笠ヶ岳(前編)

なんだ? この急登は!?

やっちゃいましたね!? へなちょこがやっちゃいけない山を!!!





我らが「へなちょこ山岳会」の名付け親(?)とも言える山である。
なーぜならば、この山行で自分達が真のへなちょこであることを
認識し、ゆるぎないものにしたからである。
すばらしい! 自己の再確認!
という事で、本年度のメインイベント山行であります。

この山行はご存知のとおり、地獄のプランナーによる企画である。
だが、少々この企画には私情が絡む。

十数年間、山男として生きてきたのに、この山に登っていない。
学生の頃、双六岳方面からの縦走予定が変更になり
そのまま新穂高温泉口へ下山した。
従って、「ぜひ笠ヶ岳に登りたい!!!」
という、1号の去年からの願いを2号と3号が渋々受け入れたのである。
最初の予定では、白馬岳に登るはずだったのに。

1号より「ハードだよ」と聞いていたものの
実際に登ってみなけりゃわからない。
「ほんじゃ、笠ヶ岳にしよか? まずは1号を黙らせよう」
ってな感じで2号と3号から笠ヶ岳を逆指名したのである。

大きな間違いだった!




おいおい、遠くないかい?むっちゃ遠くて険しいやないかい!
ご存知無い方は、どの山かとお思いになるかと思いますが
右の写真の白く光っている中央左の山です。
しかも、その右側にある尖った山を右から回り込むようにして登る・・・

「どアホぅ!」

遠い上に、急登があるってのは本当かい? 1号さん? ね、ね!

「ひゃっひゃっひゃーーーぁ! なんじゃあ、ありゃ?」

2号は壊れました。 多分・・・


上の写真は穂高温泉口を6時ちょうどに出発してから
10分ほど進んだところから撮影したものです。

まだこの時は余裕があった。本当に。
なんといっても大の得意とする平坦路が続くから。
新穂高温泉口から笠新道入口までは、まさにごぼう抜き!
これをごぼう抜きと言わずして、何をごぼう抜きというのだろう!
1時間ちょっとのコースタイムを50分かからない位で到着したのだ。


笠新道入口後ろの敷石のようなものが登山荘入口。
まだ表情にもかなりの余裕が見られるではないか。
ちなみにどれくらい急登かというと、
地図上で直線距離にして1.5kmくらいを4時間半近くかけて登るのだ。
下るのにも3時間かかるというから、結構な勾配が想像つく。
しかも、そこが頂上どころか、まだ尾根にも出ていないのである。
尾根にはさらに1時間半くらい登る。
まだまだ元気
さーらに、さらに尾根に出てから1時間以上歩いて頂上という、なんとも悲しい山行。
逆に尾根からこの登山口まで下るのにも4時間を要する、とんでもない急坂。

ブーたれていても仕方がないので、軽く水分を補給してから登坂にかかる。


3号が登山口に取り掛かってからすぐに3人とも笑い出した。
とんでもない急な登りからスタートしたのである。

しかし、笑いはすぐに消えてしまった。 辛い・・・
言ってみれば階段を登っているようなもの。
顔を上げるとそこに前方ではなく、数メートル先の登山道しか見えない。
このような状態で樹林帯の中をモソモソ登っていく。

と、突然樹林帯から開放される。



樹林帯から開放された途端にキツい日差しを浴びる事になる。
本当に暑い。
しかもこの山、本当に狂ってます。
ほとんど登りっぱなし。
杓子平までの5時間強(コースタイムでは4時間20分)は急登です。
このコースタイムとの差がへなちょこの醍醐味とでも言いましょうか!
プロフィールでも述べました通り、少しキツくなるとアッという間にヘタヘタヘタ・・・
上の2枚の写真は緩斜面だから撮影できたものです。オッホッホ・・・
だから急登の写真はありません! 余裕がなかったので・・・
(でも右側の写真でわかる通り、結構ヘタッてます)

その証拠に・・・

ううぅっ・・・訴えるような目で見ないで・・・
   (この表情はヤラセではなく、ホンモノの表情です)


こんな景色なんだけど、急なんだな冗談抜きで結構急なんです!
登ったことのある人はご理解いただけるかと。
紅葉が始まりつつあって、結構綺麗なんですけどねぇ。

しかし、3人が3人とも急に言葉数が少なくなり、なんだかおかしいなっと思い始めていた時に
「ちょっと早いけど昼飯にしよう。」と1号が提案。
「そだな・・・」と、うなづく2人。

ラーメンだのシチューだのスープだの相変わらずよく食べる連中だ。
新穂高温泉口から笠ヶ岳登山口までの間に「ごぼう抜き」した方々に
抜かれる抜かれる!
まるでウサギとカメの話さながらに抜かれまくり。

おまけに、食べ終わったらこのざまときたもんだ。

ZZZ・・・ZZZ・・・

ぐごごご・・・ぐごごご・・・

なっさけなー・・・

気絶から目が覚めると元気になっていた。
「シャリバテ」だったのね。
つまり、空腹で元気がなくなってたって事。
ハラペコになると本当に力が出なくなるんだと実感。
不用なダイエットは止めましょう!


元気を出してジョーク連発で登山開始。
そうこう言ううちに杓子平に到着。
少しガスが出てきて展望がきかなくなってきたが、雨の気配は無し。
急登よりはマシ。



久々の平坦路に3人は「これでなくっちゃね」とうれしそう。
ちょっとでも平坦になると途端に元気になるんだな、これが。


しかし、あっという間にまた急登が始まる。
画像の山のてっぺんが頂上じゃないんです。

あれが尾根。

ここまでくると笑うしかありませんな。
さあ、頑張っていきましょう!
尾根まで出たらあとはほとんど平坦なはずだからね。


ふぁいとーーーおお、みんな登っちょる、登っちょる!
豆粒みたいな小人が斜面をエッチラオッチラ・・・

我々も『ふぁいとーーーー!』ってなもんだ。

尾根です尾根です何とか尾根にたどり着く。
長かった。
辛かった。
苦しかった。
泣きたかった。
タクシーを呼びたかった。


尾根はこんな感じで大したことなかった。
でも疲労はかなりたまっていた。
寝不足、疲労、運動不足、へなちょこ指数120%・・・

その結果がまたこれだ・・・


スヤスヤスヤ・・・ここまでくると感心せずにはいられないほどのへなちょこ振り。

こんなこと言ってますけどね。
本当ですかね?


他の二人が寝ちゃったので暇つぶしにこんな写真撮ってます。


楽勝っすよ!

抜戸岩なだらかになったら強いへなちょこ。
この抜戸岩を抜けると山頂はもうすぐだ。

期待に胸膨らませながら・・・ 抜ける。


ばひぃぃぃぃーーーん

我々の期待は大きく裏切られた。
小屋は思ったより近くなかった。
それにまた待っていた。

山小屋前の登り。

この登りが急ではないんだが、疲れきった身体に応える。
テン場を抜けるようにして、やっとの思いでたどり着く。


笠ヶ岳山荘この満足そうな表情!


山小屋で部屋割りが済んでから、1号と3号は山頂へ向かった。
2号は・・・     寝た。。。

山頂では雷鳥がお出迎え。



笠ヶ岳山頂笠ヶ岳山頂午後4時20分位の事。
山頂到着!

おめでとう!

1号と3号は握手した。
1号が念願の山を制覇したお祝いと、無事にここまでたどり着いた喜びに。

すかさず3号はバーボンをぐびり!

まいうー!





後編へ続く


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