2012.12.16(日)雨のち曇り
天気予報では昼から晴れると言うことで、牛岳へ行くことにした。
ゆっくりと8時過ぎに家を出て庄川の登山口に着くと、雨は本降りになりとても車外に出る気になれない状況だった。車中で準備を済ませ、コーヒーなど飲んで雨の止むのを待った。
ようやく雨が止み9:40スノーシューを履いて登山口を登り出した。ツボ足のトレースがあり、跡を追う。林道に出ると2人の男女が居られ挨拶を交し、先に出る。
10:10夏の登山口に着くころにはまた霧雨で、お天気の回復が遅れているようだった。ヒュッテを過ぎブナ林を登ると小雨になり士気も上がらない。少量のナメコがなっていて、Tがそれを取っている。「今日は時間的に頂上までは行けないし、なめこ取りに変更」と冗談を言いながら 枯れ木に目を配らせながら尾根を登った。
天気回復を信じつつ登る 小雨に士気も上がらない
色彩の無いモノクロの世界、寂しさを感じながら登り続けるが雨は止まなかった。6合目手前で単独スキーヤの男性が滑降して来られ、三角点まで行って来られたそうだ。頂上も雨だったと聞き嫌気がさしここで登山は中止とし、たっぷりある時間をナメコ探しに充てることにした。
雪中になめこの大群を発見 こんな場所でのランチでも趣がある
運よく雪の下にナメコの宝を見つけ、スコップで掘り出し土産にした。ブナの林でランチを食べ、空を見上げるとようやく青空が顔をだしていた。12:50下山開始し、重い雪に疲れを感じながらも13:50登山口に戻った。
久し振りの山歩きが出来、少量ではあるが運動不足解消になり気持ちが良かった。
|
塔倉山(726.3m) 城ヶ平山(445.3m) ハゲ山(464.7m)
|
2012.11.25(日)快晴
天気予報は晴れ、ならば山へ行かない手は無いと、上市の低山3座を登ってきた。
家を7:20出発して、上市へ向かう。最初は塔倉山に登るため目桑を目指した。
塔倉山
白岩川ダムサイドを通過して目桑に入り、白炭窯の里の案内板をUターンするように左折して狭い林道に入いる。白炭窯の里を少し行ったら三叉路があり右に入って林道をクネクネ走行すると、右に塔倉山の登山口があった。カーブで道幅が広く充分車を駐車することができた。
塔倉山は12年前2/13 A氏に長倉から連れて行ってもらったことはあるが、目桑からは初めてだ。準備を整え8:40登り出す。
今朝は冷え込み非常に寒い。落ち葉に霜が着き、滑ってとても歩き難い。急坂も手伝ってアキレス筋が延びて痛く疲れる。霜柱を踏みながらしばらく登ると670m展望台に着き、富山市街地や富山湾など一望できた。
670mの展望台から富山平野を望む 長倉から合流した尾根を登る
登山道の斜度は緩み暫く行くと長倉との合流地に着き、陽あたりの良い尾根を登ると9:20頂上に着いた。
頂上に立ち眺望を楽しむ 頂上でくつろぐ
澄みきった青空に銀嶺の山々が聳え、息を飲む美しさだ。長倉からの単独男性が休憩されていて、挨拶を交す。
東峰からの山々(180度をパノラマにつなげる)
一通り眺望を楽しみ、Mだけ東峰へ足を延ばす。10分弱で東峰に着いた。正面に剱岳が威容を放ち、左には白く眩い毛勝三山が、そして右には大きな大日岳が鎮座していた。写真をとり、三角点に戻って山座同定して憩った。
今日は岩室の滝にも寄りたいので9:45頂上をあとにする。滑らない様に気をつけ10:10登山口に戻った。
林道を下って目桑から虫谷に向かう。虫谷川を遡る舗装道路を走行すると、岩室の滝入口に着いた。20m位川底へ降る散策路を250mほど歩くと橋が見え、滝があった。
下流が渓谷状になっている 岩室ノ滝
ひっそりとして、なにか霊気のようなものも感じた。24mの落差を迷いなく垂直に落とす瀑布はいさぎよさを感じ、見応えがあった。さあ今度は城ヶ平山へ行こう。
城ヶ平山・ハゲ山
大岩へ車を走らせ、駐車場には11:05に着いた。駐車場は満車状態で多くの観光客や登山者が行楽を楽しんでいるようだ。
11:10歩き出す。ドライブイン瀧路前を左折して、橋を渡ると茗荷山登山口(城ヶ平山)とかかれた案内板があった。遊歩道を歩くと杉林となり一登りすると平坦になり、次の尾根に取りつく。雑木林は赤や黄色の紅葉に彩られ、目を楽しませてくれた。急な長い階段を登り、ロープのある岩場を乗りこすと11:50頂上に着いた。
やっぱりストック持ってこればよかった! 頂上は開放的で360度の大展望
なんといっても剱岳に目を奪われる 富山湾が大きい
素晴らしい360度の大パノラマが待っていて度肝をぬかされる。Tが誰かの写真を取っている。懐かしいクラブの先輩Na氏と奥様だった。挨拶を交し近況などお聞きする。「素晴らしい光景だね。奇麗だね」と感動を共有し、銀嶺の山々を見つめた。Na氏ご夫妻は浅生から登られたそうだ。
小休して、12:10ハゲ山へ向かう。いくつかのアップダウンを繰り返し、浅生へ降る分岐を確認して、最も高いピークのある峠山に着く。丸太の階段を降って、西種へ降る分岐から二つ目のピークがハゲ山だった。
峠山からの展望 ハゲ山から(西種越しの剱岳)
ハゲ山で憩う 頂上より城ヶ平山を眺める
12:55頂上に着くと、沢山の登山者が憩って居られ、賑やかだ。ハゲ山からは西種集落越しに剱岳が威光を放ち、これもまた見惚れてしまう風景だ。山が見える場所に腰を下し、温かいカップ麺を食べる。風も無く、暖かな穏やかさだった。
ゆっくりしていると頂上には誰も居なくなった。360度の展望を我がものとし、飽きずに眺め、ここでも山座同定をして楽しみ、13:55下山開始した。
アップダウンを繰り返し、14:00城ヶ平山の分岐に着き、杉林を浅生へ降った。
14:15車道に出て、今度は「おおかみこどもの雨と雪」のモデルになった古民家を訪ね、写真など撮った。
アニメのモデル家になった古民家(山崎家) 枠の内が素敵
このあたりの民家は主を失い、風雪に耐えかねて崩れ落ち見るも無残な姿で廃材化していた。不便さゆえ、若い人は住めないのだろう。仕方がない。少し昔までは、山は生きて行く為の全ての恵みを与えてくれ、人々はそれで充分満足し幸せだった。しかし時代も変わり今では衣食住、子供の教育、全てのものに現金が必要だ。なんとなくさびしい気持ちに陥りながら、車道を歩き大岩へ降った。
途中奥大岩の湧水に立ち寄ったり、千厳峡を眺めたりしながら、15:05大岩駐車場に戻った。
奥大岩川の湧水 千厳峡
今日は盛りだくさんの山行と見物で遊ばせてもらった。城ヶ平山もハゲ山も初めての山だったので新鮮だった。年に幾度も無い好天に恵まれ、紅葉や山の銀嶺が際立ち高揚感もあった。幸せを感じつつ下山後は湯神子温泉に入って、夕日に染まる剱岳に送られながら帰路についた。
|
小佐波御前山 (754m)
|
2012.11.21(水)晴れ
随分以前にクラブのTa氏から舟倉用水のお薦めを頂いていたが、なかなか機会がなく行きそびれていた。神通峡の紅葉を期待して水曜日は晴れなので出かけてみることにした。
7:20家を出て、猿倉スキー場へ向かった。通勤時間と重なりやきもきしたが、8:25直坂遺跡横の広い駐車場についた。
地図を見て、舟倉用水への散策路を確認して、準備を整え8:35歩き出した。
用水はすぐに蓋掛けされ、地上からは水流を見ることが出来ない。時折のグレーチングの中からは勢いよい水音が聞こえ、胸が躍った。
用水は蓋掛けされて、舗装道路のよう 舟倉用水は形跡を留めているだけ
190年前、測量に13年、工事に7年かけて素掘りされた用水は、かつては滔々と豊かな水が流れていたであろう。しかし今は役目を終え落ち葉が積もり形跡だけを残している。それでも苦難に耐え、ノミやタガネだけで岩壁を砕き巨大岩場をくり抜いて造った水路を見ていると、肥よくな田畑を作り上げたいと言う、切実な熱意や決意が伝わり感銘を受けた。
切実な熱意がうかがえる 対岸の笹津山と漕艇場
岩屋を過ぎると蓋掛けの用水上を歩く。対岸の笹津山や神通ダムを眺めながら山の中腹を水平歩道のように歩く。谷沢から水が流れ落ち、山道は冠水して足場が悪い。右往左往しながら進むと行き止まりになってしまった。GPSと地図を見比べると、小佐波御前山登山道からかなり来過ぎていた。
引き返し登山道を探す。一つ登り口が見つかったが、少し違う気がする。もっと戻って探すが登り口は見つからなかった。「やっぱりこれか」と坂道を登り出した。40m程登ると送電線の鉄塔があり、その下に2頭のカモシカがいた。カモシカがなかなか退いてくれない。5分程待つとようやく退場してくれた。ほっとして登ってみると行き止まりだった。この道は送電線の巡回路だった。
間違って登った鉄塔の下にカモシカが休憩 やっと登山道に乗った
また降って用水路上に戻った。「どこだろう」と引き返し歩くと、先程に探した場所から少し先に明瞭な登山道が目に入った。来る時は冠水が気になり足場ばかり見ていて、見落としたようだ。案内板もリボンもない入口だった。
獅子ヶ鼻の岩峰が見える ひっそりとした山平集落跡
10:20ようやく小佐波御前山へむけ登り出すことができた。幅広の登山道はジグザグに切られとても登り易い。登りきって沢を小丸太橋で渡り、直進すると斜度も緩み落葉林となり、尚進むと杉林となった。うら寂しさを感じながら林を貫けると今生津と芦生の合流地点の山平集落跡に出た。こんな山奥に人々の生活があったのか、と切なくなる。
小佐波御前山(右)が見える 暖かい日差しを受け頂上に向かう
登山道に導かれ歩を進めると正面に小佐波御前山が見えて来た。ススキ原を過ぎると登りに差し掛かり、根気強く登り続けると小佐波御前山の広場に出た。富山平野を眺め、避難小屋へと向かった。
11:50小屋に到着した。一時は登山道が判らずどうなるかと案じたが、12時前に着けほっとした。温かいカップ麺を食べ、身体を温める。
階段が6段もあるとは知らなかった 頂上の祠
小屋の中とは言え、長く居ると身体や手が冷たくなり、12:30下山することにした。無雪期の小佐波御前山は初めてなので、登山道の様子に興味がわく。頂上直下の急斜にも階段が整備され登り易くなっていた。Tは「味気ない」と不平を言うが、Mは降り易かった。御前山を過ぎ下ると紅葉の盛りで、赤色は無いが黄色の葉が青空に映え美しかった。
獅子ヶ鼻の岩峰 紅葉を眺めながら降る
13:45猿倉山に着き、笹津の町や神通川を俯瞰しながら、スキー場を突き切って藪を漕ぎ、駐車場に14:10戻った。
いつ見ても心落ち着く風景 スキー場にも人慣れしたカモシカが休憩
芦生からの小佐波御前山は余り登られていないようで案内板など、なにも無かった。山平集落跡の先は登山道が狭くなっていたが、道はしっかりしていて風情もあり、とても満足のいくものだった。ただ残念だったのが、舟倉用水の豊かな流れ、真の姿をほんの僅かだけでも目にしたかった。落石や土砂崩落で補修に苦慮されているのは充分に判るため、いたしかた無いと諦めるより他は無い。「ああ、もっと早く来るべきだった。」
|
牛岳 (987m)
|
2012.11.16(金)快晴
膝の違和感からしばらく山行を控えていたが、連日の☂マークに16日だけは☀マーク、天気に誘われ牛岳に登ることに決めた。
9:10家を出て庄川町に向かう。牛岳登山口に着くと3台の車が駐車されていた。「やっぱり好天だと、平日でも人が来るのだね」と準備をしていると、また一台車が停まった。冬の牛岳でもお会いしたHoさんだった。挨拶を交し、一足先に10:00登山道を歩きだした。
連日の雨で杉林はしっとりとして、落ち着きがある。冷気を感じながら静寂の中を歩くのも大好きだ。
ヒュッテを過ぎ、ブナ林に出ると人の声が聞こえ、先頭を歩くTの話声が聞こえた。誰かと思えば懐かしいMiさんだった。「元気だった」と再会を喜ぶ。彼女達4人はナメコとりに来たのだそうだ。
「先にGoさんも登っている」と教えて下さり、歩を進めた。枯木を見ながら登ると枯れ木にナメコがなっている。下山時にナメコ取りを楽しもうと思っていたが、帰りでは私達の取り分がないかもしれないとリュックを下し、ナメコ狩りを始めた。雪が積もって藪にも入り易い。夢中になっているとすぐに時間が過ぎていた。
天然なめこ 気を引きしめて、頂上へ向かう
「もういいよ」と登山道に出でると、Goさんと連れの女性が下山されてきた。「会えてうれしい、また山に向かう気になって良かったね」と喜ぶ。Goさんは去年以来の復帰登山で、「雪が多くて先に誰も登っていないし、関本さんを待っていたが来ないので」と、引き返して来られた。「御免、ナメコ取りに興じていた」と詫び、同行を勧めたが下山されることになった。再会を約束して別れ、6合目ベンチに着くともう12:00だった。
この時期にしては雪が多い 頂上が見えてきた
「さあ登るぞ」気を引き締め、トレースを辿った。暫く登るとHoさんと連れの女性に追いついた。ラッセルのお礼を言って、Tが前に出る。この時期にしては大雪だ。慎重に山腹を巻き進むと正面に立山連峰が青空に冴え美しい。深雪に足を取られながら尾根に出て登ると、13:00頂上に着いた。
庄川コース組です 頂上からの展望
頂上には三段の滝から登られた男女2人の先客があった。澄みきった空に北アルプスが白く並列して息を飲む美しさだ。下界に目を向けると砺波平野や富山湾が手に取るように望め、日差しに輝いている。ほんの1000mの山なのにこんなに多くの雪がある。そのギャップが不思議だった。
雪にシルエットを写す 砺波平野、富山湾を俯瞰
お社の横に腰を下して、温かいうどんを啜る。無風で暖かい「しあわせ」素晴らしい眺めを堪能し、ゆっくりと憩った。
山々に別れを告げ下山 スパッツなしでは冷た過ぎ
14:00下山開始、やっぱり視線は枯れ木へと向く。ナメコやムキタケを見つけては、土産にした。
六合目より下部は雪が解け、降るのにスピードを殺せず苦労しが、誰も居なくなった閑寂な山道を懸命に降り15:45登山口に戻った。
快晴の展望、新雪の美しさ、ナメコのお土産、山友との再会など、大満足のたのしい山行だった。
|
クズバ山 (1876m)
|
2012.10.28(土)晴れ
以前から気になっていたクズハ山へ行って来た。下ノ廊下以来左膝に痛みがあって、不安を抱えていたが、用事も無く天気が良いので、歩けなくなったら下山と覚悟して出かけることにした。
6:30今日はMの軽四で馬場島へ向かう。たまには雰囲気を変えて出かけるのも楽しい。馬場島に着くと中山周辺の駐車場が賑わい、さすが人気度が高い。馬場島を通り過ぎ、東小糸谷の登山口まで車を入れると3台の車が停まっていた。私達の車も縦列駐車して準備を整え8:15登山口を登りだした。
東小糸谷登山口を登り出す クズバ山登山道は次第に急登になって行く
中山とクズハ山のコルまで、紅葉を見上げたり振り返ったりしながら登山道を登る。9:00分岐に着き、左の登山道にはいった。
しっかりとした踏み跡があり、リボンなどの印もある。丸太の階段が設置されたりして思っていたよりは整備されていた。次第に急登となり直登となる。今日のMは身体も足も重く、左足に主軸を置くと膝に痛みを感じ絶不調、それでも懸命にTの後を追った。それに比べTは「絶好調」とスイスイと登って、離れ過ぎると待っていてくれた。
ブナクラ谷や猫又山が一望できる 登り一辺倒の登山道
左にブナクラ谷とうっすらと雪化粧した猫又山が望め歩を休める。登山道は笹の茎が飛び出し、歩き難い。滑らないよう転ばないように足元を確認しながら黙々と登り続けると、木々の間から圧倒的な山姿で剱岳が見える。「素晴らしい」と感嘆して、なお登り進め10:20、P1625mに着いた。
木々の間から剱岳が光彩を放つ 紅葉に彩られたコット谷
灌木が生茂り見晴らしはきかないがここでリンゴを食べ、一息つく。細尾根を通って登るとピークが見え、頑張って登るとその奥にまたピークがある。登り一辺倒で「厳しい山だね」とTに言うと「そうか?」と涼しい顔。Mにとっては「これでもか、これでもか」とまるで修行しているようで、心の遊びは無かった。
細尾根を越え頂上へ向かうが、長く感じられた 大熊山と早月川河川敷
ロープの下がる急斜面を笹や枝に掴まりながら登ると人の声が聞こえ11:25頂上に着いた。
クズバ山からの剱岳
なんと雄大な素晴らしい風景だろう。まさに剱岳の展望台だ。ここでの主役はなんといっても断トツで剱岳。奥大日は大きいが鋭さにかけ影が薄い。
”最高” 奥大日岳も大きい
頂上は笹で覆われ少しは刈りこまれていたが、結構狭い。先着4名が居られ、奥に意場所を求め、屏風絵のような剱岳の前に座った。「ああ、幸せ」じっと凝視してそれぞれの岩峰を眺め入った。温かいカップ麺を食べ、コーヒーを飲み、食い入るようにまた眺望を楽しむ。後から2名が着かれ、それぞれ健脚揃いとみえ、山の話に花が咲いていた。
立山もよく見える 山頂の様子
12:25下山開始とする。急勾配を小枝や笹を掴んでスピードを殺し、慎重に降りる。それでも支根に乗って2回位滑った。この山は我武者羅に登って、我武者羅に降る山のような印象だった。
急斜面はロープを頼りに降る 中山とのコル辺りは紅葉の真っ盛り
13:40中山の分岐に着き、足場のよい登山道を降って14:10登山口に戻った。
真近かから見た、透き通るような剱岳や銀嶺の山々の神々しさを思い出に、着替えを済ませ馬場島を後にした。湯神子温泉で汗を流し、気だるさを感じながら一路帰路についた。
|
松尾峠 弥陀ヶ原
|
2012.10.21(日)晴れ
今年の立山の紅葉は格別に良いと聞き、今頃は弥陀ヶ原辺りが見ごろではないかと出かけて来た。
6:40家を出発して、称名ノ滝駐車場へ向かう。出遅れた為駐車場はかなり満車状態で、ようやく空きを見つけ車を停めて、準備に取りかかった。悪城の壁なども紅葉に染まり、光が射せばもっと美しいだろうと期待が膨らむ。
「紅葉が楽しみだ」 「今まで見た中で一番綺麗!」
8:10林道を歩き出す。こんな早い時間でも結構滝見物へ行く人が多いのに驚いた。飛龍橋を渡って、8:25衣服調整をして登り出す。高度が増すと称名ノ滝も一望出来、紅葉した岩壁に三段の白い瀑布が豪快に落水している。何回か紅葉時に来ているが、今回の紅葉は一番良い条件日だった。
いくら写しても満足いかない美しさ
第二滝見台で小休して、弘法へと歩を進める。滝が段々低くなり、周囲の木々も赤や黄色と鮮やかで、どれだけ写真をとっても飽きないくらいだ。
弘法のバス道路に出ると大日岳も見え、早乙女山の辺りが紅葉で燃えている。広々とした解放感が心地よく、木道を歩いて10:15弘法の休憩所についた。
弘法では燃え立つような紅葉に心躍る 七曲の紅葉
先着が居られたので先へむかう。赤のナナカマドが目を引き、ここでも写真をバカバカと写す。雲も無くなり抜けるような大空、ずっしりとした大日岳も白々して、なんとなく冬の到来を静かに待っているように見えた。
追分の手前のベンチに座り、気持ちのよい山の空気を一杯吸って、コーヒーを飲む。風もなく、暖かい陽が身体を包む。
追分に向かう(紅葉は終わっているようだ) 松尾峠に向かう途中からの大日岳
11:15追分に着き、右折して松尾峠へ向かう。ガキ田の向こうに、鍬崎山が見え本当に穏やかな日和だ。一登りして針葉樹の林をぬけると11:40松尾峠に着いた。
松尾峠からの大展望(天狗、国見、竜王、鬼、獅子、ザラ峠、鷲)
「絶景かな、絶景かな」荒々しい絶壁の天狗岳からザラ峠を挟んで、薬師岳まで一望できる。眼下には大規模なS型砂防堤防や刈込池など詳細に見渡せ、ほくそ笑む。ゆっくりとランチを食べ身心とも満たされ、12:20下山開始とする。
松尾峠で 広い弥陀ヶ原と大きい奥大日岳
下山途中に弥陀ヶ原が見渡せ、自然の大きさを強く感じる。その中に建物がアクセントのように建っている。「弥陀ヶ原にも行こう、ホテルでアイスクリーム食べたい」とTを誘い、弥陀ヶ原へも足を延ばすことにした。
弥陀ヶ原の木道にはカメラを据えてじっくり写真を写す人や、観光客など多くの方々が散策を楽しんでおられ、賑わっていた。
弥陀ヶ原の散策路からの風景 ほっと一息
13:15弥陀ヶ原ホテルに着き、Tはビール、Mはアイスクリームを食べ、暫しの休憩を
取った。「帰ろうか」腰をあげ、弥陀ヶ原に別れを告げる。
やっぱり弘法の紅葉は鮮やかだ 陽に照らされる称名ノ滝
13:50追分に戻り、弘法に向け木道を降ると私達が最終者だった。誰も居ない木道を延々と歩き、八郎坂に入った。称名ノ滝が陽に照らされ一際美しい。見惚れて滑って怪我をしない様に気をつけ、慎重に降って15:50飛龍橋に着いた。
天気にも恵まれ素晴らしい景色に出会えた。弥陀ヶ原の紅葉は終わりかけていたが、弘法、称名ノ滝あたりは最高の紅葉を見せてくれ、爽やかな喜びを感じた。
16:05駐車場につき、吉峰温泉で汗を流し、18:00真っ暗闇の夜道に寂しさをおぼえつつ、帰路についた。
|
下ノ廊下
|
■2012.10.7(日)曇り時々晴れ
去年の今頃、下ノ廊下に行く予定だったが、地震で岩壁が崩落して登山道は不通、死者まで出て、あえなく計画を断念した。
しかしチャンスは不意に訪れた。Ta氏から下ノ廊下のお誘いを受け、願ったり叶ったりと同行をお願いした。
6日、11:00砺波でTaご夫妻と合流して、一路扇沢へ向かう。Ta氏に運転をお願いし、久々積もる話などしながら、白馬村で買い出しを済ませ、大町で温泉に入り、16:00扇沢駐車場に着いた。
無料駐車場に車を停めると、ポツポツと雨粒が落ち雲行きがあやしくなった。後部座席をフラットにして車中での飲み会が始まった。山談議や四方山話に花が咲き、楽しい時間が過ぎっていった。明朝の役割など決め、20:00車とテントに別れ就寝した。
朝4:00起床して、それぞれ身の回りを片づけ、朝食を食べて、車に荷物を押し込み、ターミナル駅前に車を停めた。暗い中、駅の灯りを借りてリュックのバッキングを済ませ、女性はチケット売り場に並び、男性はリュックを持って二階乗車場に並んだ。その間、車を回送業者に引き渡し、チームワークよろしく、ばっちりと事が運んだ。
6:30始発の先頭トロリーバスにのり込み、黒部ダムに向かう。車内の観光案内に耳を傾け、破砕帯の苦労や、県境の灯りに見入っているとあっと言う間に黒部ダムに着いた。
気合い十分 先頭です 大タテガビンが目を引く、下ノ廊下のスタートだ
トンネル内の車道を進むと、すぐに登山道と書かれた看板が目に入り、左折して外に出る。
曇空に丸山、大タテガビンが見え、「さあ、いよいよ下ノ廊下のはじまりか」と大きな期待を膨らませ、6:50 Ta氏を先頭に歩き出した。
「黒部ダムの放水はどんなだろう」と心躍らせ下ると橋が見え、手前でヘルメットをかぶって小走りにダム下に降った。橋を渡り終えると水飛沫を上げた黒部ダムが見えた。想像していたよりダムは低く水量も圧倒的と言う程でもなかった。しかしこの場にいるからこその臨場感は大きな喜びだった。
黒部ダムの放水 下ノ廊下らしくなってきた
暫くはなんの変哲もない登山道が続き、軽い昇降を繰り返すと見晴らしの良い高台にでて、黒部川と山裾を巻くように施された登山道が見渡せ、「わぁ雰囲気が出て来た」と心が弾んだ。道幅もあり、そんなに緊張感もない。
まだ道幅は広い 内蔵助谷 黒部の巨人 丸山東壁をバックに
8:00内蔵助谷に着く。多くの登山者が休憩をしている。目を引くのは“黒部の巨人”丸山東壁だ。Ta氏が「テラスの下方に5、6人登攀している」と指さし、教えて下さる。目を凝らすとカラビナがキラと光った。
さあ今度は別山谷に向けGO。途中岩壁が崩れ亡くなられた現場や、“黒部の魔神”大タテガビンを見上げたり、鳴沢滝や新越の滝を眺めたりしながら、段々と足場が悪くなった登山道を昇降しながら歩いた。河原横の広地で休憩をとり、核心部へと向かう。
黒部の魔神 大タテガビンが見えてきた 黒部の魔神は人面岩だ
徐々に足場が悪くなってくる 新越の滝
前方に小さく登山者の渋滞が見え、その上に梯子が見えた。「もうそろそろか?」と励みにしながら、歩を進める。
いよいよ核心部に入っていく 別山谷手前の高巻きハシゴ
真新しい丸太で造られた梯子は頑強だった。よくもこんなに危険な場所に、梯子を付けて下さった。有難く感謝ながら慎重に登り越し、岩場の登山道に戻った。
10:25別山谷に着く。ここでも多くの登山者が休憩しておられ、私達も腰を下して身体を休めた。
別山谷で寛ぐ 渓谷が狭くなってきた
まだまだ先は長い。別山谷を渡渉して岩場を登ると登山道が続く。渓谷は狭まりいよいよ佳境に入る。岩をくりぬいた、危険な場所が続き、川音が轟音になり、足を横滑らせると間違いなく死ぬだろう岩場やせり出した桟橋を、針金をしっかりもってバランスを確保し、慎重に足場を選び進んだ。まさに白竜峡は下ノ廊下の一番のヤマ場ではないだろうか。
川音がごうごうと大きい スリップしないように気をつけて
白竜峡 針金を掴んでせり出した桟橋を渡る
白竜峡を過ぎると黒部川も落ち着きを見せ、深山幽谷の風情だ。去年の地震で大崩落した岩壁に来ると「速やかに通過して下さい」と張り紙がしてあった。ここもしっかりと丸太が組んであり、軽快に通過出来る。しかし上部からロープが何本もぶら下がって緊張を覚える場所でもあった。だぶんロープは作業者を確保する為のものだったのだろう。修復者の方々に頭が下がった。
去年の地震崩落現場 十字峡の吊橋
登山道を少し行くと樹林の中に広場があり、何人かの登山者がランチを食べていて、そこを通過すると12:10十字峡の吊り橋があった。「わぁい十字峡だ」と写真を撮りたいが、大勢の人でごった返し、ゆっくりもできない。十字峡は下ノ廊下の妖麗なる大スターだろう。これを見に来たのだから。ゆっくり橋を渡って、シャッターを切った。剣沢は想像していたより狭く、棒小屋沢の水量も想像していたより寂しいものだった。それでもこの目で十字峡を実見でき大満足だった。
妖麗な十字峡(手前が剣沢) 吊橋下は剣沢
渓谷は深くなり清流の川床は眼下になった。ポスターになりそうな山紫水明の風景にうっとりと足を停める。また暫く歩くと、対岸の奥山に関電の送電線の引き出し口が見えて来て、仙人ダムが近いと教えてくれた。途中大蛇に遭遇して肝を冷やす場面もあったが、後ろから来た男性が、追い払って下さった。
川底との距離が大きくなる うっとりする景勝
関電の送電線引き出し口が見えてきた 東谷の吊橋
鉄塔下を大きく降って、東谷の吊橋に着くと30人くらいの人が並んでいた。吊橋は長く、振幅すると怖いらしい。張り紙には「1人づつ渡橋して下さい」と書かれていた。30分間位待って、ようやく順番が来た。30cmの板が2枚敷かれ、前を見て進む。怖くは無かったが、ひどく長く感じた。
4人とも渡り終え、広い車道を歩むと仙人ダムが見えて来て、ダムの上を歩いて対岸に渡る。関電の施設に入るとトンネルで、物珍しそうにキョロキョロしながら歩くと、温泉の匂いがして異様に暑くなり、高熱隧道だった。
仙人ダム 高熱隧道
屋外に出ると、ここは何処?と思うほど立派な建物が2棟建っていた。「まるでホテルみたい」とはしゃいでしまった。
奥山とは思えない立派な建物 阿曽原温泉小屋
施設の横を通って、その後の尾根に取り着き150m程登る。Ta氏は体調が悪いと言われていたが、ご夫妻の登りの早いこと早いこと、ついていくのが精一杯で、下りに入るとホットした。暫く下ると樹木の中に青い屋根が見え、15:20阿曽原温泉小屋に着いた。
今日は連休の中日で混雑が予想された。事実、予約を入れた時点でもう部屋には入れないことは判っていた。それが部屋に入れたのだ。大喜びで靴を脱ぎ、あてがわれた部屋に布団を敷き場所を確保した。ちなみに今日は布団一枚に2人だった。
安堵して女性の入浴時間だったので、温泉に行くことにした。男性は食堂で宴会の始まりだ。
温泉はキャンプ場の下で、かなり降った離れた場所にあった。脱衣所もなく長方形の湯船があるだけで、笑ってしまうほど超開放的だ。温泉に身を沈め、疲れた身体をゆっくりと癒す。さっぱりと汗をながし身体も暖まったので、小屋に戻ることにした。
標高差70mの登りはかなりきつい。キャンプ場に戻ると、もうテントを張る場所がないほどの大盛況ぶりだった。そんな中、偶然にもO氏にお会いし、懐かしく雑談を交した。
小屋に帰って仲間に入って、冷たいピールを頂いた。いつもは苦いと感じるのに今日は喉越しがよかった。
夕食の時間になり阿曽原小屋名物のカレーライスを食べるとレストランのカレーのように美味しかった。その後BSジャパンとNHKの阿曽原小屋のテレビ映像を見たり、小屋主の佐々木泉氏の解説を聞いたりしながら、夕刻を過ごし、20:00疲れた身体を横たえた。
狭くてとても寝辛い。安眠剤を飲み寝たが、夜中目が覚めると部屋のあちこちから猛獣のようないびきが競演して響き、とても眠られるものではなかった。
■2012.10.8(月)快晴
早朝4時くらいから、ぼつぼつと登山者が出発されて行った。私達の朝食時間が6:30なのでゆっくりしていると、6時になるともう部屋には誰も居なかった。
朝食を済ませ、小屋主と記念写真を撮り、快晴の空の下6:55阿曽原小屋を後にした。
思い遣りに満ちた素敵なご夫婦だった 佐々木さんと記念写真
昨夜賑わったテント場も今は寂しく閑散としている。阿曽原谷を渡り、巻きながら登ると、眼下に阿曽原温泉小屋と高熱隧道の蒸気が見渡せた。
毎年晩秋には解体される阿曽原小屋 眼下になった阿曽原温泉小屋
尾根に出て、急登すると標高1000mの水平歩道にでる。高所を歩いても木々に隠れた谷底は恐怖感がなく、平坦で公園を歩いているようだった。時折慎重さを求められる場所はあるが、足場も良く道幅も充分で整備も行き届き、歩き易くなっていた。
しっかりと整備がいきとどいた登山道 折尾大滝
暫く行くと前方に大滝が見えて来て、近づくと水量も有りとても立派な滝だった。立ち止まって見物し、折尾谷へと向かった。
折尾谷に着いた どうなっているの 興味深々
8:45すぐに写真で見た砂防堤があり、内部に造られたトンネルを通って外に出た。沢下を潜る体験も楽しかった。折尾谷は支流で湾曲していて登山道の距離が長くなる。草付きの道が次第に岩壁をくり抜いた道になり、大太鼓の案内板が目に止まった。
桟橋も針金を掴んで渡れば怖くない 何時も見える奥鐘山(南側から)
「もう大太鼓」もっと危険な場所かと想像していたが、通過するだけでは全然怖くない。少し先に行くと大太鼓の撮影ポイントがあり、岩をくり抜いた岩下は奈落の底まで落ちていた。先人のご苦労と勇気に讃嘆し、その恩恵を受けこの道を歩いて来たのだと痛感した。
岩をくり抜いた大太鼓 横から見た大太鼓 下は川底まで断崖絶壁
このあたりからずっと黒部の怪人奥鐘山が見え、厳めしい岩壁を眺めては、「本当にあの岩壁を登るの」と驚いてしまう。
志合谷に着き、ヘッデンを出して、トンネル内に入る。これでもかこれでもかと最後までこのコースは楽しませてくれ、まるで冒険パラダイスのようだった。手彫りのトンネルは曲がりくねって、足もとには小川が流れて、わくわくする。「けっこう長いな」と思っていると光が射し、出口に出た。なるほど志合谷の地中岩盤を、ぐるりと弧を描き掘られていたのだった。凄すぎる。昔の人はどんな思いで掘り進めたのだろう。犠牲者も多く出ただろう。私達は単なる遊びで来たのだから、「感謝しなくては」と心から思った。
志合谷のトンネル(全長150m) 黒部の怪人奥鐘山西壁が正面になった
志合谷も支流で折尾谷同様湾曲して距離が長い。ようやく黒部川の本流が眼下になり、奥鐘山西壁が川底から突き上がって荒々しく見える。登山道はもう普通の山道のようになり、途中白馬鑓や不帰嶮など青空に映え、爽快な景色に疲れも吹き飛んだ。
風光明媚な水平歩道 わぁ下降地に着いた「楽しかったね」
11:30鉄塔のある下降地点に着き休憩を取る。今日の青空のように、私の心も充実感と満足感で晴々としていた。ススキが輝き、山々は微笑み、陽光が降り注ぐ、穏やかな一時だった。
お疲れさまでした 奥鐘山(北側から)に別れを告げ降る
「さあ後は降るだけ。」Ta氏を先頭に急坂を九十九に降り、12:20観光客がひしめく欅平に降り立った。
4人で硬い握手を交わし、怪我もなく無事に下山し、念願の下ノ廊下をやり遂げたことを暗黙で喜びあった。
ありがとう、下ノ廊下「やったね!」 トロッコでも盛り上がる
リーダーのTa氏は、腰と足首の痛みに耐えながら、始終先頭を歩いてリードして下さった。奥さんはやさしい笑顔で場を和ませて下さり、和気藹々と楽しい山行になった。ご夫妻には本当に感謝を申し上げたい。
今回の山行では、ヘルメットが大活躍した。下ノ廊下は足場が悪く下を見ていると、天井岩で頭を打つことが多い。Mも2回位助かった。男性はもっと多いはず。また、お天気にも恵まれ、好条件での下ノ廊下を歩くことが出来た。あと一つは、ほとんどと言って良いほど、登山道に針金が張られ、確保するのにとても助けられた。驚くことに等間隔に鋼材のO型杭が岩に打たれ、針金が固定されているのだ。相当の重量、膨大な数のはず、今も日々登山者の安全を守って修復作業をして下さる方々に深謝したい。
13:10のトロッコ乗車券をゲットして、心身とも開放された男性はビール、女性はアイスクリ−ムを食べ、下ノ廊下の余韻をたのしんだ。車上の人になっても、リュックに残ったお酒を飲んでミニ宴会、最後まで愉快で楽しい山行だった。
宇奈月駅で車を受け取り、温泉に入って汗と疲れをとり、高速に乗って一路帰路についた。
| | | | | | |