている。

EPI APSA2 360g(455gケース込)

EPIの分離タイプ。分離タイプで燃料パイプがプレヒート出来る構造の物はガス缶をひっくり返して液体状のガスをヘッドに送り込めば低温化でも強い燃焼を得られる。重量は重たいが冬季日帰の屋外使用では他のストーブが沈黙していく中、一人気を吐くことが可能。ただテン泊だと火をつければすぐテント内温度が上がるのでここまで必要ない。大鍋とかの場合はメリット有り。液燃を繰り返すとノズルが詰まる場合があるのでマメなチェックが必要。ちなみにこのように重たいケースの場合、山行持参では別の袋に入れる。

MSRポケットロケット 90g(120gケース込)

05年にアメリカ出張の折にREIにて購入。スノピというメーカーがあまり好きではないという理由だけで地と代替。長くてコッヘルの中に入りきらないのが難点。

MSRラピッドファイア 300g(325gケース込)

05年のアメリカ出張初期にホテル近くのスポーツ用品店(日本で云うとヒマ○ヤみたいな)で購入。ウインドプロに代替の頃で特価になっていた。まだ言葉に慣れずカードで買おうとしたらID(パスポート)見せろと云われたのに理解出来ずに店員があきれて確認しなかったというオチも。APSAの代替を考えたが燃料パイプが固く、ガス缶をひっくり返すのに躊躇してしまう。出番なし。

MSRスーパーフライ 135g(155gケース込)

日本では法律の関係で売れない物らしい。これも05年にREIで購入。BPSAを主に使っているので出番なし。

スーパーフライの口金

スーパーフライはガスカートリッジを選ばないと云う謡文句だが、そのカラクリが上の写真。口金の枠に横から嵌め込んでからねじって圧着する。

2008.6記

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