発隊動機

白虎隊発隊前の会津地区は、団数は8ヶ団、その内シニアー隊を有する団が4ヶ団でしたが、その実状は登録人数も数名ずつ、活動もボーイ隊のお手伝い程度のものでシニアースカウトらしき活動は何一つ行われていませんでした。

各団のボーイ隊は活発なのに、なぜシニアーになると活動が鈍るのか? といえば指導者がいなかった事が一番の原因かと思いました。登録上の指導者はもちろんいるのですが、シニアー隊長といえば、仕事が忙しいからシニアー隊に移ったとか、年齢的にカブ、ボーイの活動にはついて行けないだとかの理由で、いわば閑職的な感がありました。

自発活動とはいえ、指導者なくしてスカウティングは成り立ちません。そこで私は、地区混成隊を考え、10年前に結成したものが白虎隊です。

隊名と発隊式

我が会津の歴史の中に白虎隊という全国的に有名な少年たちがいます。 彼等は自らの使命に熱き青春と命をも投げ出し己の正義に殉じ果てました。その時、彼らの年齢は16・17歳、 今の高校生世代でありました。


発隊時の写真

ベーデン・パウエル卿が武士道精神における少年教育をスカウティングに取り入れたという事も踏まえて、 名前の重みを感じつつも敢えて白虎隊と命名し、1992年5月31日、 低迷を続けていた会津地区のシニアースカウト隊の活性化の為、 会津鶴ヶ城ささやきが丘公園にて発隊しました。 【命名には地区関係者から名前が重過ぎるとの理由で反対も多かったです】


発隊

発隊に際して、考えた事が、いかにして少年達の心を惹きつけるかでした。 じつに安直ですが、カッコよければ来るだろう!と思い、まずネッカチーフは原隊のものは用いず隊統一のもの。 これはもちろん原隊と同じ様に誇りと名誉のために、そして主な活動の際には作業着に着替えますから、 それをオレンジのツナギで統一しました。もともと私が野営の時などに使っていたもので、暑ければ上を脱ぎ、 寒いとき上を着れば防寒着になり、丸めれば非常にコンパクトで、もともと作業着なので丈夫、 また綿とポリエステルの混紡で乾きも早く、森の緑にはよく映える色なので目立つ事によって他の視線が集まりますから、 だらしない事が出来ないだろうと思い着用させています。

いまや、このオレンジのツナギが白虎隊のトレードマークで、これを着ると、表情から行動までが凛とし、 ボーイ隊のスカウトから見ればその姿にあこがれて上進率も上がっております。


活動について

隊会議

本来は隊運営会議と分けてやるべきなのでしょうが、 スカウトが何にでも参加したいという意向が強いので一緒にしてしまいました。 そのため毎週土曜日18:00から20:30の会議が年間50回を超えます。 内容は各プロジェクトチームの経過報告やチーム外のメンバーからのアドバイス、 隊集会の打ち合わせ、ディベートやレクリェーション等いろいろです。

この様に書きますと非常に堅い会議に思われがちですが、 議長を中心としたスカウトの自発性による会議なので真剣であったり、 大爆笑であったり、大変楽しい会議です。 私はあまり口を挟まないので進行そのものは遅いのですが、出席率は相当なものです。
その他チーム会議はプロジェクトチームのチーフを中心に数が知れません。

特長

白虎隊の活動の特長は野営で、基本的な野営スタイルは野宿です。 隊会議のあと次の日、暇なスカウトとともに野宿へ出かけ火を囲んでいろんな話をしています。

ここが一番のコミュニケーションの場で、学校のことから恋愛まで様々な話が出来ます。 面白いことに最近のスカウトは彼女が出来ると、呼んでもいないのに私の家に連れて来て紹介してくれます。 だから私は、彼女たちとも仲がいいんです。中には告白して振られたことまで話してくれるスカウトもいます。 つまり、隊長とスカウトの親密度にだけは、ちょっとだけ自信があります。


白虎隊Q&A

・指導者は?

 発隊当初は、私と副長2名の3人体制でしたが、3年後には二人とも原隊の隊長として活動の場が変わってしまったので、その後は私一人です。
しかし今年の春、3期生のスカウトが帰ってきてくれて副長として手伝ってくれています。

・スカウト数の変遷は?

 白虎隊はあくまで自発活動の隊でありたいので、毎年説明会を開いて面接を行い、 やってみたいという興味を持ったスカウトだけが入隊してきます。むりやり勧誘することはありませんし、 地区そのものも大きな地区ではないので、そんなに多くのスカウトが入隊するわけではありません。 具体的な人数は、

  • 1期生 6名
  • 2期生 2名
  • 3期生 1名
  • 4期生 3名
  • 5期生 5名
  • 6期生 3名
  • 7期生 2名
  • 8期生 10名
  • 9期生 6名
  • 10期生 3名
  • 11期生 5名
  • 12期生 7名
  • 13期生 2名

の計55名です。

・隊員が少ないときには?

 もちろん少ないなりに活動しました。 最も少ないときは、7期生1人の時で、しかも彼は一年生でした。 2学期の半ばには先輩たちは受験勉強の為休隊していて、 後輩が入隊してくるまでの半年間は他地区のスカウトと合同のプロジェクトを展開しました。 (後に1名増えました)

・隊員の学業成績や進路は?

 中には学年トップや、 進学校の生徒会長などから 留年スレスレの子までいろいろですが、 隊長として嬉しいことは多くのスカウトが自分でやってみたい仕事をみつけて進学していくことです。
今はまだほとんどのOBが大学や専門学校に在学中なので、 自分の見つけた進路に進めればいいなと思います。 面白いことに最近のスカウトは受験時に、何故かお守りの代わりにネッカチーフを持っていきます。

・隊の運営費は?

 スカウトは月に500円の隊費を納入し、 また地区からは年間30000円の活動補助費がでます。その運営費はすべて隊の会計が管理し運用については、 プロジェクトチームの要請により会議によって補助されます。 私は運営費については、一切かかわりません。

・どんなスカウト達?

 学校、地域、学力、性格は当然バラバラで、 一生懸命にプロジェクトに取り組むスカウトも多い反面、隊集会や会議が楽しくてそれだけ出てくる子。 また、チームについて行けなくて足手まといになる子もいますが、 そんな子をフォローしながら助け合える雰囲気があり、プロジェクトの厳しさを知っているだけに、 辛い時にこそ笑える、明るさだけは絶やさないスカウト達です。

written by 白虎隊隊長 赤城圭一