14号車:竜王駅開業100周年記念 信玄堤と竜王町歴史散策コース
竜王駅開業100周年記念
2003年10月26日(日曜日) 天気:快晴

 秋まっさかり! 中央線開業100周年の秋を祝うかのように澄んだ青空を見せてくれたこの日、竜王駅開業100周年イベントが同駅前で開催されました。これに伴い、駅からハイキングも記念コース「竜王町散策」を用意。本格的なスポーツの秋、出発進行♪

 「竜王駅開業100周年記念」ということで、この日は臨時快速列車「竜王駅開業100周年号」が運転されました。始発の新宿駅や終着の竜王駅では、私を含めた鉄道好きや鉄道マニアがカメラを持ちながら、ホームにぎっしり…。(^^; もちろんハイキング参加にあたって、私もこの列車に乗車させていただきました。私の前の席にいた「アノ人」は確か、今年6月に「さよなら165系信越号」(voyage5号参照)でも、私と同じ車両に乗っていた人では! 同じコト何回もうわごとのように繰り返しているし、おそらくそうに違いありません。帰りもいっしょでは、せっかくの楽しい鉄道旅行も落ち着かないので、少々もったいない気もしますが、帰りの指定券を変更することにしました。

 ま、そんな個人的な乗車記録はおいといて…。会場に到着すると駅前の広場ではすでに100周年を祝うイベントが催されており、私が駅前に到着した11時ちょっと前は、“信玄太鼓の演奏”が行われていました。会場の賑わいぶりから、ハイキング参加受け付けのブースを思わず見失ってしまいそうにもなりましたが、キチンと受付も済ませて11時ちょうどに駅前を出発しました。

 今回のスタート・ゴールである竜王駅は、山梨県の県庁所在地「甲府」駅から西へ1駅。甲府駅前はビルや商店が立ち並んでいますが、1駅西へ移動しただけでその様子はまるで違います。駅から1分も建たないうちに、どこにでもありそうな閑静な住宅街(笑)に突入です。今回は予定されていたハイキングコースを若干変更し、しばらくはその住宅街を抜けるコースとなりました。

 踏切を渡り、中央線の北側に出ると「慈照寺(じしょうじ)」が見えてきました。県の有形文化財にも指定されている山門・本堂を有するお寺です。ここには「竜王」という地名のもととなった湧き水「竜王水」があります。説明板の内容を少々かみ砕いてご説明させていただきますと…『慈照寺の開祖である真翁宗見禅師(しんのうそうけんぜんじ)が、信玄堤(しんげんづつみ)の近くの高岩の下にあった深淵、竜王潭に住む悪竜を改心させた。その夜にこの竜が老翁の姿になって、慈照寺の禅師の枕に現れて、お礼に飲み水として湧き水を送ったと言われており、以来、この水を「竜王水」と呼んでいる。』…ということなのだそうです。個人的にRPGの舞台設定に出てきそうな甲斐の国の民話だと思いました。

 この先はしばらくちょっとキツめの上り坂が続きます。長い坂の中ほどでは竜王北小学校にて、なにやら町内会の運動会らしきモノも催されていました。地元の方々もスポーツの秋を楽しんでいるようですね。小学校からさらに少し歩くと、右手にはたくさんの柿の実が良い具合にオレンジ色に染まっています。(実物を“盗”ったら犯罪ですが、写真だけなら“撮”ってもいいんですよね?)その脇にはコスモスも満開で、秋の風物詩も眺めているだけで心が和みマス…。

 坂を登りきれば、そこは赤坂台総合公園(通称・ドラゴンパーク)。主な施設として、芝生広場、ピクニック広場などがあり、広場では子どもも大人もそれぞれスポーツの秋を楽しんでいるようです。町のシンボルともいえる高さ33メートルの展望塔「ドラゴンタワー」はエレベーター付き。2階・7階は展望フロアとなっており、展望台から八ケ岳や南アルプスを望むことができます(肉眼では割とハッキリ見えても、写真にするとどうも良く写らないのが悔しいんですけど…/苦笑)。

 公園を抜けると、竜王町を一気に南下するハイキングコースです。中央線のガード下をくぐり、いよいよ今回のメインである信玄堤の地へ足を運びます。信玄堤とは、その名の通り武田信玄が行った治水対策によるもの。南アルプスから流れる水を、甲府盆地に直撃するのを防ぐため、川の向きを変える役割を果たしたそうです。ちょうどこのあたりは釜無川(かまなしがわ)と御勅使川(みだいがわ)が合流する地点にあり、急流である御勅使川の水勢を弱める工夫がなされています。なるほど、地図をよく見ると確かに御勅使川の流れる方向には、甲府の街(昔、甲府城の城下町だったハズ)もあります。安土桃山時代では、現在のような土木重機があるわけもなく、その工事は本当に大変なものだったでしょう。その努力が今こうして、甲府の街に中央線の列車を安心して走らせることができる理由でもあるんです。

 ここからは釜無川を右手に見ながら…と思いきや、ちょっと歩いたらすぐ土手の下側に。どうやらサイクリングロードを進むことになるそうです。「サイクリングロード」の名称とは裏腹に、自転車で通る姿はほとんど見受けられませんでしたが、たしかにこの木洩れ日の降り注ぐ道をサイクリングしたらさぞかし気持ち良いことでしょう。

 サイクリングロードを30分くらい歩くと、「釜無川レクリエーションセンター」に到着します。天然温泉を利用した入浴施設(入浴料:大人(町外在住者)500円/税込、当日は割引で200円)があり、ここでちょっと休憩をとりました。浴室内にはシャワーセットと大浴槽しかありませんが、近隣のスポーツ公園などで運動をした後、汗を洗い流すのにはなかなか手ごろな施設だと思います。

 日曜日なので当然、開いているわけはありませんでしたが、釜無川レクリエーションセンターのすぐそばに「玉幡中学校」があります。この中学校、実はつい最近まで放映されていたテレビドラマ「WATERBOYS」のロケ(6月から9月まで行っていた)で使われたプールがあるのです。残念ながら私はそのドラマを観てはいませんでしたが…。このドラマの舞台は架空の地名を使っていましたが、その正体はここ竜王町の施設だったのです。先ほど通ったドラゴンパークや、いつのまにか通過していた竜王北中学校もその舞台だったとは! しかもドラマ内の「唯野市役所」もホントは「竜王町役場」(今回のハイキングコース上にはありません)。10月になってコレに参加するって分かっていたら、ドラマも絶対観ていたのに…。(苦笑)

 あとは竜王駅まで戻るのみです。時間の都合上、山県神社(やまがたじんじゃ)は通過し、国道20号線(甲州街道)を渡るとゴールは間近。コース案内人の誘導で無事に迷わず着くことができました。どうやら開業100周年記念イベントも終盤のようで、明らかに人は少なくなっています。私がゴールしたときにはなにやら“のど自慢”のようなモノをやっていましたが…。それはそうと、ゴールで受け取ったモノはいつもの缶バッヂと、良く冷えた缶入りの「竜王源水」!? もちろん、ここ竜王町で“採取”された水らしいのですが、“製造者”が静岡県で、“販売者”が竜王町…完全な逆輸入じゃないですか。(爆)

 今回のコースは後半部の面白味がちょっと不足していたところから、「星ふたつですっ!」どちらかと言えば、温泉を抜きで考えれば逆回りのほうが良かったんじゃないですかねぇ…。

〔コース概要〕
歩行時間/約2時間30分(施設見学時間をのぞく)
歩行距離/約10.0km
ジャンル/文化・歴史、自然、景観
スタート【JR中央本線「竜王」駅】→10→【慈照寺】→10→【赤坂台運動公園(ドラゴンパーク)】→15→【信玄堤公園】→20→【釜無川サイクリングロード】→35→【釜無川レクリエーションセンター】→30→【山県神社】→20→【JR中央本線「竜王」駅】ゴール(数字はポイント間の歩行時間(単位:分))


臨時快速「竜王駅開業100周年号」


慈照寺


竜王水


柿の実。完熟までもう少し?


ドラゴンパーク全景。右手の建物が展望台になっている


“信玄堤”を有する釜無川


釜無川サイクリングロード


国道20号線(甲州街道)



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