遍路踏破状況
- 四国遍路を歩いてみることとした。何故歩くのか?という命題に対しては、後日ゆっくりと纏めたいと考えているが、単純化して言えば、歩くこと自体に興味があるからである。もう一言付け加えれば、登山が趣味であるがそれは山に登る事自体が目的ではなくて、登ったり下りたりする過程で、ゆったりと思考する時間が得られるからであると気づいたからである。すなわち歩く(登る・下る)という行動自体は比較的低負荷の運動であるが、その行為を行うという点では厳に雑念から規制される為、ものを考える上では、理想に近い環境なのである。したがって、「低負荷」という点が一番のポイントであって、これが何らかの状態によって「高負荷」になると趣旨に反することとなる。この高負荷というのは、登りがきついといった運動強度だけではなく、落ちたら死ぬかもしれないといった緊張感や、悪天候や道迷いといった精神的負荷も含まれる。
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- この様な低負荷条件に合致するものとして、四国遍路を選んだ次第である。
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- 趣旨からすると譲れない実施条件がある。一つは、単独で行うこと。もう一つは、歩いて行うこと。山の単独行には種々の批判があるが、ひとつの利点は、遠藤甲太が言うように、「単独行であれば自分に向き合うか、自然に向き合うかしかない」という点である。パーティーで行けば、それは格段に楽しいし、友情も育めるが、何に対しても「向き合う」という点が欠如してくる。この点、単独行は事欠かない。ただし、行き過ぎる点があるかもしれない。巡礼中に自殺する人もいるらしいが、自分と向き合いすぎて絶望に陥る危険は確かにあるかもしれない。何事もほどほどで無いといけない。
- もう一点の「歩きで」というのは説明不要かと思うが、車などで動いていたら、普段のセカセカした生活と何も変わらなくなってしまう。ここは多少の辛さは覚悟して、歩きとおしたいところだ。
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- 遍路のハイシーズンは、春だそうである。寒くも無く暑くも無い季節が好まれるとの事。しかしながら、標高の無いところを春に歩いたら、相当に汗をかいてしまう。汗をかくということはそれだけで疲れることであるから、汗はかかないほうが良い。ということで、冬に実行する事とした。
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