8日
坂巻温泉4:30〜大正池6:30〜下掘沢取付7:30〜標高1650m付近9:30〜1738m地点11:10、11:20〜下掘沢取付12:00〜坂巻温泉13:30
装備:ザック13kg、スキー4.5kg
去年敗退した焼岳リベンジだったがまた敗れてしまった。去年は3月の20日に行ったのだが気温も高く梓川もスノーブリッジ皆無で時期が遅すぎた感もあったので今年は早めの8〜9日で予定を立てていた。しかしながら今年は3月に入っても寒暖の繰り返しで去年のように一気に暖かくなる気配がない。単独で考えていたのだがIさんを誘ったら行くということなので2人で行くことにした。当初はテント泊で下堀沢の急登の終わった1768m地点か2030m地点を幕営予定地として考えていたのだが金曜に低気圧が本州を横断してその低気圧が抜けると冬型になる予報だったので急遽日帰りに変更した。低気圧は山では雪のはずで行く前から敗退の予想が濃くなった。とはいえ単独でないので予定の変更もできない。当初は気温も高いだろうということで春のつもりでテントまで3季用のフレームがやわなのを用意していた。テントやら寝袋やらをザックから引っ張り出してビバーク装備だけにしたが山頂への欲は捨てきれずに重たいアイゼンを入れたのでザックは13kgもある。最初の急登のラッセルを考慮して当初装備に入れていなかったわかんを準備する。
出だしが遅れて完徹というしょうもない条件で歩きだした。天気は小雪の舞ういかにも冬型の天気ですといった感じだ。梓川は渡れるような気がしたが去年それで失敗したのとまだ暗く視界がないので去年と同じ大正池からのルートを取ることにする。釜トンネルを抜けたところで道路に十分積雪があるのでスキーを履く。このとき気が付いたのだがIさんは山スキーではなくゲレンデスキーにつけるアタッチメントのセキュラフィックスだった。ビンディングがフリッチということで勘違いしていた。こんなことなら四阿山にでもしておいた方が良かったかもしれない。道路の下りですでに前のめりでうまく歩けないとIさんはスキーを担いでしまった。ビンディングのヒールピースと干渉してヒールリフターがつねに効いている状態になってしまうようだ。大正池手前の橋は去年と違い工事のためか除雪してあった。そのせいで下掘沢方向へ伸びる林道に出る部分が見つけられない。登りやすいところから登ると少し行き過ぎていたようだ。昨日の積雪が重い雪で下掘沢に着く頃は7時を回ってしまった。去年はここに6時に着いていたからかなり遅刻である。

下掘沢を登り始めるIさんを制して少し下って斜めにショートカットして取り付き部分に着く。ここでスキーをわかんに換える。ラッセルは膝上くらいである。斜度がきつくなるところでは腰までになる。疲れたら交替しつつ2時間かけてようやく斜度が一段ゆるくなるところに出る。

去年はこの先しばらくはまだつぼ足で行ったが膝までうまることを考えると斜登高とキックターンの方が楽である。ここで後ろから2人組が追い付いてくる。ちょど核心部?のラッセルが終了したところなのでラッキーな2人組である。聞くとスノーブリッジを渡ってきたと言う。帰りは近道できるなとほっとする。Iさんのセキュラフィックスはリターンスプリングがないのでキックターンに苦労しているので後から来た人達に先に行ってもらう。お疲れ様と声をかけてもらうのだがこの人達のためにラッセルしたわけではないのでせめて礼の一言が欲しかった。言葉の選び方の問題なのだが妙にこだわってしまう。単に自分たちより先に行くであろうこの人達に対する嫉妬なのかもしれない。Iさんの様子からしてもあとしばらく登って下りることになるので先行した人達のトレースを外して左にルートを取る。1720m付近にもテントを張れる平らな場所を見つけた。こちらの方が1768m地点より平地の面積が広い。さらに登って1768m地点でスキーを脱ぐ。
さっきまで右に見えていた先行した人達のトレースがすぐ近くにある。下りはこの人達のトレースと自分たちのトレースの間を滑ればいいので適当にノントレースの斜面を滑り出す。少し急になるところでIさんを待つ。なかなか来なかったのだがスキーが滑らなくなってしまったと言う。今日はうっかりワックスを忘れたのでどうにもならない。シールを剥がした後にこのようなことがたまにあるので要注意である。ラッセルに苦労した斜面に来るが積雪が多く抵抗になるので去年と違ってスキーで下りれる。とはいえ去年とは靴もスキーも違う。滑れるとはいっても転びたくないので斜滑降、横滑りにキックターンである。それでもつぼ足よりは早くアッという間に取り付き点まで来てしまった。
ここからはさっきの人達のトレースを辿って難なく梓川のスノーブリッジを見つけて対岸に渡る。Iさんが急な雪壁を階段登高するというのでついて行くが途中で効率が悪くなったので空身でピッケル片手に登る。補助ロープで荷揚げを試みたのだがザックはあがったがスキーは刺さって引っかかってしまった。仕方なくまた下りてIさんのザックのみロープで引きあげあとはつぼ足で登ってもらう。上高地に向かう人達が何事かと立ち止まって見ていた。あとは釜トンネル入口までスキーで滑って終わりである。釜トンネル入口でアンケートを取っていた。内容は冬山経験の有無や上高地に冬来るのは何度目かとか冬季トイレを利用しているかとかだった。その人の話しでは3月に入ってアンケートを取っているが週末は一日に80人も入ると言う。ツアーの団体もあるそうだ。
いつも通り坂巻温泉で汗を流して帰路についた。