2009 山日記



■2009山行記録■


飯豊山 (2105m)   
2009.8.16(日)晴れ 
 お盆明けは連日天気が良いようだ。急遽2泊3日のテン泊で、飯豊山と飯豊連峰最高峰大日岳に登ることに決めた。
 登山コースを選ぶに際して、インターネットでは山都町川入の小白布川に最短コースがあり、川入の民宿に泊まった人のみ宿主に送ってもらえると書いてある。しかし、別の人のH.Pには泊らなくても簡単に鎖が外せ、林道に入ったとも書いてある。
 もし林道に入れ無い場合は大白布沢御沢キャンプ場から歴史ある表参道コースを登れば良いと考え、16日朝4時、家を出発した。
 北陸高速道から磐越自動車道に入り西会津ICで降り、ナビに導かれ左折すれば川入集落に入る所まで来た。直進の広幅道路には、例の鎖が張られ通行止めになっている。車から降り、鎖の様子を見てみるとしっかり施錠され進入は不可能だった。「思い道理にいかないのがこの世の常」すぐに諦め、狭い道を左折して集落に入り、すりかえも出来ない狭い道を走行して、御沢キャンプ場に9時過ぎに着いた。
 広い駐車場には車が20台位停まっていて、管理棟の近く登山口に一番近い場所に駐車して、準備に取り掛かった。それにしてもアブが多い。
 登山届を提出して9:20重いリュックを担ぎ歩きだした。今回の予定は、1日目切合小屋まで登り、テントを張る。2日目は飯豊本山、大日岳を登頂してピストンで切合小屋に戻る。3日目は下山する、という計画だった。
 久々のテント泊期待も大きいが、慣れないリュックは恐ろしいほど重かった。広い登山道を10分ほど歩くと大杉があり、その前に飯豊山の概要図案内板と飯豊山表参道と書かれた石碑があった。此処から山道になり、下十五里まで0.8kmの標記があった。
      
 飯豊山表参道を歩き始める                     中十五里で休憩                            

 鬱蒼とした樹林をゆっくり登ると、丸太の長い階段があり、ひょろひょろと登って行くと、下山の男性2人が降って来られ、心配そうに「これから先が長いですよ」と応援ともからかいともつかぬ、お言葉を掛けてくださった。
 長坂と名付けられた尾根はブナ林で木蔭だが、根の絡まった急登で、気温の上昇も手伝い、汗が噴き出る。下十五里、中十五里、上十五里、笹平、横峰小屋後と休憩広場があり、その都度、汗を拭い、水分を摂った。
      
 長坂にはブナの大木も多い                     おおむね急登が続く                            

 地蔵山の分岐に着き、迷わず水場(峰秀水)のまき道に入る。少し行くと左に木々の間から三国岳とその登山道が見え、まだまだ先は遠いようだ。少し降ると水音がして大きな枡に清水が岩から流れ落ちている。手を入れると切れるような冷たさで、飲んでみると五臓六腑にしみわたって、身体の内から冷やしてくれた。どれだけの水を飲んだだろう。「ああ、しあわせ!!」砂漠で出会ったオアシスのような感激だった。立ち去り難い気持ちを抑え、重いリュックを「どっこいしょ」と担ぎ、また暗い樹林を登りだした。
      
 三国岳(左)と登山道が見える                     冷たく美味しい峰秀水                            

 12:40すぐに地蔵山からの稜線にぶつかり、左折して平坦な湿地で栄養補給をして、三国岳への登りにかかる。
 岩登りのような登山道が延々続き、露岩の痩せ尾根に立つ時は大きいリユックに振られないように慎重に行動した。またリュックの重みが加わった身体を持ち上げるのにも体力が奪われ、おまけに無風でカンカン照りの暑さには参ってしまった。剣ヶ峰を過ぎ、岩場を少し登ると14:00三国小屋に着いた。
      
 三国岳への登山道は岩稜の岩登り、途中に剣ヶ峰がある                            

 なんと良い眺め、行く手の奥には飯豊山が見え、その左には大日岳が望めた。満足して小屋の陰に入り、ゆっくりパンを食べ身体を休める。しばらく休み、3kmと書かれた案内板を確認して切合小屋に向かい降った。
      
 三国岳頂上に建つ三国小屋で休憩                     小屋から最奥に飯豊山が見える                            

 ここから稜線漫歩かと思えば、目の前に次々にピーク(七森)が現れ、アップダウンの繰り返しが続いた。山形県側の斜面にはニッコウキスゲやハクサンボウフウやグンナイフウイロのお花畑が目に入るが、ゆっくり立ち止まり眺める余裕などない。
 灌木の中をくぐって平なピーク種蒔山に出ると景色は一変した。何とメルヘンチック風景だろう。森林限界を超え笹に覆われた草原、小さく切合小屋が見る。その後ろにはどっしりとした飯豊山が鎮座し、穏やかな光景にただただ唖然として立ちつくした。「登った甲斐があったね。最高のご褒美だね」と酔いしれた。
      
 次から次にピークが現れる(七森)                    種蒔山からの景色は心が癒される                            

 心にも余裕がもて、高山植物を眺めながら降ると斜面一面に薄紫のマツムシソウが咲き乱れ、その多さに驚かされた。こんなにたくさんのマツムシソウは初めて見た。心軽やかに降ると15:50切合小屋に着いた。
 沢山の宿泊者が小屋前で湯を沸かしたり、語らったりしている。受付を済ませ、(一人500−)テン場に行くと3張りのテントが張られていた。
      
 マツムシソウ                     切合小屋でテン泊  

 平坦な場所を見つけテントを張り、豊かな水と景色に満たされながら、ゆっくり流れる山上の時間を過ごした。それにしてもまだまだ太陽が高い。Tはお酒を飲み、Mはコーヒーを飲む、汗ばんだ身体を拭き着替えを済ませ、夕食を食べまどろむと、山姿は次第に色彩を無くして暗闇が迫った。テントに入って身体を横たえると、睡眠不足と今日の疲れから、いつの間にか眠りについていた。

■8月17日(月)晴れのち曇り
 早朝目が覚めると、Tが「大変なことが起こった」と言う。心臓が止まりそうになり、空かさず「何があったの?」と聞くと、「今日帰らなければいけない」と言う。 「どうして???」と聞くと「雨具を忘れてきた」と言う。「確か、明日はまだ晴れるはずだよ。」と言っても、意思は固い。「それじゃ何のために3日分の食糧と着替えを持って、重いリュックを担ぎ苦労して来たの!」「最高峰の大日岳に登りたいよ、穏やかな稜線を歩き可憐な花々に会いたかったのに!」と許しがたい腹立たしさが襲ってきた。しかし、Tが不安を抱えながら登山をするとなると良いことではないと思い直し「じゃ、もう朝食の準備しなくちゃ!」と、まだ寝静まったテン場を起きだした。
 小屋の前では宿泊者が、朝やけの雲海を眺めたり、写真を撮ったり、朝食の準備などしている。
 朝食を食べ、最小必要なものだけリュックに入れ、5:20頂上に向け歩きだした。このあたりにはマツムシソウが咲き誇り、1本の茎から幾つもの花を咲かせボリューム感がある。足もとから目を移せば、もう登れなくなった大日岳が絶えず目に入り、未練がましいと思いつつまだ心の中では消化していないようだ。
      
 マツムシソウと大日岳                     草履塚を行く。本山小屋ピーク(中)と飯豊山(奥左) 

 草履塚に登ると眼下に姥権現と御秘所の岩場が見える。「さすが飯豊山、アップダウンが半端じゃないね。」と大きく降る。鞍部に着くと白い帽子と前掛けを着た石像が静かに座っていて、手を合わせ通過した。
      
 姥権現と飯豊山                     御秘所と大日岳 

 御秘所を過ぎ、急登の御前坂を登ると平らな一ノ王子に着き、その先に本山小屋が建っていた。飯豊山神社の鳥居の前に立ち拝礼して、飯豊山に向け歩きだした。 なだらかで穏やかな登山道を大日岳や烏帽子岳や北股岳やダイクラ尾根など眺めながら歩むと7:10誰も居ない飯豊山山頂に着いた。
      
 諦めきれず、大日岳を望む                     花々が咲き誇る御前坂を登る。 

      
 飯豊山神社と本山小屋                     穏やかな登山道をたどり山頂へ 

 飯豊山のイメージはやさいい女性的なイメージだったが、その道のりは決して安易なものではなく、「ようやくあなたに会えました」とひざまずきくなるほど尊貴さを感じた。石の社にお礼と願いごとを念じ、登頂の記念写真をとった。大日岳が目前に見え、それに続くたおやかな稜線の真ん中に白く伸びる登山道を眺めるにつけ、残念で無念で仕方がなかった。頂上は風が強く、ゆっくり憩えそうもない。素晴しい眺めを見渡し、少し下の石陰に座り持って来たパンを食べ、心の解放をはかった。
      
 飯豊山頂上                     のびやかな主稜と大日岳 

 次々に登山者が登って来て、皆の顔は等しく晴ればれと輝いている。「テントの撤収があるから帰ろうか」とTを促し、7:35下山開始した。
 下山時にはヒナウスユキソウやハクサンコザクラなど多種多様の高山植物に目を奪われ、9:15には切合小屋に戻った。
      
 御前坂を降りながら草履塚を望む                     切合小屋と種蒔山を望む 

 二泊する旨小屋主人に言ってあったので、キャンセルを申し出ると「奥さん、旦那さんを責めないで」とやさしいお言葉。Tが感激して菓子パンの差し入れすると「また、来て下さい」と、大日岳の写真入り名刺と大日岳から見える山々の方位板のコピーを下さった。
 コーヒーを沸かし、テントや着替え食料などリュックにバッキングし直して10:10小屋を後にした。
 種蒔山に来た時、あんなに天気が良かったのに、ガスが出て景色を隠した。多くの登山者が登って来るのに、あの素晴らしい風景が見られないのかと思うとお気の毒だった。
 七森のアップダウンをこなし、三国小屋に着くとあとは降りだけ。剣ヶ峰を慎重に降り、峰秀水で思いっきり水を飲み、顔を洗い、長坂を根気強く降り、あぶに纏わり付かれながら15:05御沢キャンプ場駐車場に戻った。
      
 七森を行く                     御沢キャンプ場の管理棟 

 「やったね。」満足しながら、重いリュックをドカーンと車に降ろし、登山靴を脱ぎ、靴下を脱ぎ、汗でふやけた足を解放した。この解放感堪らない。
 車のエアコンを強にして一ノ木温泉いいでの湯(500−)で汗を流しさっぱりして、西会津ICから小杉ICまで高速に乗り、22:00自宅に戻った。

チブリ尾根     
2009.8.9(日)曇り時々雨 
 今年の太平洋高気圧は何処へいってしまったのだろう。夏山山行をいろいろ計画しても悪天候のため出かけられない。今週の天気予報もどこも曇りから雨で、気分も低迷してしまう。しかし、このあたりで身体を動かしておかなければ体力はがっくり落ちるだろう。天気図を見ていると全体芳しくはないが、比較的に石川県に雨マークがない。急遽別山に登ろうと決めた。
 早朝、雨音で目が覚めた。気分が乗らないながらも予報を信じ、少し出遅れ4:50家を出た。
 金沢を過ぎ、白峰を過ぎても車のワイパーはフル活動している。「こんなはずではなかったのに」と後悔しても、もう遅い。登山口の市ノ瀬に近づくと雨は上がった。しかし相変わらず雲は厚く、いつ降りだしてもおかしくない状況だった。
 市ノ瀬に着くと白山登山の人たちの車であふれ駐車場は満車状態、ずっと奥の奥8番に誘導され、こんな天気にでも大勢の登山者が集まるのかと驚かされた。  準備を整え、7:05別山登山道を歩きだした。20分程広い車道を歩くと堰堤に着き、その脇(猿壁)から山道に入る。
 03/7.21にチブリ尾根を登った時同様、グリーンシャワーと巨木に感動しながら、心地よく平坦な登山道を歩み進めた。方向を変えて尾根の登りにかかると、雨水が小沢に集まりサラサラ流れ、また地中をくぐり岩下から流れだす清流に心の安らぎを感じた。 森はしっとり先の小雨に洗われ、コアジサイも生き生きして目を楽しませてくれ、飽きさせない。次第に森はブナ林と変わった。
      
 巨木の林は緑に染まる                     眼下には中飯場、砂防新道など見える                            

 ちょうど別山との中間地点にくると左側が開け、眼下には中飯場が見え尾根上には甚之助避難小屋も見えた。この調子だったら天気はもつかもしれないと淡い期待もよせたが、ブナの葉が風に揺れ葉に着いた水滴をパラパラ落下させるたびに、「いよいよ雨が降り出したか」と落胆し、風の仕業と分かると喜ぶといった、信用性のない空模様だった。
 植生がダケカンバに変わり、次にオオシラビソに変わると、視界が開けお花畑になった。しかし、今回もまたこのあたりから見たいと願った別山の風景は厚い雲に覆われ、見ることが叶わなかった。それどころか強風が吹き、ポツポツ雨が来た。Tは「今日はよくここまで天気がもってくれたもんだ」と謙虚だ。
      
 別山が見えてきた                     雲に覆われ気分も浮かない                           

 前回に来た時は、笹百合がたくさん咲いていたが、この時期はアザミやハクサンシャジンが多く見られ、多彩な花々を見ながら、もうすぐ避難小屋だろうと懸命に尾根を行くと、雨は次第に強くなってきた。木道を滑らないように気をつけて急ぐと10:15チブリ尾根避難小屋に着いた。
 小屋には男女4〜5人が登山の進退を検討中だった。私達も午後から一層悪化する天気予報と標高差500mを考慮して、別山を諦めることにした。
 靴を脱ぎ、明るく新しくなった小屋の板の間に上がり、大休憩にした。ゆっくりお酒を飲みたいTだったが、家にお酒を忘れ、寂しいランチタイムだったようだ。
      
 小屋は新しくなっていた                    チブリ尾根避難小屋                           

      
 小屋前から白山を見る(白山のほうが雲が薄いようだ)               避難小屋から別山方向を見る                           

 雨具を着て10:55下山開始とする。「今日は1000m登ったし、トレーニングにはなったね」と納得はしたが、やっぱりあまり達成感は無く中途半端な感じがして「また登りに来よう」と話しながら、花の写真を取ったり、水場に立ち寄ったりしながら、だらだらと下り13:40 市ノ瀬駐車場に着いた。満車だった駐車場も半数は空き地になり、多くの人が昨日白山で泊まったのだとわかった。
      
 中途半端な気持ちで下山                     下界はすっきりしている                           

       
       
       

      
 豊かな水は豊かな自然が残る証拠だろう                                              

 下山後はビジターセンター前の永井旅館(600−)で汗を流し、さっぱりしてかほくイオンショッピングモールで遊び、帰宅の途についた。

白砂山(2140m)     
2009.7.20(月)晴れのち曇り 
 尻焼温泉の駐車場は夜遅くまでバーベキューや宴会で盛り上がり、早朝4時は夜中のように寝静まっていた。シェラフなど片付け、着替えを済ませ、湯を沸かし食事の用意をする。心の中ではデジカメが無い現実を受け入れながらも、その一方で寂しさを抑えることが出来ない自分がいた。暗い気持ちで、朝食を食べ、その後国道406を走行して野反湖へ向かった。 
 駐車場に着くともうかなりの車が駐車され、皆さん登山準備に余念がない。Mも登山靴を履き、昼食用のパンを食糧箱から取りだそうとしたら、箱底になんとデジカメが落ちているではないか。「やっぱり戻って来てくれた」飛び上がるくらいうれしく、周りの風景が急に光を放ちバラ色に変わった。トイレから帰ってきたTにも話すと、とてもよろこび、「今日はこれで思い残すことは無い。楽しんで山に登って来よう」とつつましく言った。 
 6:10駐車場にある登山口を登りはじめる。山道を少し登ると丘の上に出て駐車場や野反湖が見渡せた。すぐにハンノ木沢まで下って、清流に架かる木の橋を渡る。小橋を渡り終えると尾根道になり木々の葉が美しい。秋山、切明の分岐に出でここが地蔵峠らしい。今日は見えるもの全てが愛おしく美しく感じる。心が謙虚になれば、感性が豊かになるのか。道標に従い直進し、小鳥のさえずりを聞きながら登るとダケカンバの林になり明るい雰囲気に心も和んだ。開けた場所から草津白根が見え、訳もなく喜ぶ。切りが無いほど喜びにあふれていた。快調に歩を進めると次第に薄暗い森へと変わり、登山道はぬかるみ、軽いアップダウンを繰り返した。 
      
 少し登ると駐車場と野反湖が見える                     野反湖の奥に草津白根が見える                            

 少し登ると広場があり、水場5分の標識が立っている。オオシラビソやコメツガの森を過ぎ、沢状の赤茶色の小石道を登りつめるとピークに着き、白砂山が見えて感激する。少し先に木のプレートがあり、8:20堂岩山に着いた。 
 直角に折れ下ると正面が開け、素晴らしい白砂山とそれに続く稜線が目に飛びこんできた。素晴しい風景、色彩、穏やかさに感動して「デジカメがあって良かったね。」と、その風景を何枚も写真に残した。 
      
 堂岩山から白砂山を見る                    白砂山とその稜線は感動な美しさ                            

 堂岩山を降ると、すぐに八間山の分岐があり、(八間山経由の下山も人気らしい)直進し標高差60mを降る。地塘の横を通り稜線を行くと登山道の両脇にはシャクナゲやハイマツが生え、いかにも高山らしい雰囲気だ。爽快に中間ピークまで60m登り、ここからまた100m弱降る。鞍部あたりで最初の下山者男性二人にお会いした。このあたりからニッコウキスゲやハクサンフウロなど咲き乱れ、お花畑になった。花々を愛でながら気長に登ると、さわやかな涼風が吹き心地よい。きつい登りを終え、傾斜が緩くなりハクサンチドリに迎えられ9:30頂上に着いた。 
      
 P2042を越え100m弱降る                    ハクサンチドリが出迎えてくれた                            

 頂上からは360度の展望だが、雲のせいで苗場山は見えない。しかし佐武流山やその稜線、鳥甲山、岩菅山、草津白根、など見ることが出来た。5〜6人が休憩され、ほとんどが女性だった。その方々が下山されると頂上は広くなり、見晴らしのよい場所に腰を下ろしてパンを食べ休憩した。急に霧が山々を隠し始め視界が悪くなってきた。 
      
 白砂山頂上                    佐武流山(手前)と鳥甲山(奥)                            

      
 頂上からの八十三山(前)と岩菅山(奥中央)                    頂上の情景                            

 白砂山は頂上に着いても、気が抜けない。室岩山までだけでも累計180mの登りが待っている。9:55下山開始することにした。 
      
 注意板がおいてあった                    ニッコウキスゲやハクサンフウロが咲く稜線を降る                            

 花々を見ながら山を降ると多くの登山者が霧の中登って来られお気の毒に思えた。按じた登り返しも帰路ともなるとそう気になるほどのこともなく、10:55室岩山に着いた。 
 樹林帯を降り、いくつかの軽い登降を繰り返し、ハンノ木沢に降り小川で顔を洗い、最後の登りをこなし12:45駐車場に戻った。 
      
 登山口に着くと駐車場の込み合いに驚いた                    野反湖の風景(野反峠から)                            

 白砂山は堂岩山からの眺めが素晴らしく、大きな登り返しがいくつもある登り甲斐のある山だった。山頂付近はお花畑も広がり見ごろで、稜線に吹く涼風も快い体感だった。 
 この時期野反湖の湖畔にニッコウキスゲの大群落が見られ、駐車場も満車状態で観光バスなども来ていた。また野反峠付近では大々駐車場に車が押し寄せ、広い道路も大渋滞、とても秘境の雰囲気はなかった。ただただ行楽客の多さに驚きの一言だった。 
 下山後、尻焼温泉の源泉を引き、かけ流しのバーデ六合(400−)で汗を流し、草津、志賀高原、を経由して中野ICから高速に乗り、豊田飯山ICから上越高田ICまで14kmの渋滞に巻き込まれながらも、三座山に登られたことを喜びながら、21時前には自宅に戻った。 
 
浅間隠山(1757m)     榛名山(1449m)
2009.7.19(日)曇りのち晴れ
 この三連休を利用して東北の山を計画していたが、天気に期待が持てず計画を取りやめた。
全国的にも天気が悪く、それでもどこか登れる所はないかと計画を練り直し、岩菅山、白砂山、浅間隠山、榛名山に意を固め、食料など買い準備を進めた。
出発前夜になって天気予報を確認すると最後の20日だけ良いが18.19日は雨になっている。急に意欲が無くなり、今回の山行は中止することになった。

 ■7月18日(土)
 朝からゆったり過ごしていたが、食料の山と資料集めなどの労力を思うと心が揺れた。白砂山への登山道は野反湖にあり、アクセスは不便だ。こんな時にでも行かないといつ行けるか分からないような気がして、「雨だったら、尻焼温泉の河原で温泉三昧でもいいじゃない。白砂山だけでも登って来よう。」ともち掛け、そそくさと旅支度の用意をして10:00群馬県六合村に向け出発した。
 中野ICで高速を降り、以前から気になっていた信州高山温泉郷、山田温泉、五色温泉、七味温泉などのある県道66号を走行し、小雨降る山田温泉に着いた。
      
  無料駐車場から山田温泉街へ向かう                     共同浴場 大湯                            

 足湯に浸かり、五色温泉、七味温泉のどちらがお勧めか情報を聞くが、歴史あるここの大湯にも入りたい。料金が300円でとてもリーズナブル、「入ろうか?」即決で入湯した。白い糸状の湯の花が浮遊し、湯量も多く、滑らかで良泉質だった。
 その後雷滝にも立ち寄り、山田牧場の風景や、霧の切れ間から現れる不毛の白根山、高台からの草津温泉街などを眺めながら、“道の駅六合”に17:00たどり着いた。
      
  裏側から滝が見られる 雷滝                     白根山展望台から草津温泉を下瞰                            

 想像よりも小さな道の駅だったが、応徳温泉くつろぎの湯(400−)が併設され、20:00まで楽しまれる。暗くなるまで温泉で休憩を取ることにして、白濁した湯にゆったりと身を沈めた。顔がしっとりして滑らか、身体も温まり、身体中が至福のベールに包まれているようだった。
 湯の香を感じつつ19時のNHKの天気予報を見ていると明日の東北、北日本、北陸は雨と曇りだが、北関東まではなんとか昼まで晴れそうだ。浅間隠山と榛名山に登る決心をして、晴ればれと再度入浴し、車に戻り車中泊した。

 ■7月19日(日)
 山中の道の駅は静かで快眠できた。軽くパンを食べ途中のコンビニで牛乳を買い、浅間隠山の登山口を目指した。ナビに目的地を合わせることが出来ず、地図を眺めたり人に聞いたりして、なんとか長野原倉淵線に入り登山口に着いた。
 車道を200mほど戻った所に簡易トイレが設置され、広い駐車場になっている。Uターンして誰も居ない駐車場で、身支度を整えた。
      
  登山口                    笹が瑞々しく美しい                            

 車道を降り6:35登山道に入る。入口は狭く陰気な感じだったが、樹林の中に入るとしっかり登山道が踏まれとても歩き易い。沢状の登山道を行くと第一地点と木に黄色ペンキで書かれ、尚登ると安高山と岩淵山の鞍部に着き第二地点があった。樹間から浅間隠山が見え岩淵山の肩に着くと第三地点だった。平坦な穏やかな小道を進むと緩やかな登りに入り、次第に傾斜がきつくなっていく。風がビユービュー山を撫ぜ、広葉樹の森は大きく揺れ、唸りをあげる。風音に怖さも感じるが、樹々の胎内に守られているような大きな安心感があった。
      
  シモツケソウが多く咲いている                    ヒオウギアヤメの紫に魅了される                            

 わらび平分岐に着き左折して登ると風も無く、笹に覆われた登山道になった。葉が柔らかいやさしい色彩で美しい。この笹で餅を包んだら綺麗だろうと妙な考えが頭に浮かんだ。その笹に交ってシモツケソウが繁茂してピンクの小花を散らしている。サラシナショウマが涼やかに白い花をなびかせ、紫のアヤメがすっと立つ。このあたりはお花畑のようで、目で花々を追っていると7:35頂上に着いた。
      
  浅間隠山頂上                     なんといっても雄大な浅間山が目を引く                            

 広い頂上は360度の大展望、雄大な浅間山が裾野を広げ、目を引きつける。下山後登る榛名山塊も良く見える。奇怪な岩峰の妙義山、方位板を見ながらひとしきり山々を眺め、7:45下山することにした。
 下山途中、多くの登山者が登って来られ、挨拶を交わした。風も治まり、時折日差しもさし、天気は回復していると思うと心も弾み8:30登山口に着いた。天気に恵まれ一座登り終え安堵し、駐車場に戻ると広く感じた駐車場も満車になっていた。
 次は榛名山に登る、ナビを榛名湖に合わせ、一路掃部ヶ岳へと車を走らせた。


 榛名山は中央火口丘の榛名富士とカルデラ湖の榛名湖を有し、最高峰の掃部ヶ岳をはじめとする外輪山に囲まれた山々の総称で、今日は最高峰の掃部ヶ岳(かもんがだけ)とシンボル的な榛名富士、二座に登ることにした。
 榛名湖畔に着くと湖水は輝き観光客であふれている。私達夫婦も適当な所に車を止め、美しい湖と円錐形の山々を眺め、景色を堪能した。
     
  湖畔から眺めた榛名富士とその後が相馬岳                            

■掃部ヶ岳
 登山口に近い、国民宿舎榛名吾妻荘横にある駐車場に駐車し、準備に取り掛かった。榛名吾妻荘前を通り、右横にある登山口を10:00登りだす。
 広葉樹の自然林に入ると木々には木名のプレートが吊るされ、種類の多さに驚かされた。「カエデにもいろいろあるな」と感心しながら木々を眺めながら登ると、滑りやすい斜面がありそこを登りきると硯岩の分岐に出た。
 まずは右折して硯岩に向かう。木々の根が絡む急斜を少し登ると硯岩の上に立ち、眼下には榛名湖と外輪山が箱庭のように見え、まことに見晴らしがよい。鳥の目線で写真など撮って引き返し、掃部ヶ岳へと向かった。
      
  硯岩から榛名湖と外輪山を鳥瞰                     登山道から榛名湖を展望する                            

 ミヤコザサに覆われた登山道を穏やかに登り進めると急に傾斜がきつくなった。この山の登山道はダイレクトに直登していて、厳しい登りだ。風も無くむしむしして汗が噴き出してきた。それでも辛抱強く登ると登山道は右折して緩斜になり、榛名富士と湖が一望出来る場所に出た。自然が創り出した美的造形は時として言葉を失う。ただただ静かに下瞰した。
 また登りに戻ると、登山道にはシモツケソウが咲き、かわいい色彩に心も和み、「Come on Come on」と掃部ヶ岳に10:50着いた。
      
 掃部ヶ岳頂上                     頂上で寛ぐ                            

 此処からは木々に隠れて榛名湖は見えない。西側に展望があるが、雲のせいか浅間山や浅間隠山など確認できなかった。岩石に座って昼食を摂る。ご夫婦が着かれたので、11:05頂上を譲り下山開始とした。
 登山時でも10人くらいの方々にお会いし、下山時でも同じくらいの人が登って来られ、分岐では20人くらいのご婦人が昼食を楽しまれていた。ハイキングには丁度いいのだろう。さあ、今度は榛名富士へGo!

      
 掃部ヶ岳全景                     硯岩                            

■榛名富士
 榛名富士の大駐車場は行楽客が一杯で駐車出来ない。何回も場内を回りなんとか車を停めることができ、さっそくリュックを担ぎ歩きだした。
 場内には乗馬用の馬が何頭もいて、客待ちをしている。それらを除けながらビジターセンター横の登山道に向かった。
      
 榛名富士登山道に向かう                     ミヤコザサに覆われた登山道は静かそのもの                            

 12:05小道を歩きだす。すぐに樹林に入ると先ほどまでの喧騒がうそのように静かな空間に変わった。木々に遮られ視界は無く、笹に覆われた登山道は長い距離で折り返されているが結構斜度がある。先頭を歩くTの後をただ黙々と登り続けると12:40正面にロープウェイ駅が見え、大きな広場に出た。
 榛名富士へはほとんどの人がロープウェイで頂上へ登る。行楽客がベンチでお弁当を食べ憩いでいる。広場を横切り頂上に向かう階段に着くと大勢の観光客が行き来して、ちょっと我々は浮いていた。鳥居をくぐり二又になった石段を登ると神社があり、12:45頂上に着いた。
      
 頂上からうっすらと赤城山(奥)が遠望できる                     富士神社と三角点のある頂上風景                            

 神社に参拝して相馬岳の見える階段状の休憩場所に腰を下ろし、パンなど食べ観光客ウオッチングして(我々の方がされていたかも)ゆっくり時を過ごした。その後頂上駅の周りを一巡して13:10登山道の茂みに入り、頂上を後にした。
      
 頂上ロープウェイ駅                     駅横から駐車場を下瞰                            

 登山時は私達だけだった登山道も、3組の登山者にお会いし、登山道も喜んでいるだろう。13:35登山口に戻ると、さすが一大行楽地、道路には馬車や足漕ぎ自動車、乗馬など思い思いに時を過ごす人々は、一応に笑顔がはじけていた。
 榛名山に来たのだから、汗は伊香保温泉で流そうと意見が一致して、共同浴場の露天風呂へ向かった。ナビの目的地を伊香保温泉と入れたら、とんでもない坂の上に連れて来られ戸惑ったが、なんとか共同浴場の露天風呂(400−)にたどり着いた。どこもかしこも人だらけ。やっと駐車スペースを確保して、坂を歩き、鉄分の赤い湯に身体を沈めたが、あまり感激は無かった。
      
 伊香保温泉飲泉所                     共同浴場 露天風呂                            

 何たる不経済、また標高差400mの山道を走行して榛名湖畔に戻り、「伊香保に、いかんほ(行かないほうが)、よかったね」と駄洒落を言いながら早めの夕食を食べ、六合村の尻焼温泉に向け車を走らせた。
      
 榛名湖から下ると伊香保温泉が見える                   尻焼温泉 河原風景                            

 今回の楽しみの一つは尻焼温泉の河原で天然露天風呂に入ることだった。それなのに慌てふためいて出発したものだから水着を忘れて来た。Tはパンツ、Mは山登りのTシャツとキュロットと決め、大きな期待を抱き尻焼温泉に着いた。車道をしばらく歩き、橋を渡り河原に下りる。
 30〜40人が湯につかったり、泳いだり、休んだりしている。Tはすぐ入湯したが、服を着たMは少し躊躇した。足を入れたら湯温が丁度で、身体全体を沈めたらさぞ気持ちがいいだろうと欲望に負けてしまった。「えい」一気に湯に入ると最高の気分。「此処は地上のパラダイスだ」河原床から湯がぼこぼこ湧き、熱いところもある。凄い湯量だ。あがると濡れた服は寒く、また浸かる、何回か繰り返し、湯浴みタイムは終了した。
      
 尻焼温泉 河原に湧く天然露天風呂 もちろん無料                                              

 車に戻り、着替えを済ませ、明日登る白砂山登山口がある野反湖に向かう。11kmの山道を走行し駐車場に着くと2台の車が停まっていた。就寝モードに車をフラットにしてTがお酒を飲む。Mはカメラが無いのに気が付いた。どこを探しても見当たらない。ひょっとして着替えをした時、車から落ちたのか「それしか思い当たらない」。今までの画像メモリーは無くなるし、明日登る白砂山の写真も写せない。「尻焼温泉まで戻って探してみる」とMは暗い林道を運転し引き返した。
 路肩に停めた場所に戻って、草むらの中を探すが期待は敗れ見つからなかった。大きく落ち込み、どっと疲れが襲った。今夜は尻焼温泉の駐車場で車中泊とし、身体を横たえたが、いろいろ考えるととても眠れる状態ではない。Tに安眠剤をもらい深い眠りに着いた。

鍬崎山(2089.7m)
2009.7.11(土)曇り
 クラブ会報に、鍬崎山(大品山)へ真川調整池横から夏道が2年前?に出来き、その山行報告がM氏によって紹介されていた。さっそくその新道を踏み、鍬崎山まで行ってみようと好奇心も手伝い出かけてきた。
 あわすのスキー場を見送り、直進して狭い林道を車で登りきると導水管が見え、その手前に駐車スペースがあった。草付き広場にはヘリコプターが駐機され、閑寂としている。少し寂しさも感じるが、今日は山に登れることの方が嬉しく、早々に準備に取り掛かった。
      
  ヘリコプター駐機場があった                     向かいの登山口                            

 6:40熊除け鈴を付け、大品山自然歩道と書かれた山道を登りだす。有り難いことに草が刈られ、露に濡れる心配はない。杉林をジグザグに登るとコアジサイの花が満開で綺麗だ。次第にあわすのスキー場や裾野の建物が小さく眼下に広がりリフト最終点に出た。導水管を横目で見ながら山道を登り、導水管を横断して登り進むと7:35調整池に着いた。
      
  粟巣野を俯瞰                  粟巣野スキー場リフト終点地          

 2年前07/6、鍬崎山下山時カラスギ谷巡廻道を歩いて下ったが、間違ってその道に入らないようにと気を使ったものの、草に埋もれ廃道と化している。新しい登山道だけが尾根に取り付くようにはっきりと切られ間違いようがなかった。
 Tが先頭で急斜を登る。すぐに細尾根になり、ここで足を滑らせては大変、木々などに掴まりながら慎重に登った。山中には霧が立ち込め、透明な乳白色の森にポツリポツリとピンクリボンが浮き上がり心強い限りだ。次第に緩斜面になりブナの森となって幻想的な雰囲気に「幸せだね」「私たち二人だけ」と穏やかな喜びが湧いた。
      
  真川調整池                  ブナ林に霧が立ち込め幻想的          

 P1229で登山道は合流して、道なりに登ると8:40大品山の分岐に着いた。小休して鍬崎山に向かう。
      
  P1229の合流地にはロープが張られていた                  大品山分岐          

 少し空が明るくなり期待を膨らませたが、すぐに裏切られ霧が立ち込める。景色は全く無く、ひたすら前進あるのみだ。崩れかけた丸太の階段を登っていると足もとにピンクのショウキランが咲いて、ちょっと興奮して写真などとる。少しの変化が大きな喜びとなり、大きなパワーに繋がるのだ。
     

 リッジを過ぎ、ダケカンバの樹に変わっても相変わらず霧と雲で何にも見えない。高度計だけを励みに黙々と登り続けると2000m少し下あたりで男性が3人下山されてきた。「頂上で雲の晴れ間を待ったが諦めた」と言われた。一瞬雲が流れ、目前に鍬崎山の上部が見えたが頂きはまだまだ高く、気は抜けない。根気強く歩を進め11:05頂上にたった。
 頂上には御夫婦が一組休んで居られ、その横を通って山名柱の在る所に回りこんだ。「やっぱり景色は見えないね」とため息交じりで大石に座わり、傍らのシャクナゲに目をやった。落ち着いた心に、粟巣野から全てを登りきったという満足が、なお一層気持ちを沈静させてくれた。
      
  鍬崎山頂上                  富山市のWaご夫妻と          

 ウグイスのさえずりを聞きながら、ランチを食べる。富山市のWaご夫妻と山談義など楽しみ、頂上での一時を過ごした。
 11:55下山開始。下山途中3人の方々にも出会いした。軽いアップダウンをこなし、大品山への大きな登り返しを済ませ13:40分岐に着いた。
      
  巨木の立山杉と                  木々の赤ペンキがありがたい      

 まだまだ先は長い。小休を取って静幽の森へと降った。ブナの木にペンキで目印が付けられ、それらに導かれ尾根を降ると1調整池に着いた。
      
 カラスギ谷への巻道は草が繁茂して見えない                   尾根に向かう新道登山口      

 ここまでこればもう少し、道端にはミズナが沢山生えている。土産に摘みながら、長い距離をひたすら降り、15:15登山口に戻った。
 ヘリコプターの替わりにワゴン車が一台駐車され、相変わらず静まり返っていたが、朝と違って、心から満たされ、気だるい足の疲れが心地良かった。  
 
人形山(1726m)
2009.6.27(土)晴れ
 内孫の2子目も無事に生まれ、1カ月が経った。ここしばらく孫の世話や家事に追われ山には行けなかったが、息子家族も自宅に帰り、夫婦二人だけの気ままな生活が戻った。
 先週のTは鮎の解禁日で庄川へ、Mは疲れを癒すため日帰り温泉へとそれぞれ個々に出かけたが、やはり頭のどこかで山のことが気にかかる。
 二か月ぶりの山登り、登れるだろうか?ましてMは2日前の朝ふくらはぎが攣り、肉ばなれのような痛みがある、Tは連日朝夕の庄川詣で疲れも残る、「だめだったら迷わず下山しよう」と約束して、アクセス容易な人形山に決め、出かけることにした。
 清々しい静かな未舗道の林道をクネクネ折れ、登山口駐車場に着くと5台位車が停まっていた。登山靴を履いていると目の前に淡いピンクのササユリが出迎えてくれる。「ササユリの咲く時期は初めてだね」と気分も乗ってきた。
 7:00社に柏手を打ち登り始める。登山道脇には草木の中に清楚なササユリが点在して咲き、心を癒してくれ足取りも軽い。ホトトギスが涼やかにさえずり、後から追って来る「やっぱり山はいいね。お金も掛からず五感を満たし最高のスポーツだ。」快く歩を進めると杉を残して大がかりな下草刈りがされ、間引かれた木々が茶色に枯れ哀れで、その姿に心が曇った。第一ベンチ手前で比較的若い4人の男性がチェンーソーで作業して居られた。
      
  登山道の脇にはササユリが楚々と咲く                  今年のしめ縄の出来はどうだろう           

 第一ベンチは通過し、登り続けるとサラサドウダンなどが花を咲かしている。このあたりから大量の虫が飛び交ってうるさくて仕方がない。第二ベンチで携帯蚊取り線香に火をつけリュックに吊るした。
 8:55宮屋敷に着く。向かいの人形山に目を向けるが全山緑でインパクトはない。休んでいると、汗が気化して身体が寒くなり腰を上げ頂上に向かう。いくつかの軽いアップダウンをこなしながら山道を行くとゴゼンタチバナやマイズルソウやツマトリソウの可憐な白い小花が満開だ。ハシゴ坂に差し掛かるとニッコウキスゲの黄色い花が目に飛び込み、ギラギラ照る太陽の光を浴びている。登山者の身ではこの無風状態では暑すぎる。一歩一歩辛抱強く登るとウグイスが美声を上げ声援してくれた。
      
  草木は一段と緑を濃くしている                  ニッコウキスゲが開花し始めた          

 9:40分岐に着いた。今日の白山はなんだかかすみ遠く見える。稜線にはコバイケソウがそろそろ開花時期を終わらせ、それに代わりニッコウキスゲの花が咲き始めている。今日の山行は花を愛でる山登りとなり、心穏やかに10:00人形山頂上に着いた。 二人の男性が先着されていて、煮込みうどんを作って食べておられ、肉のにおいが頂上に充満している。
      
  コバイケソウが多く咲いている                  頂上からの白山          

   さしてお腹がすいているわけでもなく、そのハードな臭いで食欲が低下した。「年ですね」無理やりおにぎりをほうばり、Tが釣ってきた小鮎の焼き物を口に入れ、コバイケソウと白山の写真を撮りボーと景色を眺め時間を過ごした。あとはすることも無く、早々に頂上を後にすることにして10:35下山開始した。
 稜線に降ると多くの登山者が登って来られ、挨拶を交わした。宮屋敷で休憩して後は降るだけ。痛みのある左ふくらはぎをかばったのか右ひざが痛み、不安を感じたが何とか持ち、13:00登山口に戻った。駐車場は満車で山梨ナンバーの車もあった。
 人形山のニッコウキスゲの見ごろは来週あたりではないだろうか。今日の ご褒美はなんと言ってもササユリに出会えた事だった。
           

           




■2009山行記録■