2003年4月26日〜29日 奥秩父主脈縦走(東半分)
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| ルート: 西沢渓谷入り口--雁坂トンネル料金所--雁坂峠--雁坂小屋 雁坂小屋--雁坂峠--雁峠--笠取山==南面巻き道==将監小屋 将監小屋--ハゲ岩--北天のタル--三条ダルミ--雲取山 雲取山--ブナ坂--マムシ岩--堂所--鴨沢 地図: 昭文社:山と高原地図(25)雲取山1/50,000
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1日目 |
![]() 山中に建つ雁坂トンネル料金所
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新宿から高尾、高尾から塩山と列車を乗り継ぎ、朝の塩山駅に到着する。残念ながらパラパラと雨が降っていたが、雨具をつける程ではなかった。この日は統一地方選挙後半の最終日とあって、選挙カーからは威勢の良い声が響いていた。バス停に並ぶ登山者達に対しては「ようこそ塩山市にいらっしゃいました」との一声がありなかなか好印象だ。 西沢渓谷行きのバスよりも一足早く大菩薩行きのバスが出発する。約10分後に西沢渓谷行きのバスも出発し、塩山市内から三富村を目指す。バスの運転手は「今日は午後から晴れるので登山には最適ですよ」と言うが、本当に晴れるのか少し不安であった。
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![]() 靴の中を濡らさぬ様に渡渉する
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西沢渓谷入り口から雁坂峠への登山口へ移動する。登山口から渓流釣り場の脇を通り、林道を山奥へと進んでいくと、数十分で雁坂トンネル料金所を回り込むようにして通過する。さらに進むと林道の終点に到着する。辺りを見渡すと、陽のあたらない谷筋に僅かに雪が残っているだけだ。 登山道に入るとしばらくは歩きやすい道が続く。しかし、すぐに渡渉地点に到着し、靴の中に水が入らないようにできるだけ気をつけて沢を渡る。雁坂峠への道は沢沿いを進むとあって、冷たく心地よい風が吹く。多くの石が転がる河原を進んでいくと次の渡渉だ。今度は川幅が少し広いが、大きな石も多いために飛び石を渡るようにして対岸へと渡ることが出来た。更に進むと、ロープの付いている岩場が現れる。ロープを使うまでもない簡単なものだ。ここからは徐々に沢を離れ、雁坂峠を目指して急登を登っていく。
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![]() 急斜面の為写真が斜めに見える
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![]() 大菩薩峠と似た雰囲気だ
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雁坂小屋にはGW中にもかかわらず小屋番は居なかった。張り紙には小屋明けの準備の為不在の場合もあると書いてあったが、予約が無かったために上がってこなかったのかもしれない。テン場にはすでにテントが1針だけあり、自分も近くに設営した。地図にはテント50針とあったが、小屋の周辺には10針も張れそうに無い。どこか他に平らな場所でもあるのだろうか。 日が暮れかかった頃になって単独行の男性が上がってきた。秩父側から登ってきたらしく、残雪にはかなり苦労したそうだ。食事を終えて休んでいると雨が降り出してきた。結局雨は朝まで降り続き、湿気の多さによってテント内での生活はかなり不快であった。
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![]() 雪が多く残る雁坂小屋
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2日目 |
![]() 水晶山までは雪に悩まされた
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テントを畳み、雁坂小屋から雁坂峠へと登り返す。しかし、2人分の足跡しかついていない上、残雪が腐っていて非常に歩きにくい。荷物が重いこともあって股まで埋まることも多く、やっとの事で峠に着いたのは小屋を出てから45分後であった。 雁坂峠から水晶山方面に歩き出す。雁坂小屋への分岐を分ける辺りから残雪が多くなってきた。うまく歩かないと一歩一歩膝まで埋まってしまい、かなり歩きづらい。最初のピークで少し休憩し、水晶山へと歩き始める。この辺りでカモシカの足跡を見つけ、その跡を追うようにして歩く。動物というのもは不思議なもので、足が沈み込まない場所を知っているのだろうか。この足跡についていく事で、膝まで埋まる回数がかなり少なくなった。しばらくして単独行の男性に追い抜かれる。やはりベテランの歩きは違う。足が沈み込む前にもう一歩の足が出ているのである。残念ながら自分は荷物が重いこともあってそれが出来ず、股下までの雪に悩まされ続けてやっとの事で水晶山に到着した。
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![]() 荒れた雰囲気の雁峠山荘
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水晶山から先はそれまで悩まされた雪の量が一気に減り、ペースが上がってきた。古礼山と燕山をあっという間に通過し、雁峠に到着する。雁峠は広く気持ちの良い草原で、ベンチに横になってしばらく休憩する。目の前には笠取山の急登が控えている。これまでは人に殆んど出会わなかったが、笠取山の山頂には多くの人が見えた。 この雁峠、ゴミが捨ててあったのが気になった。散らかっているわけではなく一箇所にまとめられていたが嫌なものである。雁峠山荘脇を通過し、富士川・多摩川・荒川に水が分かれる小さな分水嶺に到着する。ひと月前、この辺りは1m以上の積雪があったのだが全く雪は無く、完全に埋まっていた道標が姿を現していた。
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![]() 雁峠付近の草原から
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![]() 笠取山へはかなりの急登
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笠取山の急登に取り掛かる。下から見上げるとその急登はかなりのものだ。急登の途中で大学のサークルだろうか、真新しい登山靴を身に着けた集団とすれ違う。小さな分水嶺から25分程で山頂に到着。丁度良いタイミングだったのか、山頂に着いたときには夫婦1組が居るだけの静かな山頂となった。 山頂からは将監小屋を目指して東へと進む。あまり時間に余裕が無いので唐松尾山を通らない巻き道を通ることにした。唐松尾山は一之瀬高原から気楽に登れる山なので、またの機会に登ってみようと思う。 この巻き道は多くの崩落地を抱えていてあまり良い道ではない。尾根谷尾根谷と進んでいくため水に困ることが無いのは良いのだが、崩落地には大きな砂防ダムが作られており、崩落地へいったん下りて登り返すのは気分的にかなり疲れるものであった。日が暮れた頃になって将監小屋に到着。
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3日目 |
![]() 明るい谷間に建つ将監小屋
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朝、のんびりと出発の準備を整える。この小屋は谷間に建っているのだが、とても広々としていて日差しが暖かい。水場は水量が豊富で、透き通った小さな池に溜められた水が勢い良く流れ出ている。水を汲み、8時頃になって出発する。 将監峠から飛竜山方面に歩いていくが、稜線を巻く形になるためにそれ程アップダウンは無い。快調に歩いていくと、桟道が多く現れるようになる。飛竜山周辺には谷筋だけであるが雪が残っていた。桟道も谷筋の残雪も、足を滑らせると大怪我となってしまうので一歩一歩慎重に通過していく。小屋から2時間30分でハゲ岩に到着。ハゲ岩からの展望はかなり素晴らしい。飛竜山による気力は残念ながら無かったので、雲取山方面へと歩き続ける。
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![]() 南向きで明るいテン場
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![]() 三条ダルミから雲取山
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北天のタルまでは残雪のために少し時間がかかったが、後の道は雪は殆んど無く快適に歩くことができた。北天のタルを通過すると雲取山が少しずつ大きくなってきた。三ツ山付近を歩いていると小さいながらも黒い雲が上空を通過していく。しばらくすると雨と雹がミックスされて降ってきた。雨具をつけるほどでは無かったが、雹の大きさに気をつけながら歩き続ける。幸いどの雹も米粒大だった為に問題は無かった。 狼平は広々としたテントを張りたくなるような空間だ。雲取山へはあと僅かでまだまだ時間は余っているので、ザックを降ろして大の字になって休憩する。30分程休憩して再び雲取山を目指すが、後は見慣れた風景の気楽な道であった。防火帯と丹波川へと伸びる長大な尾根を眺めつつ歩き、三条ダルミで三条の湯からの道を併せて雲取山へと向かう。
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![]() いつもと変わらない明るい石尾根
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最後に待ち構える三条ダルミから雲取山への急登はかなり足に堪えるものだ。雲取山荘への道は凍結のため通行止めとなっており、ロープが張られていたので山頂を目指す。山頂まで急登が続くのだが、最後の方はかなりの斜度だ。なんとか山頂にたどり着くと、そこはいつもの雲取山頂であった。 今回の縦走は登ったというよりも歩いたといった感じで、実際展望の良い山頂と言えば笠取山と雲取山だけしか登っていないのである。今回歩いた中での最高点が水晶山というのはその事を良く表しているのではないだろうか。展望だけではなく、鳥の声や沢の水音などに耳を傾ける山行もまた良いものである。
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![]() 完全に人に慣れきった鹿たち
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避難小屋の脇ではおばちゃんが大きな声で話をしていた。とても元気なおばちゃんで、毎週のように奥多摩周辺を歩いているらしい。この日は朝5時に一杯水避難小屋を出て、長沢背稜を通って雲取山まで歩いてきたらしい。昼過ぎには到着したようで、かなりの体力の持ち主だ。 数人の登山者と話しをしていると、どこからか2匹の鹿が現れた。雲取山の鹿は完全に人に慣れている。10m程まで近づいても逃げない程である。日が暮れる頃まで外に居たが、多くの鹿が辺りを駆け回っていた。どの鹿も山頂周辺で草を食べており餌を求めて近寄ってこなかったのは良かったが、鹿の数が多すぎるのは誰もが感じる事だろう。人間の方で鹿の頭数を調整しなければならない所まで来ているのだろうか。
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![]() 事件の舞台となった雲取避難小屋
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日が暮れた頃になって、ひとりの男性が避難小屋まで上がってきた。グループで雲取山荘に泊まる予定であったが、そのうちの1人が山荘に到着していないそうだ。山荘への巻き道は通らず、山頂を経由するという事は事前に確認してあったそうだが、日が暮れても山頂に到着しないとあってかなり心配そうだ。万一の事を考え、避難小屋宿泊の人々で捜しに出る事とした。 結局、この騒ぎが静まって最終的に寝たのは10時過ぎであった。それにしても避難小屋の宿泊者は皆協力的であったし、行方の分からなくなっていた男性についても無事で本当に良かったと思う。
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4日目 |
![]() 花と新緑が美しい鴨沢への道
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前日の騒ぎが嘘のように静かな朝を迎え、奥多摩小屋前まで移動する。奥多摩小屋はGW中にもかかわらず宿泊者がおらず、テントが数針だけだったようだ。小屋番さんと長々と話をしていると、2時間程経過していた。鴨沢までの下山路は何度も通っているためにあまり新鮮味が無く、花と新緑だけが楽しみである。 この日は奥多摩湖でイベントがあったらしく、奥多摩湖のバス停には50人程が並んでいた。西東京バスは混雑に合わせて臨時バスを多数運行していたようで、バスには無理に人を乗せず、座席が埋まった段階で次々と出発させていた。 バスが到着した奥多摩駅前もすごい人通りである。いつもの10倍近くは人が居たのではないだろうか。食事を終えた後は4日分の汗を温泉で流す事にする。連休中とあって、もえぎの湯は大混雑だ。そこで近くの宿で日帰り入浴になった。
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![]() 標高が下がると暑苦しくなってきた
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