25日
四阿高原ホテル前6:30〜牧場下部7:30〜里宮手前分岐11:00〜標高1820m付近11:20、11:40〜牧場下部12:30、15:30〜四阿高原ホテル前15:40
装備:ザック8kg、スキー4.5kg
先日行くのを見送ったこともあり四阿山に日帰りで行くことにした。当初単独を考えていたのだがNさんを誘ったら行くとのことだったので二人で行くことにした。天候は関東に雪をもたらした低気圧が太平洋岸を北上して西高東低となりそうな感じであった。低気圧の進行速度が遅いせいか高気圧の張り出しが足らず土曜の予想天気図では等圧線が南北に走り、下界は晴れだが山の上はガスっていると予想される。とはいえ日曜に行けばトレースがついてしまうだろうし面白味が減ってしまう。荷物は最低限にしつつも8kg程度になってしまった。28Lのザックはぱんぱんである。Nさんはリコールのポモカのシールが入らないということで私のMSRデナリアセント+延長テールを貸すことにする。

四阿高原ホテル前の駐車上で1時間半ほど仮眠を取って出発の準備をしているとホテルの人が除雪の邪魔になるので下の無料駐車場に車を移動して欲しいと言った。丁寧な口調だったのに反してその無料駐車場は膝まで潜る雪に埋もれて入ることもままならない状態だった。知っててこっちに誘導したとしたら嫌がらせだ。とはいえホテルが自分の土地の駐車場を除雪費用も負担して整備しているから仕方ない。Nさんの車が4駆なのを幸いに無料駐車場の入り口部分に車をつっこんだ。どうせ中に入れないし除雪もしないだろうから邪魔にはならないだろう。とはいえ後から来た日帰りの人達はホテル前に停めていたので去年仮眠したホテルへの分岐を通り過ぎた左手路側駐車スペースで仮眠、準備をした後にホテル前まで来てさっさと出発すれば事の是非はともかくなんとかなるだろう。

別荘地の林道からいきなり膝までのラッセルになった。雪は軽いのでなんとか進める。後ろのNさんは遅れがちだ。スノーシューだとスキーのラッセルの後ろでも少し潜ってしまうようだ。BDのストックも買った時のリングのままなので突き刺して前のめりになったりしている。
樹林帯を抜けると風が吹きつけてきた。視界は100m位だろうか。牧場の向こう側は全く見えない。Nさんが「行くんですか?」と弱気な発言をするが地図とコンパスで方向を確かめて出発する。去年のGPSの軌跡を地図に書き込んであるので不安はない。吾妻の教訓もあって今回はGPSに標高100m間隔程度に地点登録(ウェイポイント)もしてある。ここからは風で雪が飛ばされているのでスキーも潜らない。高度計が1600mを示す辺りでようやく山頂方向に直線状に樹林が立ち並ぶところに出た。半ば雪に埋もれた柵も見える。樹林の風下側は木の間は雪が飛ばされ木の影は雪が吹きだまり波状にうねっている。スノーシューのNさんにはつらいだろうと思いながらも風上側で風にさらされるのよりはましと思う。Nさんがばててきて休憩したそうだったがこんな吹きさらしで休むわけにはいかない。
ようやく右手に樹林があるところで左手の木の影でツェルトを被る。少しは風が弱くなったとはいえ抑えないとツェルトが飛んでいってしまう位の風が吹いている。Nさんはもう戻りたいようだったがこんな風の中でシールを剥がしたりとかは勘弁して欲しい。温度計を見ると氷点下13度。Nさんを急き立てて出発する。ようやく雪原を過ぎて樹林帯が上に見える。右手に見える岩が去年見た岩のような気がしてそっちに行ってみることにする。なんか全然違うような気がしたがザックの中のGPSを出したかったのもあって岩陰に向かう。近づいてみると地形も岩の形も全く違った。それにあの岩は山頂付近が見えるところだった。岩は近くで見ると小さくあまり風よけにはならない。GPSは何故だか電源が落ちてしまっていたので再度電源を入れる。衛星補足の初期化が終わるまで使い物にならない。もと来たところを戻りまた真っ直ぐ登る。途中で単独の人に追い抜かれた。抜かれたのを幸い後ろをついていかせてもらう。樹林帯に入りようやく風も収まる。Nさんが膝が痛いというので休憩する。湯を沸かすが火が弱くなかなか雪が融けない。EPIのBPS3より軽くするためスノーピークの地にブースターを組み合わせたのを持ってきたのだが失敗だった。あとでマットが凍るかなと思いながらもテルモスの湯を缶にかけながら沸かす。600cc沸かすのにどのくらい待っただろう。テルモスに湯を補給して出発する。

時間が経ってしまったせいかさっきの人のトレースは場所によっては殆ど消えている。夏道とスキーのルートが少し違うせいかトレースも少し蛇行している。鳥居手前の分岐でそろそろ潮時かと考えここを少し登ったら引き返そうと考えた。右手が去年滑った斜面だった。夏道は左手を行くようだ。後ろからまた単独の人が追いついて来た。さっきの人と違い追いつくとペースを落として後ろをついてくる。我々はここで降りると言うとその人は以前行ったことのある夏道を行くと言った。
シールを剥がして待望の滑降かと思いきや雪の抵抗でちっとも進まない。仕方なくトレースづたいに滑る。Nさんもスキーに履き替えたので遅れずついてくる。殆ど平らなところが続き牧場に出る手前でようやく斜度がついてくる。下から4〜5人の人が登ってくるのが見える。せっかくの斜面なのであいさつする程度でその人達の間を縫って滑り降りる。止って見上げるとNさんがつかまって話し込んでいる。
牧場に出ると広大な斜面が続く。ガスは大分薄くなってほどほど視界も効く。行きと反対側の樹林帯の風上側を滑る。快適に高度を下げ高度計が1600mを示す辺りで樹林帯の風下側に出てしばらく滑る。
ばら線の右を巻いた後、斜め左に降りて行く途中で視界が開けてルートが見えた。一気に滑り降りる。行きはここから4時間かかったルートも下りは50分。
まだ時間もあるので昼飯休憩兼、練習ということで雪洞を掘る。最初に竪穴を掘って1.5m程下の地面まで届いたところで横穴を掘る。二人でやると意外に早く1時間半ほどで2人が車座で座れる広さのものが出来た。もう少し広げれば寝れるくらいだ。途中最初に抜いた単独の人が降りてきた。2000m付近で引き返してきたそうだ。

雪洞の中は暖かく衣類の雪が融けてくる。地のとろい燃焼にやきもきしながらも昼飯を作る。吹き込む風がNさんに当たってしまいNさんが震え出してしまった。入り口を何も考えず風向きに対して直角にしてしまったせいだった。外に出ると3時を回ったせいかまた寒くなっていた。氷点下7度は休憩していた身にはつらい。Nさんはあとどのくらいかかりますか?と心配そうな発言をするが10分かからないでしょうと言う私の予測通り10分弱で駐車場にたどり着いた。帰りの車の中から山々を眺めると浅間の山頂までくっきりと見えていた。もう半日早ければ最高の眺めを得られただろう。
END