雪の赤岳(八ヶ岳)2899m、我ら登頂断念す!
(2003.4.6)


 関西では、あちこちで桜が満開の季節になった。
山もそろそろ春山の季節、ちょっくら八ヶ岳(長野県)の赤岳にでも行ってみるかぁ・・・・・

 予定行程・・・・・・・
   美濃戸口・・・・・・・・・・・美濃戸・・・・・・・・・・・・・・行者小屋・・・・(文三郎道経由)・・・・赤岳 
          (1時間)       (2時間30分)            (2時間)


  この行程の往復で、約10時間の予定で、ちょっとハードなハイクになりそう。

赤岳は、夏山シーズンに何度か来ているのだが、この雪の季節は初めてだ。
頂上へは夏でもかなりの急斜面、雪の尾根を登れるかは行ってみなくちゃわからない・・・・・・・・どうなりますかねぇぇ


 いつものように、土曜日の夕方いそいそと準備して、高速道路を東へと向う。
が、事件発生!
 滋賀県で覆面パトに捕まってしまった・・・・・・・がびぃーん!!
まったく幸先悪いぜ・・・・・まったくぅぅぅ

 名神高速・中央道を走り諏訪IC、茅野市街を経由して八ヶ岳の麓「美濃戸口」に到着。
本来なら「美濃戸口」から歩いて1時間程の「美濃戸」まで車で入れるのだが、先日までの大雪の為「美濃戸口」で通行止め。
したがって今回は、アプローチの往復に2時間余分に歩かなくてはならない、これが結構つらいんですよ。


美濃戸口にある「八ヶ岳山荘」
ここから歩いて行くのである・・・・・・・


 「美濃戸口」の駐車場に車を止め、グビッっとビールを飲み仮眠・・・・・・・・・

 朝7時30分、ちょっと寝過ごしたが、慌てて準備をすませて「美濃戸」に向けて歩き出す。

 駐車場から、もういきなり雪道だ。 
「ザクッザクッっ」と早朝の森を行く。
幸い天気は快晴♪ いいハイク日和になりそうだぁ・・・・・・

 前日までにかなりの降雪があったらしく、雪がフカフカ♪
気分良く雪を踏みしめること1時間、美濃戸に着く。
本来ならここまで車で楽々入り、ここから歩き出す事になるのだが今日はしようがない・・・・



美濃戸にある「美濃戸山荘」

美濃戸で早くも10本爪アイゼンを装着し、南沢に突撃なのだぁぁぁ
しかし、今日は雪が深い。
踏み後も頼りなく、見た感じでは先行者は1人2人か・・・・・・・

         

踏み後がしっかりしてないので、一歩毎に足がズブリズブリとめり込む。
深いラッセル(雪をかき分け進む事)ではないが、とっても歩きづらい・・・・
ウリャウリャャャャ・・・・っと進む事1時間。
早くも足がフラフラになって来た。

うーん、こりゃいままでで一番きついかもしれない。
つらいよー・・・・・・ホンマに頂上まで行けるんかなぁ!?

     



「美濃戸」からは左の北沢を行くと「赤岳鉱泉」、
右の南沢を行くと「行者小屋」。

赤岳への最短ルートは行者小屋経由なので、
今日は南沢を行くのだ。






 深い雪の森だが、雪解け水は確かに増えている。
ザァザァと音をたてて沢に水が流れ、もうすぐ春が来る。

雪に足をとられ 「ウギャ!」
木に積もった雪が頭に落ちて 「冷たっ!」
寒いかと着込んだのだが、運動&太陽で 「暑ぅ!」

誰も居ない森に叫びながら行くのであった・・・・・・・   
             

 美濃戸から1時間半くらいで、森から抜け出て広く視界のきく雪に埋もれた沢に出る。
見上げると、八ヶ岳の尾根が豪快に現われた。
「おおぅぅぅぅぅ! エエ感じやぁ!」
ちょっと元気が出た。
なにしろ森の中では、ひたすら足元だけ見て歩いてたからなぁ・・・・・
八ヶ岳の尾根が見えたのだが、歩いても歩いてもなかなか近づかない。

おまけに、雪がどんどん深くなり、いままで以上に足が埋まる。
すっかり「イヤ吉」君になってるのだが、進むしか方法は無い・・・・・
足はフラフラして、もつれて深い雪に何度もでんぐり返る。
      
「もうーーーーーイヤじゃぁぁぁぁ」

そんな俺の雄叫びを聞いて、親切に山が近づいてきたのか、俺が進んだのか、
ともかく赤岳を仰ぎ見る場所にある「行者小屋」に到着だ!
やっと着いたぁ・・・・・
内心、もうここで帰りたくなっちまったのでした・・・・ホント・・・・・

行者小屋に到着♪

あれに見えるが「赤岳」(2899m)だ
  先日までの雪で、尾根には雪がタップリ♪
そして、頂上付近を雲がすごい速度で飛んで行く・・・・・・
ありゃ、どう見ても強風。 

強風で雲が飛ばされるので景色は最高なのだが、登るとなると大丈夫かとちょっと不安。

しかし、尾根を見ると2パーティ、4人が見える。
これから行こうとする文三郎道に、先行してる奴等がいる。
天候から考えて今日は雪崩れの危険がありそうだが、先行者の様子を見ながら
行ける所まで行く事にした・・・・

そうそう、文三郎道、「道」と言っても道があるわけではない。
夏には鉄の鎖やハシゴの付いたかなり急な登山道、冬は雪と氷と岩の急斜面。
見上げると、ちょっと怖い感じなんですよ。

 行者小屋から、文三郎道方面に向う。
赤岳はこの小屋の裏手から地蔵尾根を行く道もあるが、
先行者のある文三郎道の方が安全とみて、それを選んだのだ。

 先行者の踏み後が、なんと強風ですぐに消えようとする。
そんな雪原を踏み後をたどり文三郎道へ・・・・・・・・

 ホント、膝上まで雪に埋まりながら進む。
俺の体重がそうさせるのか、雪が柔らか過ぎるのか・・・・・
ともかく文三郎道にとりつく。

 かなり急な斜面だ。 オマケに風が強烈!!
吹きつける風で体が持って行かれそうになる。
こんな尾根で転倒したら滑落&大事故、とっても慎重に登る。
           

文三郎道、写真で見るより急斜面なんですよ
 文三郎道も半ばまで登った所でふと上を見ると、先行者が下りてきた。
下りるのに四苦八苦している・・・・・・・  ん? そんなにヤバイんかな?

 ダダダァァァ・・・・・・・  青い服の人が5mくらい滑り落ちた・・・・・   ゲゲゲッ!

 しかし、下の段差で止まった。 あれは落ちたのか、ワザと滑ったのか?   
うーん、あの斜面ヤバイんでないか?

そして、もう1つのパーティも下りてきた。 彼等はザイルでお互い確保しながら下りてきた・・・・・
うーん、どう考えてもヤバイ。

 なにしろ我らはザイルなんて持ってない、登れても下りるのにかなり危険そうだ。
風も強烈に吹きつけて、止まってると手がしびれてくる程寒い・・・・・

 
 「撤収ぅぅぅ!!」

頂上まであと約1時間、ここまで思ったより時間がかかって5時間30分。
せっかくここまで来たが、ビビリンチョの俺は「撤収ぅぅぅ」の一番声をあげるのであった!

ホッとしたところで、ハイ、ポーズ♪
下りてきた人に聞くと、彼等も頂上を断念したらしい。
尾根の風は見た目より強烈で、先日の雪で斜面の雪が不安定との事。
つまり、いつ雪崩れがあってもおかしくないのだ。

撤収正解とみた。
そんな風に自分を納得させ、下山開始だ。

ハァハァと登ってきた斜面を慎重に下る、ここも滑ったらイチコロリン♪で終り。
軟弱ハイカー俺にとっては、ホント怖いんですよ・・・・・・・

ともかく、行者小屋まで戻ってきた。
しばし休憩の後、夕方まであんまり時間もないので、一気に下る。
必死で登ってきた深い雪原も、下りになると楽しい。

そこらじゅうで、雪に飛び込んだりして雪と戯れる♪

おらおらおらぁぁぁぁぁぁ
行者小屋から2時間30分、休み無しで一気に駐車場のある「美濃戸口」へ。

なーんと朝と違って、すっかり雪が消えている。
「美濃戸口」・・・・「美濃戸」間も車が通れるように戻ってた。
今朝の雪がまるでウソみたいに・・・・・・・・・ちょっとソンした感じ・・・・・

まぁ、ともかく、美濃戸口の八ヶ岳山荘でお風呂に入り(一人500円也)、汗を流す♪
「はぁぁぁ・・・・・、うーん・・・・・・、あぁぁぁぁぁぁ」
登山の後の風呂は最高♪♪♪

そして、一路茅野市に戻り、空腹に俺の大好きな「ホウトウ」&「麦トロ飯」&「生ビール」
「うがぁぁぁぁぁぁぁ、ウ・マ・イ!」
祝福の時である。

思えば今回の雪山ハイク、高速で覆面パトに捕まり、登山口では深い雪で余分なアプローチを強いられ、深い雪でラッセル、
尾根での強風、滑落寸前の人を目撃。
これって、神様が「今回は行くな!」と言ってる感じ・・・・・・
したがって、途中で撤収は正解だったのだろう。

今度は、雪が安定した時に来るとしよう!
今度は、山に歓迎してもらえるだろうか?

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