遍路ー18  豪雨の足摺岬往復

6月18日

さ〜て、さて ・・・・・・・遍路旅も16日目となり足摺岬
へ往復。

 宿の女将さんに「大丈夫、ゆっくり歩いてもここからは
足摺岬を往復できるから」との励ましはあったが、宿に荷物を
置いて、6:00上下カッパで出発する。
(今朝も快便、腹痛は完全に治まったようだ。)

 同宿のご夫婦は「往復して戻ったら、先の宿に行く」と先行
する。街道に出た所では300m程先を歩いていたが、足が速く
どんどん差が開き、20分程で姿が見えなくなる。

 夜明けの漁港(魚市場?)でカッパを着たおばさんが大きな
鰹を両手にぶら下げて「遍路道は車道じゃないよ。ここから
海岸に下りて、砂浜を歩き、標識があるからそれを見ながら
登って行くんだよ」と教えてくれる。

 これが正解ではあるが、ひどい道。昨夜の大雨の影響で、
山道は川になり大水が滝のように流れている。
その中をジャブジャブと登る。いくら防水の靴でもダメ。アッと
言う間に中までグチャグチャになってしまう。
海岸と(海岸からたかだか300m程の)尾根への中腹を縫う車道の
間の遍路道であり車道を歩いても距離は変わらない。

やっと車道に出るが、これが乗用車でもすれ違えない程の狭い道、
道路工事中のダンプカーが来ると、金剛杖を頼りに路肩の外に
避難する有様。3〜4年後には広い道になるのだろうか。

 荷物が無いので歩くスピードは速い。ずーっと雨だが、10:00
過ぎには岬の38番.金剛福寺に着く。
先行したご夫婦はお参りを済ませ、昼食も済ませて食堂から出る
所だった。自分より40分ぐらい先行している。

 一帯は観光地でいろいろな名所、旧跡があるが、今回は修行故と
省略し、お参りと納経のみとし、門前の食堂で暖かい太師うどん
大盛りをいただく。

 39番へはいろいろなコースがあるが、自分は、荷物を預けた宿へ
戻りもう一晩同じ宿に泊まると決めているので、強い雨の中では
あるが、のんびりとのんびりと帰る。
「往路ひどい目にあった遍路道をどうしよう?」と一瞬考えたが、
時間もあることだしと遍路道へと入る。
昨夜に比べると雨も弱まり、元々大した流域を持たない斜面でも
あり、朝よりずっと減水して大した苦労なしで下り海岸の砂浜に
出る。

 朝はまだ暗くてわからなかったが、砂浜の道?はひどい。どこ
が道かもよくはわからない。往路に迷わなかったのが不思議だ。

 車道に出て宿まで2kmぐらいの所で、宿の女将さんの運転する
軽自動車が来る。
「お客様が道に迷っているので迎えに行ってくる。宿についたら
勝手に入ってお茶でも飲んでて・・・」と言う。はて誰だろう。
お客様と言えばあのご夫婦しかいないはずだし、あのご夫婦なら
とっくに宿に着いているはずだし・・・」

 勝手に無人の宿に上がりこみ、濡れたカッパを脱いで熱い
シャワーを浴びて浴衣に着替えて食堂でお茶を飲んでると女将
さんが帰ってくる。
「急いで晩御飯を作るからね。それまでこれでも食べてて」と
見たこともない貝の茹でたのを山盛りにして出してくれる。
小さな巻貝で爪楊枝で中身を引っ張り出して食う。「とりがい」
と言っていた。

 しばらくして、「今日は足摺を往復して次の宿までいく」と
言っていたご夫婦が照れくさそうに食堂に来る。
「復路で見事に道を間違えて、自動車専用道路に入り込み行け
ども行けども見慣れない道で、宿にSOSの電話をした」との
こと。
奥さんが「全く、地図も見ないでドンドン行っちゃうのだから」
とプリプリしているのがほほ笑ましかった。

今日はズブ濡れにはなったが、楽して 47,755歩
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