
2002年6月1日
穂高4:00→三股4:40→蝶ヶ岳ヒュッテ前展望台9:20(大休止)→蝶槍11:00→蝶ヶ岳ヒュッテ12:00
→三股2:50→ほりでー湯(温泉)3:10→穂高4:20

【この日の行程図】
横軸に時間軸、縦軸に標高です
プロットした点は15分毎の標高を示しています
こうしてみると雪の増え始めた2000m付近から標高を稼げなくなったことがわかります(体力が尽きました)
稜線では槍穂高連峰の雄大な眺めを楽しみながらゆっくりすごし、蝶槍までプチ縦走できました
下りは早い早い(笑)
早朝4時。まだ薄暗い穂高を出発。須砂渡を経て三股へ向かう。
蝶ヶ岳へ行くのは94年以来で8年振り。このときは常念から縦走して来たので、三股から登るのは高校1年のとき以来17年振りなのだ。高校のときに登ったときはやはり5月下旬だったので雪が凄かった記憶しかない。
今日もどんな山行になるか、楽しみなのだ。
三股の大駐車場に着き、いよいよ出発。
沢沿いの登山道にはニリンソウの群落が美しい。

咲き誇るニリンソウ
沢の音と共に安らぐ瞬間だ
最近はやりのマイナスイオン100%なのだ
沢を離れ、カラマツ林を過ぎるといよいよ尾根の急登にさしかかる。
この付近には動物の糞が多く、近くには猿も見られた。
しかしこれはこの後の出来事の予兆に過ぎなかったことを思い知ることになる。

イワカガミも咲き始めた
この辺りまではすっかり夏山気分なのだ
1900M付近の広場に着いたときだった。
ひと登りを終え、立ったまま一息ついていた我々の近くの茂みから重低音のうなり声が聞こえ始めた。。。
なにか臭いケモノのようなにおいもし始めている。。。
『もしかして熊。。。?』
熊はばったり会わなければ、こちらの気配に気づいて逃げると聞いていた僕らは怒鳴り声をあげながらゆっくり移動することにした。登山道を動き始めるとうなり声の聞こえる方向がすぐに左から後に変わり始める。
どうもかなり近くにいるようだ(このとき、友人と共にかなりびびっていた)
かまわず突き進むとようやくうなり声は聞こえなくなってきた。
ほっと一息つく間もなく、今度は左前方から木の枝を踏み潰したような音がしたと友人が言う。
それと共にまたもケモノ臭が。。。
すかさず叫びつつ移動を続行する。
再び急登にさしかかる頃には、気配も消えほっと一息。
こういう体験は初めてで友人と共にびびりまくってしまう。
腹は減ったがこんなところで、飯を喰っておびき寄せても行けないので、時々叫んだりしながら先を急ぐ。

雪の詰まった沢をトラバース
まだ斜度も緩いし、雪も柔らかいのでそれ程危険もなく
通過できる
もっとも雪に慣れてないひとには注意が必要だ
雪渓越しにみる常念と前常念が美しい
急登と雪の詰まった沢のトラバースを繰り返しながら、標高を稼いでいく。運動不足の体にはきついところだ。
林の中の雪はときどきズブズブと足が沈み歩きずらい。
今日の踏み跡がまだ無いため、赤い目印を頼りにルートを探しつつ登る。
尾根への最後の急登は沢と樹林帯のキワを登っていく。結構急なので滑らないように注意が必要だ。
アイゼンはあまり効かないかもしれないがピッケルがあると心強いかもしれない。
登り終えて稜線近くのなだらかな斜面に飛び出すと青空と雪のコントラストが美しい。

目にまぶしい景色
最高の天候だ
最後の雪原を登り終えると、4月の燕に続いて雷鳥のお出迎えだ。だいぶ夏毛に衣換えが進んだようだ。
雷鳥と別れると目の前に槍穂高連峰の雄大な眺めが飛び込んでくる。
今回これを楽しみにしてきただけに感動の瞬間だ。
槍穂高連峰のパノラマ 先週の雪で真っ白! 雄大な眺めに感動なのだ

雄大なパノラマを楽しんだ後、ビールで乾杯する。旨い!!!
朝食兼昼食を済ませて蝶槍までのプチ縦走に出発だ。
片道30分くらいのなだらかな二重山稜を景色を眺めながら進んでいく。
やはり蝶ヶ岳から常念までの稜線からの景色は、北アルプス随一だろう。

蝶槍にて小澤氏(右)とわたくし
2人の間に槍が見える
ご機嫌な瞬間だ
プチ縦走を終え、蝶ヶ岳ヒュッテまで戻るともう12時近い。
そろそろ下山開始だ。 槍穂高の山に別れを告げ、三股へ下り始める。
いきなり下る沢を1本南の沢を下ってしまい、苦労する。
どうやら僕達の後登ったひとが間違えて登ってきたトレースを辿ってしまったらしい。
1時間程下ったところでようやくルートに合流し、ほっと一息。誰かが迷い込まないよう入り口を塞ぐ。

今朝の登りで熊らしきうなり声を聞いた1900m付近の広場
小澤氏が当時の恐怖を再現している
小澤氏の背後の茂みの中にいたのではないかと推定する
朝一番や少人数のときは、鈴をつけるなどの自衛策が必要だ
途中、5、6組のパーティとすれ違う。この時期に結構いるものだ。
年配の方もいて稜線直下の急登は大丈夫かなどと思ったりもするが、いまの年寄りは元気なものだ。
更に下って、ニリンソウの群落までくると力水で喉を潤す。これまた旨い。空になった水筒を満たしお土産にする。
駐車場について、今回の山行もおしまい。
途中、堀金のほりでー湯で疲れを癒す。露天風呂からはさっきまでいた蝶槍を望むことが出来、気分がいい。
いろいろあった山行だったがとっても満喫した山であった (終わり)
山行記TOPへ戻る