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“まほろばの里農学校”体験記 〜府中市 田村涼さん


 今年の夏、 約1週間にわたり山形県高畠町「まほろばの里農学校」に参加してきました。これは高畠町在住の有機農業家たちのグループが組織する「共生塾」が、「都会のサラリーマンを農民に」を合い言葉に開催したものです。都市と農村との交流を通じて、農的生活をベースとしたライフスタイルを共有化する仲間の輪を広げていこうとする試です。本年で6回を数えます。

 選考の末選ばれた25名の参加者は男女半々。学生から定年前にリタイアしたサラリーマンまで。女優有り、エンジニアあり、農業への転換を決意した元経営コンサルタントあり、もちろん普通のサラリーマンもいるなど、実に多士済々。一番変わっていたのは、地球環境問題に詳しい鳶職(とびしょく)のオジサン。世の中にはこんな人もいるのかとウロコが落ちた思いでした。

 研修のスケジュールは半分が講義、半分が受け入れの有機農家に分散して宿泊・農作業を行うファームステイ。他に1日そば打ちと高畠町見聞が組み入れられました。講義は副塾長、星寛治氏による「農の豊かさ再考」、商社マンから高畠農民へ転換を果たした神山氏の「高畠に生きること」、共生塾メンバー後藤氏の「こちら現場でーす」といったテーマ。ファームステイでは築400年の後藤さん宅などに泊めてもらい、ぶどうの箱詰め作業やハウスの組み立て、草刈りなどを行いました。

  この1週間で有機農業のすべてが分かるという訳にはいきませんが、自然の恵み豊かな高畠で、土のにおいをかぎ農家のご一家の温かいおもてなしとゆったりした暮らしぶりに触れることができました。主催者の農家の方々や参加者の皆さんと農業のこと、ライフスタイルのこと、はたまた人生のことについて語り合い、刺激し合った豊穣のひとときでした。    

 最も印象に残っているのは、星寛治さんが語った言葉です。

  「人間は今、大量の前例のない、ある人たちには非論理的とさえ言われる実験を行っている。我々が行っている変化に適応するか、そういう変化を予防するのかという選択を考えてみるとき、この選択は我々ばかりでなく、孫たちそしてその孫たちをも束縛する選択になるということを、心に留めておかねばならない。しかもこういう変化によって地上の生物種の半分が絶滅することは避けがたいと予測されている。待てば待つほど我々が選択できる道はますます不快なものになるだろう」

 「わずか一世代の間に、人間は歴史上どの火山がなしたよりも、地球大気の組成をはるかに劇的に変えてしまう危険をおかそうとしている」

 「もし我々が作り出している強烈な変化を無視し続けるなら、我々は未来へどうのような遺産を残すことになるだろうか。遥か後世の人々は、このように大きなコンクリートと、鋼鉄とプラスチックの建築物を持っていた古代の失われた文明を滅ぼした謎に、きっと首をかしげるにちがいない」

 長期的展望に基づいて、足元の厳しい現実を切り開いていこうとする姿勢に共感を覚えました。

 

 

 なお、まほろばの里農学校や高畠における有機農業普及の取り組みについては、星寛治著「農業新時代」、大塚勝夫著「農的に生きる時代」(家の光協会)に詳しく述べられています。是非ご一読ください。(共生塾事務局、河原俊雄0238-56-3205)

 

 

 

参考:田村さんはこの後、会社を退職され、現在は有機農産物の宅配の「らでぃっしゅぼーや」や非木材紙などを扱う市民 団体に就職されました。らでぃっしゅぼーやは、環境問題に具体的な提案と活動を行う日本リサイクル運動市民の会が母胎となり生まれた安全な食べ物を望む人と、環境を守る農・畜・水産・加工品の生産者のネットワーク。家族の人数に合わせ1週間分の旬の無・低農薬野菜を毎週、個別に配達。(チラシより抜粋)

耳寄り話し:田村さんに申し込めば、入会金5千円、初年度会費5千円を免除できるそうです。
田村さん &FAX0423-60-8587(10:00〜20:30)

バガス(非木材紙)精糖工場で糖汁を搾った残りガス(バガス)を利用。集荷・運搬のコストがかからず経済的な原料です。バガスと古紙で作った質の良い用紙(バガス)を扱っています。コピー用紙にも使用できます。限りある森林資源を守るため に利用しましょう。
日本リサイクル運動市民の会 03-5228-3350
  バガスの名刺:やまざくら 03-5543-6311
非木材紙参考 
  
アド井上 
  
ケナフの会 TEL 0823-70-4067 FAX 0823-83-0841
         豊田郡安浦町三津口 1-68 (やまき内)


 

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