2007.8.19(日)晴れ
今日は十勝岳に登る。美瑛の道の駅を出て、十勝温泉美瑛線を直進すると美瑛岳と十勝岳の雄大な美しい風景が迫り、今日の好天に感謝して胸が高鳴った。白金温泉を過ぎ、まだまだ道なりに走行すると望岳台駐車場に着く。登山道の近くに駐車して、車外に出ると爽やかな空気と素晴らしい景観に感嘆の声が出た。
準備を整え6:25広い公園のような登山道を登り出すと望岳台の石碑があり、まさに名前通りと深く納得した。
望岳台からの十勝岳 見晴らし最高
緩斜ながら延々と火山礫の幅広い登山道が続き、雲ノ平には美瑛岳の分岐があった。黄色のペンキに導かれ十勝岳に進路を取り、登り続けると小さく避難小屋が見え、まずの目標にした。
7:30避難小屋に着き、小屋前の石に腰掛け、Tの来るのを待った。ここからガレ場の急斜となり、ジグザグに切られた登山道を気長に登った。黒い砂礫に変り、ここでも急斜面のジグザグを辛抱強く登ると、P1720の昭和火口に飛び出た。
なんと言う驚きだろう。呆気に取られた。遠くに十勝岳が溶岩流のひだ肌そのままに、鋭い黒い山容を見せつけた。稜線台地には踏み道がくっきり浮かびあがり、まるで月の砂漠のような静の世界。その右の火口からは噴煙が上がり、活発な地核活動が繰りかえされている動の世界。荒涼とした植物も一切ないのに、この広がりこの美しさはどこから来るのだろう。
この美しさはなんだ 今も活動し、噴煙を上げる
休む気にもならず、早く頂上に近づきたかった。砂場のような稜線台地を歩きながら、十勝岳と対峙して、稜線に出るまでどこを登るのだろう。あの基盤岩を登るのならどうなっているのだろうと想像し、はやる気持ちは一杯だった。
登りにかかると白い粘土質の土で思ったより登り易い。基盤岩も浮石などなくしっかりと踏み跡があり、遠くから見るよりは簡単だった。
斜里岳で一緒に登った名古屋の男性が下山して来て、「あと30分間位です」とエールを送って下さった。「明日は富良野に行く」と言ったら、「是非富良野デニス(お菓子工房)に行ってください」と念を押され、了解し別れた。
溶岩流のひだが波打つ 十勝岳頂上
急斜を慎重に登り稜線に出るとなだらかになり、頂上の急斜を登ると9:35頂上に着いた。ここからの眺めはなっといっても美瑛岳だろう。
頂上からの美瑛岳 稜線台地に曲線が描かれる
頂上には美瑛岳を周回する人や美瑛岳避難小屋に泊まる人などいて、中高年の男性はオプタテシテ山を越え、トムラウシまで行ったと話して居られ、地元の方ならテントを担いでゆっくり回れば、さぞ充実感が味わえ楽しいのだろうと聞きいった。
10:05頂上を後にする。素晴らしい十勝岳の景観に大満足しながら、来た道を辿り12:10駐車場戻った。
駐車場には観光バスが縦列し、体操服を着た中学生で溢れかえり賑わっている。靴を脱ぎ、サンダルに履き替え、車の陰でコーヒーを沸かした。全ての登山計画を無事終え、ジワリと喜びが広がり、二人はゆっくりコーヒーを飲み乾した。
下山後は吹上露天風呂(無料)に寄りTだけ入湯し、吹上温泉の白銀荘(600−)に戻り汗を流した。時間調整の為2回温泉に入り、美瑛の新栄の丘、赤い屋根のある丘などめぐり、昨日も泊まった美瑛の道の駅“丘のくら”に戻り、車中泊した。
新栄の丘 赤い屋根のある丘
■2007.8.20(月)晴れ
今日は北海道での最終日だ。ゆっくり朝食の用意をして、ゆっくり時間を過ごす。観光ファームの開園が9:00からだから、慌ててもしかたがないのだ。
8時ごろ、美瑛から富良野に移動することにした。開園前のかんのファームで花を見て、深山峠のトリックアート美術館と、びいる館のテラスに座り、大雪からトムラウシ、十勝岳連峰を見飽きるくらい眺めた。
トリックアート美術館(全て平面に描かれています) 深山峠からの十勝岳連峰
開園時刻になり、フラワーランドかみふらの(500−)を見学し、富田ファーム(無料)で遊び、富良野駅の観光案内に富良野デニスの場所を聞きに行った。残念なことにデニスは本日月曜日は休みだった。次に人気の新谷を教えてもらい、雪解けチーズケーキ(1000−)を買い、保冷パックに入れ持ち帰った。
フラワーランドかみふらの
富良野を彩る花々
ランチは北の国から資料館の隣、倉庫をレストランにした“ふらの広場”で食べ、満足しながら富良野に別れを告げた。
R237を走り、ひなびた湯の沢温泉に入ろうと右折したが、月曜日で定休日だった。温泉前のベンチに座り、雪解けチーズケーキを1/4づつ食べた。溶け方が絶妙で非常に美味しかった。
時間の余裕があり、今度は平取温泉に寄ったが、ここも月曜日は定休日で、鵡川道の駅で温泉に入ることにした。フェリー出港時間19:30の1時間半前に港に着くように調整して休憩し、18:00北海道上陸スタート地点である東苫小牧港に戻った。指示に従い新潟行きフェリーあざれあ号に乗船し、19:30北海道を離岸した。
■2007.8.21日(火)
長かった北海道旅行も終わりに近づいた。定刻通り新潟港には15:30着岸した。交通事故に遭わないよう安全運転を心掛け北陸高速道を走り、20:00無事、帰宅した。総走行距離は2050kmだった。
北海道の山々はダイナミックで標高は低いが標高差はたっぷりある。また火山活動をしている山が多く、見ごたえがあり、なにより広さを感じた。
カーライフ文字通りこんな生活でした
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大雪山(旭岳)(2290m)
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2007.8.18(土)曇りのち晴れ
道の駅“とうま”を出て、東川町を通り基線通をまっすぐ走り、旭岳ロープウェイ乗り場の駐車場に着くと、下界は晴れていたのに霧雨のすっきりしない天気だった。
駅で乗車券(往復2800−)を買うと、15分おきに運行されているロープウェイが丁度発車時刻で、待たずに乗り込むことが出来た。
ロープウェイが動きだし高度を上げると尚更濃霧で、気分も大きく落ち込んできた。やっぱり山の天気は難しい。
姿見駅に着き、潔く雨具を着込んで外に出た。北海道の盟主旭岳に登ると思えば気もちも躍る、8:15姿見ノ池に向って遊歩道を歩き出した。
姿見駅、前で 姿見ノ池で雨具を脱ぐ
遊歩道のまわりにはチングルマが実を結び、青紫のエゾオヤマノリンドウや黄色のミヤマアキノキリンソウなどがモノトーンの世界に彩りを添えていた。雨具は着たものの雨は大ぶりにならず、暑くて早く脱ぎたくなった。
鐘の音が聞こえ8:35姿見ノ池についた。しかし濃霧で池は隠れたままで、どんな形なのか大きさは水の色はなど自分の目で確かめたかったのだが、いつまでたってもベールに包まれたままだった。池からの旭岳、ぜひ写真に納めたかったのにほんとうに残念だった。
登山ポストに名前を書き8:45登山道に入る。火山礫のゴツゴツした石が崩れないように間隔をあけ木の角材が階段状に置いてある、その脇を歩幅小さくして登った。
今日の標高差は690mと短く気持ち的に楽だ。どれだけ多くの人が登ったのだろう、踏み後はしっかり着き、登り易く高度が稼げた。5合目あたりでゴォーシューシューと噴気の発射音が大きく響き、驚かされた。
6・7合目から雲の切れめから青空がのぞき、頂上付近のガスも晴れ渡った。「ああ、綺麗」振り返ると地獄谷の噴煙も良く見えるようになった。天気の回復に気を良くして、元気よく足が動いた。
青空になり、雄大な景色が現れる 砂礫の登山道を登る
地獄谷に噴煙が上がる(姿見ノ池も見えた) 金庫岩
9合目を過ぎ、金庫岩を見て砂礫を登ると10:10広い広い旭岳頂上に立った。写真を写し熊ノ岳方面を向き、腰をおろし大雪の風景を目に焼き付ける。雲海には白雲岳?石狩?ニペソツ?トムラウシ?十勝連峰?の上部が顔をだし、距離感が解からず、山座同定もできなかったが、遠くに青く山々の頂きが見えた。一通り風景を楽しむと、することもなく「ね、旭山動物園に行ってこよう」とTに告げ、10:30下山することにした。
広々とした旭岳山頂に着く 熊ノ岳と火口跡
頂上の一等三角点の記 トムラウシと十勝連峰だろうか?
駆け下ると11:20姿見ノ池に着いた。下山時もこのあたりは濃霧で、とうとう池の姿を目にすることは無かった。
11:40姿見駅に着くと多くの観光客がロープウェイで登って来られたが、濃霧の遊歩道はお気の毒な気がした。旭岳頂上はあんなに良い天気なのに。
下山後は旭岳温泉グランドホテル(500−)で汗を流しさっぱりして、旭山動物園に向かった。
旭山動物園の正門に「正門に一番近い駐車場」のキャッチフレーズが目に入り、有料駐車場(500−)に車を停めた。動物園の入園料は580円と安いのに驚いた。順序通り巡ろうとしてマガモなどのいる飼育舎に入った。広い池、高い自然の木々に囲まれやっぱり展示が上手い。鳥達も幸せだ。そこの出口を出ると、その前に長蛇の列が出来ていた。「何の列ですか?」と聞くと「ペンギン館です」と教えて下さった。早速、列に並びペンギン館へ。人気館は結構時間がかかることがわかった。見たいものだけ見ようとあざらし館、白くま館を巡り、オラウータンの綱渡りを見て、チンパンジーの赤ちゃんに目を細め、お土産コーナーに戻ろうとしたら、タンチョウ舎の前に小菅園長が居られた。早速記念に写真を撮らせてもらって、充分楽しみ、動物園をあとにして、美瑛に向った。
気持ちよさそう 水中の白くま君
小菅園長に出会う 白くま舎に並ぶ人々
美瑛ではケンとメリーの木、マイルドセブンの丘、北西の丘展望公園を散策して、美瑛駅近くにある、道の駅“丘のくら”で車中泊した。
ケンとメリーの木 マイルドセブンの丘
この日は駅前広場で「どかんと農業まつり」が開催され、人々で埋め尽くされていた。白金太鼓や仮装躍り盆躍り花火大会と盛大にくり広げられ、夜遅くまで短い夏の熱気が炸裂していた。もちろん私達も見物させていただいた。
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斜里岳(1547m)
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2007.8.17.(金)曇りのち晴れ
朝起きると、昨夕より霧が濃くなっていた。沈んだ気持ちで朝食を摂っていると、男性二人組みと単独男性が出発して行かれた。
私達も準備にかかり、5:25清岳荘前の登山ポストに名前を書き、歩きだした。山道からすぐに林道に降り、15分間ほど歩くと登山口があった。焼失した旧清岳荘はこのあたりに在ったらしい。
清岳荘とマイカー 沢水で石が赤茶けている
5:40登山道に入ると、笹が払われ管理が行き届き、頭が下がった。すぐに日本庭園のような沢に出て、ペンキに導かれ何度か渡渉しながら遡行した。水深は浅く飛び石で渡れるようにどこも微妙に整備が成されている感じがした。
6:20下二股に着く。旧道コースを進むと、水蓮の滝、羽衣の滝と現れた。その後も次々に滝が現れ、岩登りのへつりも高巻きも必ず足掛かりがあり、危険地帯にはロープ、鎖が設置され、慎重に足を選べば簡単な沢登りのようだった。しかし変化に富んで、慎重さを求められる100名山では珍しい登山コースだと思った。渓流シューズこそ履かないが、ルートを印した沢登りだった。
名古屋の男性に追いつき、7:40上二股に着く。世間話をしながら3人で登ると晴れてきて、嬉しさから胸突八丁も足取り軽く、8:15には馬の背に着いた。
馬の背からの斜里岳 中間地点に金属製のお社が祭られていた
馬の背左に斜里岳の山頂がそそり立っていかにもクールだ。軽く休み、頂上にむけてガレ石の急斜を登りだした。中間地点に祠が祭られ拝礼し、道なりに登ると8:35斜里岳頂上に立った。
頂上からの展望は南斜里岳方面を除けば雲海だったが、雲上には羅臼岳が浮かび上がり、少しは山上から知床の風景も見渡せ、「これで良しとしよう」と納得した。
雲海に羅臼岳が浮かぶ 斜里岳頂上
Tが着き、その後名古屋の男性、横浜の男女が着き、頂上は5人のものだった。横浜の男女はキャンピングカーで八戸からフェリーで、名古屋の男性は夫婦で(奥さんは車で旦那さんの帰りを登山口で待つ)敦賀からフェリーでしかもスイートで、ちなみに運賃は128000−だそうです。皆さんお金持ち。気合入ってますね。楽しく話をしているとシマリスが顔をだし、ご挨拶してくれた。
話は尽きないが、一足先に9:10下山とした。帰りは上二股から新道コースに入る。降りだと思っているとかなりのアップダウンがあり、精神的に疲れる。楽しみにしていた展望コースだったが、霧に包まれ全く視界が得られなかった。ただハイマツの中を歩いているだけのようだった。熊見峠からの降りは急坂で道はぬかるみ滑りやすく、沢音が次第に大きくなると早く二股に着かないかと待ちわびた。
10:55下二股に着く。少し降るとジャケットを腰に巻きスニーカーを履いたハイカーのような中高年の男女3人と出会った。あの靴で斜里岳に登ろうというのか。他人事ながらゾォ〜とした。
11:25林道を歩くと朝より霧の粒子は粗く、小ぬか雨のようだった。知床の二座はすっきりとしなく、「天気には恵まれなかった」と一抹の寂しさを感じつつ11:40清岳荘に戻った。
下山後、昨日も立ち寄った緑清荘の温泉に身体を浮べ、レストランで食事をした。ウトロや網走で海鮮ものばかりたべると今度は肉が食べたい。Tの和風ステーキは2段になっていたし、Mのハンバーグはわらじのように大きく海老フライが3本も付いて、とても美味しい。ウトロとはぜんぜん違う。ウトロの海鮮丼は観光客目当てで、2回食べたがどちらもかなり値段設定は高いようだった。T曰く、「ご飯だけ炊いて上に乗せるだけ、だれでも明日からできる商売だ」と笑っていた。
やさしい清里町に別れを告げ、明日は大雪旭岳に登る。登山口までは着けないが、出来るだけ近づこうとR39を走しり、旭川手前の当麻道の駅で車中泊した。
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羅臼岳(1661m)
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2007.8.15(水)曇りのち濃霧
昨夜ウトロで夕食を済ませ、“ホテル地の涯”に着いたのが20:00だった。心配は天気で15日、16日の両日崩れる様だ。でも15日は、午前中はもつのではないかと登山者の希望的予想だった。駐車場には県外ナンバー車がずらっと並び、明日の羅臼岳登山に備え就寝中だった。
早く起きてしまいTは無料の露天風呂に入りに行ったが、皆さんまだ起きないようだ。朝食の用意をして食べ終えるころ、チラホラ登って行かれる姿が見えた。準備を整え私達もホテルの右側にある舗装道を歩き始めた。
駐車場が少ないと思っていたら皆さんこの路肩に駐車しておられ、もう全ての方々が登っているようだった。すぐに新しいログハウスの木下小屋が見え、前には登山ポストが設置してあった。
木下小屋 弥三吉水
4:35名前を記入し山道を登りだす。すぐに祠があり登山道にしめ縄が架かっている、祠に登山安全祈願の柏手を打ち、樹林帯のジグザグ道を登った。登山道は歩き易く整備がいきとどいていた。
左方向には知床連山が分厚い白雲に隠れほとんど何も見えない。ただ広大な原生林が裾野を広げ、今知床の大自然の真っ只中に居るのだと高揚した。「このあたり蟻を狙いヒグマ出没」の注意書きを見ると少しは緊張するが、登山者も多くヒグマに遭遇する不安は一度も感じなかった。
6:00弥三吉水に着く。奥は広場になっていて、入口に迸るような冷水が流れていた。Tは顔を洗ったが、休まず先を急いだ。極楽平に出て仙人坂を登り、銀冷水に出る。すぐに大沢が見えて来て、多くの登山者が登っているのが見えた。
大沢全景 木下弥三吉レリーフ
私達もガレ場を登り大沢をつめた。次第に濃霧になり風が吹き荒れてきた。ガレ場に背の低いエゾコザクラが揺れながら大地にくいついている。「私もこれくらいで負けるものか」と登り続けた。
斜面はなだらかになり羅臼平に着いた。しかしホワイトアウト状態と強風で進路が解からなくなった。直進にフード・ロック?と案内板があり、どうしても羅臼岳の標識が見当たらない。Tが来て「直進と少し前に書いてあった」と教えてくれ、どうにか進路が解かった。風は吹き荒れたが雨にはならない。「もう少しこのままでいて!」と祈るような気持ちでハイマツの登山道を登り続けた。高度計ではあと250mはあるはず、視界は全くなかった。「下山者にあと一登りですよね」と聞くと「この先岩場になりますから気を付けて」とアドバイスを下さった。
岩場に差し掛かると羅臼岳が風除けとなり、まったく風が吹かなくうそのような穏やかさだった。頂上に近づき大岩を越えると羅臼側から突風が吹き荒れ、息も出来ない凄まじさだった。飛ばされないように大岩の割れ目に身体を置き登ると8:35羅臼岳頂上に着いた。
強風に飛ばされないように すぐに下山
狭い頂上だったが、立つこともままならず、這って山名板に近づき記念写真を撮った。とても長居の出来る状態ではなく、すぐに下山した。
登り時、気になっていた岩清水を飲み、一目散に羅臼平まで降った。木下弥三吉のレリーフがある大岩を風除けにして、ハイマツの陰に入り初めての休憩をとった。おにぎりを食べたが、喉に詰まって美味しさは感じなかった。大沢に降ると無風となり晴れてきて、穏やかなオホーツクの海が輝いていた。
10:45弥三吉水に着き顔を洗うと、清水がすぐ近くの岩から湧いていることが解かった。「この水は安心して飲める」とがぶがぶ飲み、水補給もたっぷりした。
早朝、静寂の中にあった樹林帯ではうるさい程の蝉時雨に送られ、自然の豊かさを感じながら11:45登山口に降立った。
「知床の山々は見えなかったけど、根室海峡の猛烈な強風は体験できたね。」無事登頂できた喜びで一杯だった。
岩尾別温泉無料露天風呂 ホテル地の涯(右に登山道)
もう知床に来ることもないだろうと、岩尾別温泉の無料露天風呂にも入り、午後からは知床五湖とビジターセンターとフレベの滝を巡り、国民宿舎桂田(500−)でゆっくり温泉に浸かり、かにやで三色丼を食べ、道の駅“うとろ・シリエクト”で車中泊することにした。着いたとたん雨が降ってきた。丁度良い、明日は山登り休日にしよう。
知床五湖 一湖水面に羅臼岳が写らないのが残念 フレベの滝(乙女の涙)
■2007.8.16(木)雨のち晴れ
昨夜は一晩中雨が降っていた。ゆっくり起きてゆっくり朝食の準備に取り掛かった。今日はまだ雨が降っている。どうせ観光日、あわててもしかたがない。
朝食を終え、顔を洗い、歯を磨き、いざ出発。最初は三段の滝、次はオシンコシンの滝を見物した。
次は小清水原生花園へ、まだ雨が降っているので、道の駅“はなやか小清水”で涛沸湖や、原生花園のお勉強。となりのスーパーでオホーツク揚げ(100−)を食べ、安くて美味しく大満足した。
オシンコシンの滝 オホーツク流氷館(-30度を体験)
網走に移動して、オホーツク流氷館の見物、昼食はインターネットで調べた超お薦め寿し安で、その後お天気は快復し青空が広がった。
小清水原生花園に戻り原生花園のお花を散策し、オホーツクの海に戯れた。道の駅“はなやか小清水”に戻ると、丁度DMV車が走り出そうとしていた。多くの人がカメラを向け写真をとっていた。ちなみに東国原英男知事も視察に来たそうで、その時食べた庶民的なお弁当が道の駅スーパーに売っていた。
原生花園駅 原生花園(お花畑と観光客)
オホーツクの海と羅臼岳 道路と線路を走るDMV車
さあ明日は斜里岳に登る。清里に移動して緑清荘(380−)で温泉に入り、斜里岳登山口
のある清岳荘に向った。
下界は晴れているが、標高670mの清岳荘はどんよりと霧に包まれていた。今日はここで車中泊(500−)する。
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雌阿寒岳(1499m)
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2007.8.14(火)晴れ
道の駅 樹海ロード日高から雌阿寒岳温泉に移動する。R274を走り、日勝峠の展望台に立ち寄ったり、清水の牧場で本場の絞りたて牛乳を求めたり、足寄湖でソフトクリームを食べたりと、北の大地の移動は楽しいものだった。一般道でも時速80km走行していると地元車に追い越され、信号もなくナビの予定到着時間がどんどん早回る。北海道は高速を使わなくても充分移動が容易だ。
雌阿寒岳温泉の登山口に着いたのが10:20で、昨夕温泉で軽く洗濯したものを車中に並べていると、時間をくってしまった。やっと準備が出来るとTに「遅い」と叱られてしまった。
昨日の幌尻岳日帰りで右足裏の親指と人差し指の付け根に大きな水ぶくれが出来ていて歩くのが痛い。キズバンを2枚重ねて新品の靴下を履いたら、痛みは弱まった。
さぁ〜登るぞ 火山礫の登山道
10:40登山ポストの横を通り登りはじめる。針葉樹の森をリボンに導かれ登って行くと一合目と書かれ、登山者にはとても目安になる。3合目を過ぎ、ハイマツのお庭のようなところを行くと視界が開け雌阿寒岳がそそり立っていた。少し降りゴロ石の登山道を登ると4合目だった。ここから火山礫の登りで、5合目あたりで眼下にオンネトーがエメラルドグリーンの湖面を輝かせとても美しく見えた。火山礫の岩傍にはメアカンフスマがこんもり茂り、アクセントをつけていた。
オンネトーが美しい メアカンフスマ
見上げれば山の頂上に標柱が立っているのが小さく見える。あそこが頂上かと登りつめると9合目で、ゴォーゴォーシューシューと物凄い轟音が聞こえた。恐る恐る覗いて見ると力強く活動する蒸気が立ち上がっていた。また火口沼が茶色なのにも強いインパクトを受けた。
荒々しい奇岩と噴煙 雌阿寒岳火口
火口縁を左に進み登ると阿寒湖と雄阿寒岳が見え、手前には火山の噴煙があがっている。不毛でありながら、穏やかな風景、見飽きぬ絶景だった。
12:50頂上に着いた。火口の向こうに阿寒富士が端正な姿を見せ、これも良い。低い岩に座り時間を忘れて素晴らしい360度の風景に酔いしれた。
頂上からの阿寒富士 素晴らしい風景を眺めながらおにぎりほうばる
2時間余りでこんな素晴らしい風景が見られるとは地元の方々は羨ましいことだ。
大満足して13:10頂上を後にする。
砂礫なので滑らないよう注意を払い降りてくると、3合目あたりで、幌尻岳で一緒だった日帰り男性二組に出会い、挨拶を交わした。彼らは旅館に泊まり朝ゆっくり出てきたのだそうだ。針葉樹の森をくだり14:40駐車場に着いた。疲れた足にはちょっときつかった山登りだった。
隣接する野中温泉ユースホステル(200−)で汗を流し、足裏を見ると水ぶくれは潰れ、皮膚は切れ、白くふやけていた。
温泉に入りさっぱりしたところで、知床羅臼岳登山口の岩尾別温泉にナビを合わせ、R241で弟子屈へ、R391で小清水へR334でウトロへと入った。途中オホーツク海の落日に立ち会え、感動した。
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幌尻岳(2052m)
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2007.8.13(月)快晴
幌尻岳は幌尻山荘で一泊するのが一般的だが、山荘の予約がかなり困難で、やむなく日帰り登山をされている方々が多いようだ。昨日駐車場で情報交換をしていると、札幌の単独男性と横浜の御夫婦が日帰りと聞き、実際に新潟の中高年男女グループ8人が1:30出発して17:30に駐車場に戻ってこられた。Tの自尊心にメラメラと火が点き、「日帰り登山にしょう。小屋は寝る時は暑いし、トイレが臭い」などと言い出し、最大努力して取った山荘の予約を反故するにはとてもしのびなかったが、従うことにした。
満天の星を仰ぎながら3:00駐車場を出発した。林道は広くヘッドライトが良く照らしてくれた。35分間ほどでゲートを過ぎ、中間地点の橋辺りからライトは不要となった。
林道歩きの7.5kmやっぱり長い、そのうち着くだろうと気長に歩くと橋が見え額平川の右岸に渡った。坂を登ると小屋があり、その先にダム取水口があった。5:00だった。
ダム取水口、ここが登山口になる 清流を渡渉する
右岸に登山道が延びそこを進み、岩をへつったら次第に登山道が河原に降りていてピンクのリボンがあった。ここから渡渉開始のようだ。渓流シューズに履き替え、軽く栄養補給を摂る。準備を整え川に入った。水量は膝ほどでさして問題はない。沢登りというより登山道を横切る為の渡渉だった。
両岸を何度か行き来して、右岸の高巻き登山道を歩くと、浅瀬の対岸高台に黒い幌尻山荘が目に入った。ジャブジャブ川を渡り6:40山荘に着いた。
広場にはブルーシートが敷かれ、その周りで最後の宿泊者が輪になって体操をされていて、それが終わると下山されて行った。ベンチに座り渓流シューズを脱ぐ。広場には流し場があり蛇口から水が勢いよく流れ、その奥に登山道が見えた。登山靴を履き渓流シューズを山荘に預け、準備を整え一息ついた。
幌尻山荘 稜線上は風もなく容赦なく太陽が照りつけた(奥が頂上)
7:00幌尻岳に向けて出発する。樹林帯をジグザグに登り、樹相が変るころ展望が開け戸蔦別岳が見えてきた。命ノ泉の案内板を過ぎると岩とハイマツの登山道になり、登りきるとカールの向こうに幌尻岳が見えた。穏やかな登山道となるが、高山帯ではギラギラ太陽が照り付け容赦なく体力を奪った。だた水ばかり欲しくなり、固形物は喉に通らなくなった。
カール斜面にお花畑が広がり、多種類の高山植物が混在して咲く姿は今だかって見たことがなく、目に飛び込む種類の多さとスケールの大きさに驚かされた。しかし、じっくり観察できる余裕などなかった。ハイマツ帯では蒸しかえるような熱気を感じ、行けども行けども頂上は遠かった。
 
エゾウサギギク エゾツツジ ミヤマアズマギク
先を行くTを追いかけながら懸命に登ると10:10幌尻岳頂上に着いた。360度の展望と達成感は言い難いほど爽快だったが、今日は日帰り。そうそう心に余裕はない。記念写真を撮って、無理やり少しのパンを口に入れた。先に着いた若者二人はもう降りていった。暫し辿ってきた稜線を眺め10:30下山開始とした。
幌尻岳山頂 頂上からの戸蔦別岳方向
下山は楽かと思ったが、無風のギラギラ天気にはかなわない。早く山荘の冷たい水で顔を洗いたいと一途に駆け下った。長く感じた降りだったが、沢の音が聞こえ、山荘が目に入った時は嬉さで一杯だった。
12:40 山荘に着くと今夜泊まる登山者がかなり居られ寛いで居られた。管理人さんに
予約を取り消し日帰りに変更を申し出、「この時間ならそのほうが良いですね」と了解を貰った。管理人さん曰く、「こんな素晴らしい天気は年に一度か二度ですよ。本当にいい日に来られましたね。」と。
思う存分顔を洗い、冷水をガブ飲みして火照った身体を冷やし、心身とも潤った。
13:00山荘を後にする。登山靴をリユックに入れると急に重く感じた。しかし渡渉はこの暑さでは極楽で、水中に長く立ち止まって居たいくらい気持ちが良かった。
14:30ダム取水口に到着した。ここで今日の山行の成功を確信して二人握手を交わし、ゆっくり休んだ。
あとは林道7.5km、距離を考えず2時間すれば着くだろうと気長に歩いたが、汗の匂いに集まるのかアブが群れ、50匹くらいまとわりついてきた。顔はネットで保護できるが手に止まると瞬間痛さを感じ苦痛だった。
16:45駐車場に到着。靴を脱ぎ、窓を開け走り出すと、アブは車外に出て行き、私達はクーラーを強にして涼しい車内で癒され、やり遂げた喜びを分かちあった。
おかしいもので、夫婦で北海道に来ていても、どうも実感がない。それが振内までの林道を走っているとエゾシカの親子やキタキツネが道に出て来るので「やっぱりここは北海道だ」と実感させられるのだった。
下山後は沙流川温泉ひだか高原荘(500−)で疲れと汗を流し、道の駅 樹海ロード日高で車中泊した。
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樽前岳(1041m)
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2007.8.12(日)晴れ
例年のお盆は子供の帰省で家を空けることが出来なかったが、ことしはお嫁さんの妊娠で思わぬ長期フリータイムが出来、憧れの北海道の山に出掛けることにした。
6月下旬にインターネットで新日本海フェリーを予約し、3回目のキャンセルで希望の乗船券を手に入れることができ、13日の幌尻山荘予約も取れ、知床の羅臼岳、斜里岳を中心に観光も含め10日から21日までの長旅を計画した。
*8月10日(金)晴れ
新潟発23:30発 あざれあ号の乗船に合わせ、16:30家を出発し、乗船1時間半前に必着を守り、22:00には新潟港に着いた。港には大きな船体のあざれあ号が接岸され、驚くばかりの車が縦列していて、期待と旅の喜びで港は騒然として賑わいを見せていた。受付でチケットを貰い、指示に従い運転者同乗者別々に船内に入り、二等寝台のスペースを与えられ、ゆっくり足をのばし横になった。なかなの居心地良さだった。
*8月11日(土)晴れ
至れり尽せりの船旅は見るもの全てが新鮮で、海は穏やかで、とても楽しいものだった。13:30、北海道の素晴らしい景色の恵山岬を眺めながら、いよいよ後しばらくで北の大地にたてるのかと思うと嬉しさが込み上げた。好天の航行で定刻より30分間早く着くとアナウンスがかかり、夕刻17:00苫小牧東港に入港した。
快適な船旅 北海道 恵山岬
明日からの山登りに備えて買出しに苫小牧ジャスコに立ち寄り、夕食を済ませ、モラップキャンプ場にナビを合わせた。R276を走り支笏湖方面を目指すが、郊外に出ると濃霧に包まれライトが滲み、通行量も全く無い。心細く辛抱強く運転すると、ようやくモラップキャンプ場に曲がる道に来た。わかり辛い道を右折すると、なんと通行止めになっていた。ひとけも無い山中で呆然自失となった。
「支笏湖の観光駐車場で一夜を明かそう」と決め、濃霧の中を引き返し支笏湖観光有料駐車に着いた。夜は管理人が居なく自由に使え、清潔なトイレもあり外灯も灯って安心して車中泊できた。
朝食を済ませ、樽前山七合目ヒュッテに移動する。舗装こそないがしっかり広い林道に感心しながら走り進むとヒュッテが見え、その奥が広い駐車場になっていた。車が2台停まりその横に私達も整列して車を停めた。登山届に記帳し6:00登山口を登り始めた。
林の中を丸太の階段で登り、小鳥のさえずりを聞きながら少し高場に出ると支笏湖の展望台に出て、山仲間が登った風不死岳も良く見えた。広場の奥に樽前山の山名板がありその横からが登山道らしくなっていた。少し登ると森林限界も越え展望も開け、白い軽石のようなまるい小石の道となり、道傍らにはタルマイソウが咲いていた。
タルマイソウ 東山頂上
外輪稜線まで登りつめ西山の分岐に来ると、黒い巨大なドームが目に入りそのかっこ良さに度肝を抜かされた。風が強く帽子が飛ばされそうになり、気を引きしめまずは高い東山へ向う。ザレ石を一歩一歩踏みしめながら6:45に頂上に着いた。
眼下には支笏湖が広がる 樽前山ドーム
支笏湖が眼下に見える。風不死岳の稜線が続く。樽前岳のドームが噴煙を上げる。その横には西山がやさしく稜線を描く。いい眺めだ、さすが北海道の山はスケールが大きい。「西山に行こう」とTが言う。今日は明日の幌尻岳足慣らしの日、合意して西山に向けて分岐に引きかえした。
外輪山の穏やかな平坦な登山道を強風に抗いながら進むと樽前山神社奥社に着いた。安全祈願をして登山道を大きく降った。ドームの南側の噴煙が活発でゴウゴウ音をたて、活発な活動をしている。爆発時に飛ばされた石が散らばり見ごたえもあり、心身とも軽快だった。西山も登り易く7:40頂上に着いた。
樽前山神社奥社 奥は西山 平坦な緩やかな登山道
眺めを堪能した後は思い残すことも無く来た道を引き返し、分岐に戻った。多くの登山者が行き来して誰もいない寂しい西山と大違いだった。眼下に支笏湖を眺めながら8:50駐車場に戻った。広い駐車場はもう満車状態だった。
下山後の楽しみはなんと言っても温泉。Tが丸駒温泉に行きたいといったが、往復40kmは時間が掛かり過ぎ。休暇村支笏湖に入泉に行くと「11時から」と断られてしまった。支笏湖公園を散策してまだまだ時間がある。旅館街を巡り、聞き歩いたが掃除が終わっていないと全て断られてしまった。支笏湖温泉には縁が無いのかと半分諦め最後に北海ホテルで聞いてみると「掃除は終わった」と入泉させて下さった(800−)。ぬるっとした美人の湯で私好みの泉質に大満足だった。
支笏湖湖畔で
さっぱりして、明日に備え苫小牧ジャスコに立ち寄り、昼食を食べ買出しして平取の幌尻岳登山口に向かった。
■2007山行記録■
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