
頂上付近に所々白っぽいところが。
あれ!? 何か変だぞ! ・・・・・
我々、へなちょこ山岳会は4月末の狂った『大菩薩嶺縦走』を成し遂げ
翌日は筋肉痛と親密な関係を築く事が出来た。
ロボコンやガンダム(若い方はわかるかな?)のようなロボットの動きで
ギコギコ、ギイッギイイイ・・・ ガシャコン! とフロアを歩き回り、そして壊れた。
今まで筋肉痛を経験した事のない2号ですら筋肉痛になったのだ。
春の珍事とはまさにこの事であろう。
まあ、返せば2号にも筋肉が存在したという事を証明したわけだ。
めでたし!
ところが何を狂ったか、2号と3号はこの疲労を克服してこそ未来があるとばかりに
5月3日に恵那山を征服する為に立ち上がったのだ。
3号はそれほど筋肉痛に悩まされる事なかったが
連休中の仕事には悩まされていた。
しかし、翌日の為に仕事を相方にまかせて2日は早々と帰宅してしまった。
2号にいたっては有休なるものを取得して恵那山に望むという
誠にサラリーマンの鏡のような人物達である。 すばらしい!
3日の夜、3号が2号の家にお邪魔してそのまま登山に望んだ。
何といっても2号の家が多治見だから恵那山まで近い近い。
早く寝るはずが、結局夜中になってしまった。
何のための早退、有休なんだか・・・
神坂峠から登る為に19号線を北上した。
途中、19号線から神坂方面に左折したのはいいのだが、
集落の中の分かれ道を間違えて進入し
後戻りする羽目に。
山道は注意して進みましょう。
4時半頃に神坂峠登山口に到着。
既に先客が結構いた。
車の中で朝食を取り
朝の5時過ぎから登山開始。
天気は良好、風は無い。
ところが、これが結構肌寒い。
先日の雨のせいで足元は泥濘が多い。
足元がぬかるんでいるのは仕方がないとして
困ったのは、クマザサの中を進むのだが
クマザサが夜露に濡れていて、ハーフパンツ仕様の我々は
膝から下がちゅめたい。
うす曇の天候だったが、夜が明けて時間が経つほどに
回復基調に向かっている事が良く分かった。


寝不足のせいもあるが、始めの軽いアップダウンで早くも息が切れる。
「前回の大菩薩縦走の疲れが抜け切っていないね。」なーんて事にした。
登山道は大菩薩のようには手入れされていない。
樹林帯の登坂などは、非常に滑りやすいところもあった。
時間が経つにつれて陽光が強く射すようになり
湿っていた登山道も乾き始めた。
と同時に暑くなってきた。
小高い丘のてっぺんに立ってみると
恵那山がずいぶん遠くに見えた。
と言うより、そう感じたのだろうか。
しかも(画像では分かりにくいが)木々の間から
見え隠れする尾根近辺が所々白っぽく見える。
頂上付近は砂っぽいのか、花崗岩質なのかとかってな想像をする二人。
「雪じゃないのか?」と2号
「そんなはずは無いよ」と3号。
とにかく登る事にした。


当初、「恵那山なんて」なーんてなめてかかっていた。
しかし我々はへなちょこだった。
いざ歩き出すとこれがなかなか遠く感じる。
右側の写真で見ると頂上尾根は平らで楽そうに見える。
実際、尾根は楽だと思う。
しかしそこにたどり着く前に右側写真の右手前に写っているような小高い丘を
いくつも越えなければならないという・・・
しかも尾根に出るには写真のかなり右側に出るのだ。
「・・・ 」(遠いぞ、こりゃ。しかも尾根直下はいい角度の登りみたいだぞ)
本当にへなちょこ野郎である。
道も歩きやすいところとクマザサの根元付近の刈り込みがあまくて
かえって歩きづらいところもあった。
鳥越峠を過ぎ、大判山を越えて天狗ナギに着く。
天狗ナギは正直言ってここら辺だろうということしか判らない。
道標も何も無く、進行方向に向かって右斜面が大きく崩れているから
「まあ、この辺だろう」という事にしただけだ。
なんていい加減な山行・・・
天狗ナギを超えて登坂にかかる。
途中振り返ると木曽駒ヶ岳が雲上に頭を出していた。
目を少し北の方に移すと乗鞍岳が遠くに見える。
下から見て思っていたほど急な登坂ではなかった。
と思ってたのもつかの間、目の前が妙に白っぽくなった。


「なんじゃあ、こりゃ!?」(3号)
「ほーら、ほら、やっぱり雪だったんだ! 下から白く見えたのは。」(2号)
「ひゃっはっはっはっはーーー 聞いてないよ、雪渓なんて!」(2人)
それでも傾斜がゆるいので踏み跡をたどって登る。
ただ、気をつけていないと時々 『ズボッ!』 と踏み抜いてしまう。
最初は緩やかな登りだった。
だが、進むにつれてだんだんと傾斜がキツくなってきた。
滑らないよう足元に注意しながら登り続ける。
小休止をとる為に振り返り不安がよぎる。
途中何度も確認したが、かなりいい傾斜を登ってきていた。
登りはいい。 下山時に無事下れるだろうか?
我々はアイゼンやピッケルどころか、ストックさえも装備していない。
ツルンとやろうものならある程度の標高差を一気に下山(?)出来そうだ。
どれくらいの積雪か判らないが、所によっては1mを越す積雪のようだ。
足元の注意は必要だがこの登坂で涼しいのは非常に助かる。
暑さなんてものはまったく感じない。
雪渓が無かったらめちゃくちゃ暑かっただろう。


尾根伝いが最も足元が悪かった。
雪がゆるく、シャーベット状になりつつある上に 『ズボッ』 とやる。
さすがに信仰の山らしく小さな社が所々に出てくる。
山頂非難小屋はとても綺麗で快適そうである。
避暑地のペンションと言ってもいいくらいの感じだ。


上の写真は尾根の登山道と道の左側に見え隠れする木曽駒ヶ岳。
ちょうど真東の方向を向いて撮影したのが左の写真。
南アルプス(塩見岳、赤石岳、聖岳あたりか?)と思う。


頂上はちょっとした空き地のような広場があり
10人強が昼食を取っていた。
我々も昼食の準備をすすめる。
と、廻りを何と無しに見てみると何やら僕達に無いようなものを手にしている人が数人いる。
そこでソローリと皆さんの装備を見てみる。
(何なの、ザックに刺さっている道具は?)
(あれはね、ピッケルって言うんだよ)
(ふーん、じゃ足元にあるあれは何?)
(あれはね、アイゼンって言うんだよ)
(僕達無いよね、あんな道具)
(そだね。)
(・・・)
下山時は慎重に下りるしかないようだ。
と、2号はなんとスパッツなるものを足元に装着している。
「インチキだ!」(3号)
「これくらいを持ってくるのは当然だ!」(2号)
「・・・」(3号)
下山は登りのときに心配したほどの危険は無かった。
むしろ雪がクッションとなって膝にやさしい上に涼しい。
おっそろしい程のスピードで下りてしまった。
しかし、通常の下山になった途端ペースが落ちる。
非常に分かり易いへなちょこ振りである。
登りのときにアップダウンがあったということは
下りもそれなりのアップダウンがあるということだ。
「この丘を越えれば駐車場が見えるはず」
と何度も心の中でつぶやきながら裏切られた気分になったのは2号も同じはずだ。
往復9時間程度の山行だったが、駐車場に着いた時には結構疲れていた。
帰路の途中で中津川のクアリゾートで汗を流し、少し休憩して帰った。
標高が低くても高くても我々がヘタるのは変わりないらしい。
ただ、最近8時間、9時間の行程をこなせるようになったのは進歩と言うべきか。
ただし急登、危険ポイント、悪天候の実戦経験は無いが・・・
