四阿山

2002.03.10


10日 あずまや高原ホテル06:40〜山頂11:50、12:20〜あずまや高原ホテル15:00

装備 ザック10kg位、スキー3kg位

しばらく山に行けないうちに春になってしまった。前回のスノーシュー初使用からいくらもしないうちに雪はスノーシューよりスキーが良いとの情報を得、冬装備の大幅変更を行っていたのだが出かける暇がなくゲレンデでの練習にとどまっていた。単独を好む私であるが、家族に出掛ける言い訳を作るために職場のNさんを巻き込むようになった。とりあえず先月根子岳に練習で途中の非難小屋まで行ったので今回は山頂に行こうということになった。先月は一日券を買ってしまったこともありゲレンデでの練習をメインにしたが今回は朝から登る計画にした。直前になってどうせ下から登るのならと隣の四阿山に行き先を変更した。

10日AM1:25

朝早起きするより前の晩に行ってしまおうということになりテントを持って行った。あずま高原ホテル下の路側が広くなっているところに東京方面から来たテントを張っている人達がいたのでその脇に設営した。となりの人達は話を聞くとスキーではないらしい。地図で確認する限りスキー向きの非常になだらかな斜面の山なのにわざわざ来る人がいるんだと不思議に思った。就寝は午前2時頃になってしまったが翌朝は5時くらいと言ったらNさんにそんなに早いんですかと言われてしまった。

10日AM6:38 あずまや高原ホテル前

翌朝起きると隣の人たちも前後して起きてきた。むこうはプラブーツと本格的だ。用意ができると車で行ってしまった。てっきりホテルの前は宿泊者しか駐車できないと思っていたのでこちらも車で移動した。ホテルのところは広い駐車場があり適当に止めても大丈夫そうだ。たしかにアスファルトの上でテントを張ろうと思うとこっちは苦しそうだ。とはいえ最初からこちらに来ていれば雪の上に設営できたなあと思ってしまう。下で初期化したGPSがここに来て衛星を逃してしまう。再補足している時間がもったいないのでザックの雨蓋に放り込んで出発する。私はスキーをザックの両サイドに取り付ける。Nさんはかつぐ。スキーの準備をしているうちにさっきの人達は行ってしまった。ここで昭分社の地図を広げるとなんとそこには百名山と書いてある。やっと状況が飲み込めた。計画の段階では25000分の1しか見ていなかった。道は歩き始めから雪があってスキーを履いてもよさそうだったが、途中で土や岩が出ていたりしたら面倒だと思いそのまま進む。

10日AM7:06 林道途中でスキー履く

案内板もあり、ルートに間違いがないことも確認できたのでシールを貼ることにする。今日の装備は2人ともテレマークで私は革靴、Nさんはプラブーツ、板は2組とも私ので片方はフィッシャーのアウトバックエッジというステップソールの板168cm、もう片方は安物のゲレンデ用ファンスキー140cmである。後者を私が使う。ここでGPSを再確認すると電源が落ちている。再度電源を入れると電圧が低下しているとの警告が出た。気温は氷点下1〜2度とそんなに寒くはないのだが仕方なく手製の外部電源を接続し、バッテリーをズボンのポケットに入れる。

 

10日AM7:35 牧場入口

ほどなくして牧場の末端とおぼしき視界の開けたところに出た。傾斜はゆるいが一面スキー場のような斜面である。帰りが楽しみとなる。ルートは本来真っ直ぐ山頂方向に続いていたのだが、シュプールにつられ左よりを進んでいった。下から見える傾斜が変わるところまで登ってルートをそれているらしいことに気付いた。とはいえNさんが大をしたいと言うのでさらにそのまま行ってトラックが放置してある所に着いた。そこでNさんにスコップを持たせてしばらく待っていた。

10日AM7:43 牧場から西方向の眺望

遠くには北アルプスの山々も望める。今日は絶好の登山日和である。スキーには少し暖かすぎるが。

10日AM7:50 進行方向左手

ルートを戻すため東方向にトラバース気味にルートを取る。この辺りは雪が融けて所々草が出ている。あとでわかったのだが、本来のルートをたどると片斜面になるので滑りを楽しみたい人が最後にこちらに斜めに滑り下りてくるようである。

10日AM8:47 シール外れる

私達の他に3人組の人達が抜いたり、休憩中を抜き返したりとほぼ同ペースで進んでいた。それ以外には3人組の男女+中高年者とスノーシューでボードをかついだ人とショートスキーの2人組みに抜かれただけだった。とはいえ先の方にも人影が見えそれなりに多くの人が入っている。足跡やシュプールもそこらじゅうにあって迷うことはない。ルートは何も考えず直登のルートを取る。途中一箇所だけ凍っていてカニ歩きを余儀なくされたがあとはシールを効かせて軽快に進める。牧場を過ぎて斜度がきつくなるあたりからフリース、シャツと脱いでいき肌着だけになった。気温は0度程度と暖かい。

10日AM9:47 標高約2000m地点の岩

私にとってはかなりゆっくりなペースであったがNさんには堪えるようで休憩することにした。水を飲んでカロリーメートを食べる。この後出発する時にNさんは手袋を滑らせてしまい、あわや手袋だけ滑落という状態になった。Nさんは即座に歩いて拾いに行こうとしたが、念の為押しとどめて私が拾いに行った。たいした斜面でないとはいえ人が入っていないところであるし。だが実際は斜面の雪も日射でやわらかくなっていて滑落の危険は全くなかった。

10日9:47 上の岩からの眺め

あいかわらず天気は快晴で眺めもよいが心なしか遠景がかすんできた。山頂に向かってやや右に曲っていく辺りで昨日隣のテントにいた人達が下りてきた。

10日AM11:08 浅間山

登ってきたおかげで浅間山もよく見えるようになった。

10日AM11:17 山頂を下から仰げる地点

もう山頂も目の前あと標高差数十メートルといったところになったがNさんはばてて雪の上に座り込んでしまった。とはいえあと少しなのでしばらく休んだところでせかすように出発した。

10日AM11:50 山頂到着

頂上直下は尾根状に狭くなっていてガイドブックでもスキーを外した方が良いとなっていた。とはいえ凍結もなく幅もあるので私は直登しつづけた。ちょっと傾斜がきつくなったと思ったところでNさんが後ろでバランスをくずしてシールのグリップをなくしこけた。私はそこでスキーを外すように言ってNさんはスキーをデポしてつぼ足で登った。私はそのまま上まで上がり、最後に山頂の標識のところの1〜2mの下りだけ後ろ向きになってシールを効かせて下りた。そこでスキーを脱いでシールの雪を取ろうとしたらだんごになっていた。ワックスの塗りが足りなかったのかもしれないし、ナイロンとモヘアの混紡だからかもしれない。

10日12:05

時間もたっぷりあるので湯をわかして昼飯にする。今日もレトルトカレーとアルファ米だ。山頂はほぼ360度の展望で眺めがいい。百名山に選ばれるだけのことはあるのかと思った。水が残り少ないのだが山頂付近はどこに立ちションの跡があってもおかしくなく、かといってちょっと山頂からそれると滑落しそうな斜面しかない。水は使いきって、下りでもし必要なら再度融かすということにした。

10日12:15 根子岳方面(左端が根子岳山頂)

ヘリの音が聞こえ向こうを見る。ヘリスキーよりこちらの方が高いなと自己満足する。根子岳との標高差は200m弱ある。スキーのシールを剥がすと糊が滑走面に残ってしまった。ポモカはやっぱり駄目だと思った。古いのは糊が効かないし、新しいのは乾燥不足だ。山頂で1時間近くまったりしていたのだが5〜6人の集団がやってきて騒がしいので退散することにした。

10日14:28

とりあえずNさんがスキーをデポしたところまでつぼ足で行く。とはいえ回りでは構わず滑って行く人が多い。私の目には転べば99%滑落間違いなしに見えるのだが、単に憶病なだけなのか。待望の下り斜面というのに調子が悪い。前回の菅平スキー場のアイスバーンもどうしようもなかったが今回はちょっと悪雪という程度なのに全然曲れずこけまくる。Nさんはすいすいと先に行ってしまう。たまらず私はNさんを呼んで待ってもらい板を交換する。ようやく転ぶ回数も減ってなんとか滑れるようになる。板のせいだと思ったがやっぱりそうであった。まあ私の実力も半分くらいはあるのだろうが。逆にNさんは板を交換したらさらに滑りやすくなったようだ。20kgの体重差がかなり影響しているようだ。別の3人組の人達が同じようなペースで下りていく。一人はヒールフリーでこけまくっている。同じ革靴テレマーカーだと思って話しかけ、しばらく話し込んでいた。その後向こうから話しかけてきて道具のことを尋ねられたが、その時よく見たら向こうの人はクロカンだった。どうりでうまく滑れないわけだ。その人も次に来るときは山スキーかテレマークになっているだろう。とはいえ苦労したくないなら山スキーに限ると思う。

10日14:36 牧場の上

もったいないのと思うように滑れないので休み休み下りて行ったがさすがにスキーだけあって下りは早い。とうとう牧場の端についてしまった。Nさんはシュプールを描きながらゆっくり滑るが、私はここまで緩いとステップソールであることもあり、殆ど直滑降で行ってしまう。最後の斜面も途中で1回止まっただけで一気に下りてしまった。

10日14:43 牧場を滑る

スキーのルートとしてはもうここまでという感じでむこうではスキーを外している人もいる。とはいえ歩くのは面倒だ。

10日14:55 駐車場が向こうに見える

残りは最初の狭い道を下りるだけだ。とはいえスキーを外すのは面倒なので行けるところまで行ってやろうとボーゲンで滑っていく。狭いのと転んだり木に激突するのを避けるため滑りを楽しむのはやめにした。行きに1時間近くかかったこの道も10分そこそこで下りてしまった。どこまで行けるだろうと思っていたが、車が見えるところまでスキーで行けてしまった。

10日15:03 到着

時間があるのでビーコン捜索の練習をする。私はオルトボックスのF1フォーカスを買ったのだが、一つでは試せないと思い、ピープスの発信専用機も購入していた。最初にNさんに隠してもらう。家で試した時と違い、地形の影響を受けてちょっと苦労するが最後に場所を特定する前に袋に入れて木にかけてあるのを目にしてしまう。10分はかからなかったと思う。次に私が隠す番である。絶対見つけられる確信があるので構わず雪に埋めてしまう。スコップを使ったので本当にどこに埋めたかわからなくなってしまうほどだ。Nさんに受信特性などを説明しながらNさん自身に判断してもらう。右往左往しながら段々と近づいていき最後にビーコンの30cm位横を、ここだと掘り始める。出てこないのだが段々と掘る範囲を広げてめでたく発掘。この時点で開始後ほぼ10分経過していた。

今回のGPSの軌跡

今回GPSを用いたのはカシミールとの併用で上のようなことをやりたかったからだ。スキーの場合登山道をそれて最も斜度のゆるい所を通るのがわかる。意識して通るというよりシュプールの多いところを選ぶとこうなってしまった。とはいえ視界が効かない時にも有効なので余裕があるときは使いたい。とはいえこれまでの経験では地形の影響で使えないことが殆どだった。今回のような開けたところや尾根以外ではやはり積極的に持っていくことはないであろう。

END

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