遍路ー8  食事のお接待

6月8日  
 
 さてさて・・・・・
遍路旅6日目です。

 2日続けての下剤2錠の効果か、昨夜飲んだ冷たい牛乳の影響
か今朝は下痢。でも朝方のひどい腹痛は続いている。
暑いのでつい飲みすぎる生水が悪いのかも知れない。今日は
生水を止めてお茶にしようと、宿でペットボトル2本にお茶を
満杯にしてもらい、7:00出発。

 昨日はタイムアウトでお参りできなかった22番・平等寺にお
参りし、自転車野宿の青年に「お接待所、善根宿(無料の宿泊
所)、野宿可能地」などを記したコピーをいただき7:40歩き始
める。

 今日は曇り空、車のほとんど通らない車道を南下し、途中山
道もあるがすぐに国道55号線に出、短いトンネルをくぐると真
新しい遍路小屋がある。歩き遍路のための休憩所で建設した経
緯や利用上の注意などが書いてある。
 国や県や町の負担はなく、100%地元の方々の寄付で建て
られたもので、用地代、設計料を別にしても400万円ぐらい
はかかっていると感じられる。これもお接待の一種であろう。
 残念なことに、「お接待なのだからグタグタ能書きはいらな
い」旨の落書きがある。お接待を当然なこととして、いやお接
待を受ける権利があるかのような感覚で歩いている遍路もいる
のだろうか。悲しくなる.

 ここは、幹線道路で車がびゅんびゅん通り歩道が無いところ
は怖い。
 海に近くなり13:00やっと23番・薬王寺。思ったより時間が
かかっている。そこからは55号線をひたすら歩く。途中、何度
かガソリンスタンドでトイレを借りながら・・・

 お腹が空くがなかなか食堂は無い。やや長いトンネルを抜け
た峠に旗がいっぱい立っているのが見え、やっと飯にありつけ
ると入るとこれが海産物屋で食事は無し。
でも店のおばさんは「チョッと待ってね」と言いながら奥に
引っ込み、数分して「こんなものしか無いがお接待」と言いな
がらカップうどんに餅を入れて、お漬物も添えて出してくれる。
買う積もりだった(恐らくは商品の)ポカリスエットもお接待
としてお金を受け取らない。

 ありがたくいただき、そこから今日の宿を予約し、今にも降
り出しそうな空を気にしながら急ぐがとうとう降って来る。
四国に来て初めての雨。
 国道バイパスを外れ、ちょっとした町に入ると通りすがりの
おじさんが自分のこうもり傘を「どうぞ使って下さい。私は
すぐそこですから」と差し出す。
「ありがとうございます。自分はカッパがありますから」と
カッパを着ける。原則としてお接待は断ってはならないと本には
書いてあるが、いくらなんでも相手がずぶぬれになるのを頂く
わけにはいかない。

 薄暗くなった18:20やっと宿に着く。先客一人がいるようだ
と思ったのは間違いで、地区の知り合いが遊びに来ていたもの
で結局、今日もたった一人の客。
 この地区では歩き遍路のための接待所を1年前に開設して、
地区の有志で日中お接待にあたっているとのこと。その活動を
まとめた資料をいただく。宿のご主人はその接待ボランテアの
中心人物のようだ。
 今日は疲れた。 60,108 歩
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