日帰り爺ヶ岳
2002年7月27日
扇沢4:30発→種池山荘7:30 7:40発→爺ヶ岳(中峰)9:10 10:35発→種池山荘11:00 11:50発→扇沢13:23着

【この日の行程図】
横軸に時間軸、縦軸に標高です

プロットした点は15分毎の標高を示しています

この日も日帰りのお散歩(残念ながら)
朝4:30から暑くて全員不調でしたが
登りは扇沢から種池まで3時間、
下りは種池から扇沢まで1.5時間でした
(まあ普通でしょうか)

頂上ではガス沸く中で、のんびりビール片手に展望待ち

お手軽に夏山気分が味わえた半日のお散歩でした



7月24日、25日と毎日夏らしい晴天が続く。そして26日も快晴。しかし今日も会社である。。。
その日の昼休み、いつものメンバーから誰ともなく『山に行こう』の声。異論のあろう筈もない。
僕達はようやく梅雨明けの夏山へ向かうこととなった。

7月27日早朝AM3:00。眠い目をこすり、ようやく起きだす。
昨夜は宴会で帰宅は0:30だったため、殆ど眠れなかったが2ヶ月ぶりの山に気合が入る。

小澤氏、滝沢氏のお迎えで3:30穂高出発。途中食料を仕入れ扇沢へ向かう。
まだ真っ暗な扇沢の柏原新道登山口に着くと、駐車場は車でいっぱいだ。なんとか駐車して4:30、いよいよ出発する。
登り始めてもみじ坂の辺りまで来ると既に汗だくだ。気温は20℃くらいで涼しいのだが、湿度と体力不足、睡眠不足のトリプルパンチである。
とは言え、稜線で剣の姿をカメラに収めるまではのんびりしていられない、ひたすら上を目指す。

モミジ坂付近を行く 小澤氏(右)と滝澤氏(左)

早朝から意外な暑さにすでにヘロヘロだ
よく考えてみるとこのメンバーでの登山は昨年夏の裏銀座以来だ
稜線での晴天と展望に期待しつつ、整備された柏原新道を登っていく


町側が開けて見える地点を過ぎると、尾根の西側斜面を巻くように種池山荘まで緩いのぼりが続く。
柏原新道は、いままで下ったことしか無かったのだが今回初めての登りであった。
柏原新道は、大変整備されたルートで大変登りやすく、足元も危ないところがない。
小屋の方の日頃の手入れには頭の下がる思いだ。
しかし山行前に密かに心配…(というかトラウマ)だった熊の襲撃は、これだけのハイシーズンになると全く心配が要らないようである。
折角購入した熊除けの鈴が出番を待つようにチリチリと鳴り続けていたが、今回は出番なしであった。(もちろんそれでいいのだけど)

ケルンを過ぎると展望も開け、針ノ木岳や岩小屋沢岳の展望がすばらしい。
針ノ木はまだ雪渓を従えて涼しげだ

柏原新道からの針ノ木岳(中央)と針ノ木大雪渓
右側にスバリ岳もそびえる。
2000年夏には針ノ木大雪渓〜針ノ木岳〜赤沢岳〜岩小屋沢岳〜種池と縦走した
思いで深い山だ。
今年の5,6月は針ノ木雪渓へ行けなかったが、例年は天然スライダーを楽しみに登っている。
雪渓が大きいうちはこんな楽チンな山もなかなか無い
山頂からの立山の展望もすばらしく、なぜマイナーなのか判らないほどだ。


山道には既にゴゼンタチバナが咲き、すっかり夏山気分だ。
しかし、8月も半ば過ぎにはいつのまにか花も少なくなり山には秋の気配が漂い始める。
安曇野は一年に24節期あると言われているが、仕事などの日常に追われて、季節の移り変わりになかなか気づかない。
山に登るとそんな季節が敏感に感じられるのも楽しみの一つだ。(ちょっと年寄りくさかったかも)

ゴゼンタチバナ
なかなか風情のある清楚な花だ
柏原新道沿いに群生しており、疲れを癒してくれる


畳を過ぎ、殆ど消えてしまった小さな雪渓を過ぎると最後の急登が始まる。
きつい所だが登りきると目の前に赤い屋根の種池山荘が現れる。
山荘下のお花畑にはコバイケイソウ、チングルマ、ウサギギクなどが咲き、すばらしかった。
本格的な夏山に向け、更に咲き誇っていくのだろう。

しかしのんびりしていられない。『種池山荘と剣』の定番ショットをカメラに収めるまでは。
爺ヶ岳南峰を目指し、三脚立てに最適な場所を探しつつ登っていく。
しかし悲劇が訪れたのはこの後だった。。。

ガスに隠れた剣岳をバックに悲しく笑う、わたくし
夢の『種池山荘と剣』を収めようとしたとき、悪夢が襲った
信州側からのガスが剣を覆い隠していく。。。
人生なんてそんなもんさ。。。

やっぱり泊りじゃなきゃだめだ〜と滝澤氏がマミヤ645片手に叫ぶ修羅場と化した。
そして、、、この後もついにチャンスは訪れることがなかった。。。


岳の姿をカメラに収めるのに失敗した一行は失意を胸に南峰へ向かう。
しかしのろのろと歩みは遅く、ダメージの大きさを改めて噛みしめる一行であった。
そのうち、爺ヶ岳南峰すら見えなくなり、最後の希望だった鹿島槍の姿すら消え去っていた。
ああ神よ。なぜに此れほどまでの試練を人に与えるのか。
たまの休みにようやく登った爺ヶ岳にはやすらぎの一瞬すらお与えにならぬのか。。。
…しかし、あまりの失意の一行に、神は素敵な贈りものを下さったのである。
 (注)私は無宗教であり、盆は墓参り、クリスマスは大騒ぎ、正月は初詣に余念がない人です。一応、念のため(笑)


奇跡は起きた!初めて見る雷鳥の砂浴び

我々の前に現れた雄の雷鳥。
うろうろした挙句に砂浴びを始めた。
その間15分くらいだったか。。。
ギャラリーもみるみるうちに増え、10人ほどが見守る中、砂を巻き上げ大騒ぎ。
なるほど鳥ってこうやって砂浴びするのねと納得致しました。



さか雷鳥の砂浴びを見るとは。。。ちょっといいもの見た気分でした。
そしてやはりあの男が修羅と化し、マミヤ片手にストーカーと化したのでした。
ん?こんなこといつかも有った気がするなあ。。。

小澤氏が南峰より中峰がお勧めだとのことで、南峰をパスして中峰へ向かう。
中峰まではちょっと下って登り返すがたいしたことは無い。
9:10に中峰に着くとだれも居ない静かな頂上であった。
滝澤氏はまだ来ないが、鹿島槍、剣の展望がガスの中から現れるのを待ちながらビールを飲む。
展望には恵まれないが、のんびりガスが晴れるのを待ちながら杯を重ねるのもなかなか興が深いものだ。(ちょっと雅な言い回し)
ときどき鹿島槍の南峰は見えるものの、北峰まではなかなか現れず残念だった。
滝澤氏も合流し、乾杯。早めの昼食を取る。
山頂も込み始めたが、のんびり1時間半ほども過ごす。風が吹くのでTシャツでは寒いほどだ。
10:35、山頂を後に下り始める。さらば爺ヶ岳、また来る日まで。次こそ最高の展望を楽しみたいものだ。

爺ヶ岳山頂(中峰)2669.8Mにて
ついに鹿島槍と剣をじっくり見られなかったが、気分のいい山頂だった。



爺ヶ岳(中峰)付近からの鹿島槍ヶ岳
残念ながらついにその姿をすべて見ることはかなわなかった
中央の稜線上には冷池山荘の赤い屋根が見える
小屋の左斜め上にはテン場があるが、稜線上であるため
荒天時には注意が必要だと思われるが、晴天の早朝など
気分のいいテント生活が楽しめることだろう



シャクナゲ
麓では、もう5〜6月に終わってしまったが、稜線では今が盛りだ。
ピンクの花が咲き誇る。



チングルマ
種池山荘付近では満開だが、稜線では既に穂になっていた
早く行かないと山はどんどん秋になっていってしまう



チシマギキョウ
今が満開。
砂礫の色に真っ青な花がとってもよく映える

以上展望が効かないので花の写真だらけでした。。。(笑)


種池山荘を経て、来た道を扇沢へ下る。
下りは快調に下っていく。朝と違って、日が当っているのでとにかく暑い。どんどん下っていく。
扇沢の駐車場に着くと13:30であった。
天気はまあまあだったが、たくさんの花を見てのんびり楽しめた山行だった。

しかし次回こそ剣の写真撮るぞと胸に誓うのであった (終わり)

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