
2回目の今回は遭難本特集です。
いままで読んだ山の本の紹介をしています。
既に絶版になってしまった本もありますが、よかったら読んでみてください。
ちなみに、お薦め度は、☆5つが最高評価です。ここに載せているものは☆3つ以上のものになると思いますが。。。
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いまだ下山せず!〜山岳遭難捜索 ドキュメント〜 泉康子著 宝島社 お薦め度:☆☆☆☆

私は山が好きである。好きだから山に行く。
しかし、山は時として人の命をいとも簡単に奪ってしまう。
そしてこの「いまだ下山せず」は、山に消えた仲間を追い続けたとある山岳会の山岳遭難ドキュメントである。
初めてこの本を手にとったときのインパクトは未だに忘れられない。
真っ白な雪化粧をまとい屹立する槍、槍から伸びる険悪な北鎌尾根、そして槍を目指し歩みを進める登山者たち。。。
その写真は、山を知るものにとって荘厳な美しさに満ちている。
ところがその写真の上には、『いまだ下山せず!』の真っ黒な文字が大きくおどっているのだ。。。
この本の凄いところは実際に自分達の仲間がいつも通り山に向かい、突然消息を絶ち、何がなんだかわからないまま
捜索に突入していく、きっと多くの遭難者の家族、仲間達が辿ってきたであろう道のりをリアルに書き上げている点にある。
ひとつひとつ証拠を積み上げて、消えた仲間の足取りを追い、探し続ける執念が、あまりにもリアルに迫ってくるのである。
人が遭難すること、そして残された家族と仲間の想いがひしひしと伝わってくる傑作。
冬山をやるやらないに関わらず、登山をたしなむ人に是非おすすめしたい。
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死者は還らず〜山岳遭難の現実〜 丸山直樹著 山と渓谷社 おすすめ度:☆☆☆☆

とにかく恐ろしい本である。
全て実話、そして基本的に本名を用い、あいまいでありがちな分類やお涙頂戴の美談とは一切無縁である。
なぜ遭難し、還ることが出来なかったのか、遭難の「実体」を我々に紹介し、
我々登山者がどうやって遭難せずに還って来れるか考えさせる本である。
とにかくリアルで、現実とは、かくも恐ろしいものかと思わせる本である。
おどろおどろしい表紙は間違いなく伊達ではない。
私は遭難した経験を持たない。もちろん多くの登山者はそうであろう。
また、私は死を経験していない。もちろん生けるものは死を経験していない。
しかしこの本を読むと、人が遭難する過程、死んでゆく過程が飛び込んでくる。
そして家族や仲間を無くした人間の想いが伝わってくる。
山で死にたくない人全てに、おすすめしたい名著。
(ちょっと大げさだったか???でもホントの感想です)
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【バックナンバー】
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