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2004年5月1日
尾張美濃三河三国山国周遊

地味ながら相当走り応えあり!観光気分でなめてかかったらヒドイ目に合ってしまった。
距離       102.2km
長久手町〜瀬戸市〜品野三国峠〜R363土岐市〜瑞浪〜明智町〜旭町〜豊田市〜藤岡町〜瀬戸市〜長久手町



陶都瀬戸は至る所でこんな風景が
 今回は長久手町の実家をベースにしたコース。
 ちょっと長めに帰省するときはたいてい自転車も一緒に持って行って暇を見つけてはチョイチョイ走り回っているが実家周辺のお手軽コースはイマイチ趣にかけるのでこのレポートには登場しない。

 今回は以前から狙っていたコース、車でも名古屋から手軽に出かけられるので若い頃には絶好のドライブコースとしてちょくちょくデートの調味料にさせて頂いた趣のあるコースだ。

 勝手知ったる長久手や瀬戸だが、さすがに都市部だけあって裏道を駆使しても相当な交通量で気を遣う。さらにここら辺は昔から陶土を運ぶ大型車が非常に多いのだが、万博やそれに類する道路工事などが休日返上で急ピッチで進んでいるため裏道も表街道もダンプカーだらけだ。

 道路整備が立ち後れていて狭く交通量の多い瀬戸の中心部を抜けると深い山々が現れる。万博開発と自然保護の狭間で問題になった「海上の森」はこのまま奥三河や木曽方面へ表情を変えながら延々と続いて行く。
長久手から瀬戸にかけては尾張東部丘陵地帯と呼ばれる三河山地や恵那山系の裾野だけあって起伏に富み、平野部分からの取り付きにはビックリするような標高差がある。

瀬戸駅前から多治見方面に向かい、品野の交差点を右折した岐阜愛知県境の国道363号は子供の頃「三国の坂」と呼んでいた。その名のとおり尾張三河美濃の三国が国境を接した三国山があり、名古屋方面の展望が大変素晴らしい事で知られている。
 
スタートから小一時間でいきなり最大の難所「三国の坂」が登場する。距離5kmで標高差380mを稼ぐという強烈な激坂である。品野の街を緩やかに漕ぎ上がると東海環状自動車道が見えてくる。ここまでで距離は半分ほど来ているのだが標高は大して稼いでいない、自動車道のガード下あたりから「勾配9%」の表示が現れる。

おーいどこまで登るんだー・・・・・この先狭く急峻な九十九折が延々・・・・

「偽りのカーブ」の連続
そのまま曲がりくねった激坂を登ると集落が見えてくる。ここからさらに急峻で厳しいヘアピン二つを抜け、山中の急な上に狭くなる九十九折へと入る。「このカーブの先こそ頂上だろう」と期待を込めてペダルを踏むが、コーナーを切り抜けるたびに期待はもろくも崩れ去る。
 
 もうペダルを踏むのも嫌になった頃ようやく県境を越え岐阜県に入る。県境や市町村界は「峠の頂上」だと相場は決まっているが、この三国坂はそんなに甘くはない。一瞬平坦に見せかけておいてカーブを曲がるとさらに峠は続く・・・・・開けた集落を過ぎ、三国山への分岐点を過ぎ、もうひと登りするとようやく頂上だ。

 この春はものすごく仕事が忙しく連日の残業でトレーニングを怠っているためかもうここまででヘロヘロ、ふくらはぎがピクピクして何となくヤバイ雰囲気が漂うが、天気は最高で新緑も美しく最高に気分がよい。しかもこのコースをアタックできる機会はそうそうにない、まぁ今までの実績があるから何とかなるだろうと先に進む事にした。
 
時々こんな道が現れる!喜喜!
ところが、そんなに甘くないのが363号線、谷を横切りながら進む典型的な尾根道はアップダウンが長く激しくなかなか息が抜けない、新緑と吹き抜ける爽やかな風だけが慰めとなってる。時折オートバイの集団や乗用車が駆け抜けて行くほかはいたって静かな田舎道だ。このルートはオートバイ乗りに人気のあるツーリングコースだがそういうコースは自転車乗りにとってはとってもツ辛いコースというのが定番である。

かの有名な「ツーリングマップル」にも「快適なアップダウンが続く・・・・・」と掲載されているし眺望良好マークも付いている・・・・・・とはいえ自転車乗りはなぜかアップダウンのある道や峠道ばかり選んで走っているのは何でだろ?・・・・・・・職場の同僚に「そんなマゾみたいな趣味・・・」と言われた事があるがまさにそのとおりだね。苦しいけど気持ちいいんだよ自転車は!
瑞浪市陶町で今まで稼いだ標高を全て無にするような激下りを一気に下り、瑞浪市街から登ってくる県道と合流すると一気に交通量が増える。ここから明智町までは谷道の登り一筋、やっと巡り会ったコンビニで休憩をとりもう一踏ん張り。

明智町にはいると今までの苦労を吹き飛ばすような下り基調の快適ロード、時折一桁を表示していたスピードメーターもコンスタントに30kmオーバーを示す。程良いコーナーが続き景色がめまぐるしく変わる。いやいや「快適なワインディングロード」とはこのことですなぁ・・・・・

大きくコーナーを曲がるといきなり明智市街、「日本大正村」だ。

ツーリング野郎は旧道好き
ついつい入ってしまう。


モボにモガ、デモクラシーいやいやロマンあふれる時代が蘇るような建物が点在する。。
ついつい「ハヤシライス」に惹かれて大正時代風レストラン(んー個人的にはどう見ても昭和初期風だがなぁ)へフラフラ・・・・いやいや待て待て、最近はツーリング中にちょっとまとまった食事を取るとあとから妙に胸焼けする。これが大変不快なので今回はガマン、次の家族で訪れたときにしよう。

街並みと主要な建物を見て歩くが派手なチームサルサのジャージはよく目立つらしく、好奇心旺盛なオバサンにすぐ声をかけられる。
「あんたぁ、どっから来たの」
(実家に帰るとなぜか名古屋弁モードに切り替わる私・・・)
「名古屋だがね。」
「高速でか?」(←これには思いっきりズッコケタ)
「自転車は高速走れーせんでかんわ」
「そうだわなぁ、ふぇっふぇっふぇ」
「瀬戸から山ん中走ってきたんだわ」
「どえらけにゃぁえらいことしとらっせるなぁ」
こんな会話を5回ほど繰り返し、なぜか記念写真にも1回おさまった・・・・・・・若い女の子のグループには思いっきり引かれた。

駄菓子屋でラムネを仕入れて明智川を下る。ここから愛知県境までは道幅も狭くあんまり調子に乗ると危ない、ほどほどのスピードで景色を楽しんで田舎道を進む。
花崗岩の上を流れる明智川はほとんど無色に見える。その川の水に新緑と紫の藤の花がとてもよく映え美しい。
飛騨で長い冬を過ごしているだけにこの季節は本当にはじけたように楽しく思えペダルを踏む足もついつい軽くなる・・・・筈なのだが、やはり日常の基礎トレ不足が相当ひびいていて思ったより力が持続しない。ベストの時の感覚よりギアを2段ほど軽く設定しないと自転車が前に進まない。4月中旬から週末だけでも自転車乗るようにしていたがやはりそれだけでは足りないようだ。月末の上信越に向けて少し無理してでも基礎トレを積まなければ痛い目に遭いそうだ・・・・・・

途中MTBでツーリング中の女性二人組に声をかけられて小休止、彼女らは写真を撮って欲しかったのが本音のようだが同じ自転車乗り同士、ついつい話が弾んでしまう・・・・・「ロードレーサーにまたがっているだけの鈍足ツーリング野郎」というのが妙にウケていた。

ツーリング野郎は旧道好き
矢作川沿いには
旭から越戸ダムまで
魅力的な旧道が続きます。
矢作川沿いの道は西三河でもメジャーな練習コースで何台ものレーサーやMTBを見る・・・というのもツーリング野郎は旧道好きなのできれいな対岸のパイパスを爆走する集団ロードレーサーを眺めつつガタガタの旧道を進むからである。どんな自転車に乗ろうと自分の出発点から流れる「血」には逆らえない、どこまで行ってもやっぱり自分お好きなスタイルで自転車に乗るのが一番楽しいのだ。旧道は交通量も少なく意外と眺めも良く、ほどよくうねうね曲がっていて楽しいのだ。

豊田市に近づき旅も終盤、このまま猿投から日進へ抜ける県道を走ろうか、遠回りして旧飯田街道を行こうか悩んでいるとふと「戸越峠」が頭に浮かんだ。
藤岡町から猿投山の北側を通って瀬戸へ抜ける峠なのだが実はいままで車でも自転車でも走った事がない。「こりゃ行くしかない」と月原から県道33号へルートを取る。いきなりの登りでちょっと苦しい・・・・いつもならどってことのない程度なのだが、相当足に来ていてちっともスピードが乗らない。

ほんのちょっとした峠をなんとか越えるとまたしても登り、「ん?どっかで見たことある道だなぁ」・・・・そうそう、こりゃ加茂ヶ丘高校へ行く道じゃんねー(←三河弁モード突入)高校の時テニスの試合に来た道じゃん・・・・・さすがに22年もたつとずいぶん開けてきてますなぁ。
この戸越峠が曲者だった。最初のうちこそなだらかな登りで「たかが愛知県のヘロヘロ峠」とバカにしていたらだんだん本領を発揮し始め、ヘアピンの急勾配が登場、しかもそれがいつまでも続くのだ、傍らをすり抜けて行くバイクの爆音が頭上でぐるぐる回りながら遠のいて行く・・・・まだまだ登りは続くのかぁ・・すでに保険切れ寸前の30t×24tで何とか登り詰めるがモモとふくらはぎにに異常な張りが来る。車上ストレッチをするが登りでは満足に伸ばすことも出来す、だましながら黙々と登る。

下ってきたMTBライダーと挨拶を交わすと「あと少しですよー」と雄叫びをあげてくれた。
何とか登り切ってちょっとしたスペースでストレッチを行う、「さてここからは瀬戸市街まで下るだけ」そう思っていたらどこでどう道を間違えたのか「海上の森」をかすめるアップダウンの激しい山道を走ることになった。目の前にそびえる10%オーバーの激坂、グッと力を込めたとたん両太ももが悲鳴を上げて痙攣した・・・・「いててててててててててててて」

そのまま山側にブチ倒れて硬直!こんな経験初めてである。マッサージをしたくても少しどこかを動かそうとすればさらなる激痛に襲われる・・・・・・
何とか足が動くようになるまで5分は硬直していただろうか、路側帯へようやくたどり着いて入念にマッサージ、それでも今にも再発しそうな雰囲気がビンビン伝わってくる。さらにいくつかのアップダウンを相当苦労してごまかしごまかしクリアしてようやく街並みが現れた。

なんとまぁ予想していた地点より遙かに南、矢田川の上流部、まさに海上の森の入り口に飛び出したのだ。
ここから実家まではほぼフラット、それでもとてもロードレーサーと思えぬ速度でヘロヘロフラフラ走ってようやくゴールだ。まぁ何と内容の濃い100kmだった事やら・・・・・