秩父札所三十四ヶ所徒歩巡礼
 

 秩父の札所を歩いて巡礼しようと思い立ったのは友人にその方面に詳しい先達がいて色々と話を聞いているうちにその気になってきたということ又、その頃に家族が病気になったり自分も入院したりと健康面でなにかと不安があったことで健康祈願という事で巡礼することにしました。今年は午歳総開帳の年にあたりますので11月30日迄に巡礼するつもりでいます。一巡約100kmあるので5〜6日間の予定です、30番から先は札所間の距離が長いため全て歩けるかどうかわかりませんが出来るだけ徒歩で巡礼をしたいと考えています。
 いままで信仰心があったわけではなくごく一般的な日本人の宗教観を持つ私ですが、巡礼にあたり一通りの知識は勉強しました。札所の由来、歴史、観音信仰、作法などです。今回は私(男)と連れ2人(女)計3人での巡礼です。3人とも50才代前半です。
これから秩父札所巡りをされる方に少しでも参考になればと思い作成しました。

納経帳

未記入
納経印
納め札
納経軸
一日目 8月24日(土) 一番〜七番

車で秩父市内の道の駅まで行きそこに車を置いて基点とすることにしました。午前7時に埼玉県の狭山市を出て、秩父市の道の駅についたのが8時15分頃でした、そこから秩父鉄道の秩父駅まで歩いて5分位です。8時47分の電車に乗って黒谷駅まで2駅の乗車です。黒谷駅から徒歩巡礼の始まりです。

国道140号線を横断してすぐ左に入る140号線と平行する道があるのでそちらへ行きます、この道はすぐに140号線と合流し再び140号線を歩きます、まもなく大きな札所一番の標識があり140号線をはずれて左へ曲がります。しばらく行くと徒歩巡礼者のための小さな道しるべがありそれに従って左に曲がります。札所一番は車で下見に来ましたがその時とは通過する道が違っていました。車のスピードでは徒歩巡礼者用の小さな道しるべは目に入らないのです。黒谷駅から40分ほどで一番四萬部寺に着きました。

 

 

まず山門の前で帽子を取って合掌一礼をします、階段を上がって山門をくぐって境内へ今日(8月24日)はここ四萬部寺では偶然にも一年に一度の施餓鬼会が行われていました、屋台が出ていたりと人手も多く大変な騒ぎでした。まるで我々の巡礼のスタートを歓迎してくれているかのようです、良い日が巡礼初日にあたりました。水屋で口をすすぎ手を洗い身を清めてから納経所へ行って納経帳、納め札、散華台帳を購入しました。散華は一人一枚づつもらえます。

そして本堂へ行き灯明(ローソク)と線香をあげ、そして今買った納め札に名前と住所を書いて納札箱へ入れ、お賽銭をいれ、数珠を持ち合掌一礼し、さあいよいよ般若心経の読経です、どきどきしました、私は先達にもらった経本を広げて、連れ達は納経帳に般若心経が印刷してあるので納経帳を広げて回りを気にしながら、時々つっかかりながらなんとか読み上げました。般若心経を読むのはこれで2回目です。最初は家の墓参の時に札所の練習を兼ねて読みました。

今年は12年に一度本堂のご本尊のお厨子が開かれていて観音様を拝見することができます、観音様の右手からは五色の手綱が伸びていてその手綱に触れば観音様に触れたと同じご利益があるそうです、私もしっかりと触ってきました。さっき買った納経帳にはここ四萬部寺のお墨書きとお宝印(納経印)がすでに押してあるので賑やかな四萬部寺を後にしました、山門を出て一礼。
一番 誦経山 四萬部寺
二番 大棚山 真福寺

四萬部寺の前には旅籠一番と言う古い旅館があります、昔からある巡礼さん用の旅館なのでしょう。旅籠一番の左側の巡礼道を道しるべに従って歩き、バス通りを渡りしだいに道は勾配がきつく狭くなり山道になり時々車が追い抜いていきます。やがて木立に囲まれた二番の真福寺へ着きます。灯明、線香をあげ、お経を唱え納め札、お賽銭を入れました。数人の参拝者がいましたが一番の賑やかさとはうってかわって静かなお寺でした。ここは堂守がおらず、無人のため納経印は山麓の光明寺で行うので真福寺をあとにします、登りとは違い車の通れない山道を下り途中には県指定天然記念物[岩棚の金木犀]があり静かな山道を降りていきます。
実のついている胡桃の木がある清流の横をとおりやがて光明寺へ着きます。光明時の本堂は改築されたばかりだそうで立派な本堂でした。お参りをしたあと納経所へ行きお墨書きとお宝印(納経印)をいただきました。納経印は一ヶ寺300円です。目の前でのお墨書きの達筆さに感動しました。ここでちょうどお昼になり境内に椅子とテーブルがあったので持ってきたおにぎりで昼食をすませました。



三番 岩本山 常泉寺

三番へは横瀬川にかかる山田橋を渡ります、途中すれ違った20代のお兄さんから「こんにちは」と挨拶を受けました私はこのような挨拶を受けることがあると知っていましたので「こんにちは」と返しましたが連れは自分たちに言われているのか分からずに返事ができませんでした。普段の生活ではないことなので感動しました。
 道しるべに導かれながら行くと前方に常泉寺の屋根が見えてきます。ここでもまだお経を唱えるのはまだ恥ずかしさがあります、めげずにお経を唱えて、納経所へ行き納経印をいただきました。数人の参拝者が順番を待っていました。ここで納経軸を購入しました、実は一番で買うつもりでいましたが忘れてしまったのでここ三番で売っていたので買うことにしました。納経軸にも納経印をいただきました。納経軸への納経印は500円です。一番、二番の納経印は後日時間のあるときに回ることにします。納経軸は札所34ヶ所全ての納経印が押されると掛け軸として表装すると立派な掛け軸が完成します。

四番 高谷山 金昌寺

三番常泉寺からは15分ほどで四番金昌寺へ着きます。ここの山門には大きな草鞋がかけられています。仁王様が健脚の神として尊信されてきたところから草鞋が奉納されているそうです。ここは石仏が多い寺として有名です。1300体くらいあるそうです。ここは参拝者がたくさんいました、どこから来るのでしょうか。参拝者はほとんどが車による参拝ですがたまに徒歩巡礼者もいます。服装荷物をみればそれとなくわかります。お参りを済ませ納経印をいただきます。
暑くて喉が渇いたので山門横の自販機で飲み物を買って休憩しました。


道しるべに従って歩くと15分ほどで五番の語歌堂へ着きます。途中自転車に乗った小さな女の子から「こんにちは」と挨拶をもらいました連れの女性二人は感動していました。これは家庭の教えなのか、学校の教えなのかどちらかでしょう。お堂は道路に面した小さな観音堂です。ここも堂守がおらず無人のためお参りをすませたあとはすぐ近くの長興寺で納経印をいただきます。次は六番より近い七番へ向かいます。

七番 青苔山 法長寺

武甲山と道しるべ

五番からは45分ほどで七番法長寺へ着きました。山門をくぐると広い庭園がありその奥に大きな本堂があります。入母屋造りの堂々たる建物です。大きさでは札所随一の伽藍だそうです。山門の前で礼を忘れてしまったのでくぐってからあわてて礼をしたらちょうど納経所の女性に見られて笑われてしまいました。三つほど前の寺から同じペースで歩いている白装束の歩き遍路さんと一緒になりました。大きな荷物を背負っています。本堂の前に牛の石像がありここは牛伏堂とも呼ばれているそうです。お参りをすませ納経印をいただき六番へ向かいます。

六番 向陽山 卜雲寺

七番からは10分ほどで六番ト雲寺へ着きます。堂は丘の中腹の眺めのいい所に建ち武甲山が目の前に見えます。このあたりはのどかな山里の風景が広がっています。お参りを済ませて納経印をいただきト雲寺をあとにします。

今日は七ヶ寺を巡り暑さのせいもあり少々疲れも出てきたので終わりとします。午後4時を少し回ったところです。七番法長寺の横を通り299号線へ向かい車の置いてある道の駅まで帰る方法を考えながら歩きしばらくすると横瀬橋の信号で一台の空車タクシーが信号待ちをしていたので乗って道の駅までいきました。道の駅でトイレ休憩、アイスクリームなど食べてから日帰り温泉の武甲の湯で今日一日の汗を流しました、武甲の湯の駐車場は車で一杯でしたが館内はそれほどでもありませんでした、露天風呂もあります。一階の休憩室はカラオケでうるさいので2階の休憩室で少し休憩をとってから帰路につきました。

今日一日でまだ暗誦はできませんが般若心経も少しずつ慣れてきました。満願のころには暗誦できるようになるでしょう。ただお経は経本を見ながら唱えるのが正しいのだそうで暗記していても経本は必ず見るようにと言われています。

今回私達は服装以外は作法どおりにお参りしたつもりです。はじめは白衣、杖などの購入も考えましたが恥ずかしさがあり実現までいきませんでした。どのように巡礼するかは個人の自由だと思いますがお参りもしないで納経印だけいただくのはスタンプラリーと同じと言われ出来るだけ作法どおりにお参りしました。

 巡礼道は徒歩巡礼用の道しるべが街角の要所要所にありますのである程度札所の順番どおりに歩いた方が分かりやすいような気がします。ただし、今日のように六番、七番を逆に回ったほうが近い所もありますのでそのあたりは効率を考えた回り方をするのがよいでしょう。私達は交通量の多い道路を避けて出来るだけ静かな巡礼道を探して歩きました。

後記
一日目
1〜7番
二日目
8〜18番
三日目
19〜25番
四日目
26〜32番
五日目
31〜33番
六日目
33〜34番
秩父札所徒歩巡礼の記録

買い揃えたもの:灯明(ローソク)、線香、数珠(自宅から持参)
            納経帳、納め札、散華台帳(一番四萬部寺で購入)
            納経軸(三番常泉寺で購入)

経本
曹洞宗聖観世音
曹洞宗 聖観世音
曹洞宗 聖観世音
曹洞宗 十一面観世音
臨済宗南禅寺派 准胝観世音
曹洞宗 十一面観世音
曹洞宗 聖観世音
五番 小川山 五歌堂

秩父札所巡り http//www.fudasho.com/
巡礼久遠の会 http://www.etoko.net/
秩父札所総開帳 http//www.seibu-group.co.jp/railways/eisui/chichibufs/
参考にさせていただいたWebサイト
散華台帳
散華