Knife15

撮影:宮坂正邦(WPP) 提供:ナイフマガジン
・・・なんちゃって・・・・
鈴木新吉さんはとても純です。頑固です。西勘本店では色々なご縁で四郎さんのナイフとは深く関わり合っていますので色々な作品が通りすぎていきます。そんなナイフを新吉さんと中村英二さんに見せるとその対比は鮮明です。中村さんは見ただけで「あの人は例外です・・・」といってじっくり観察した後そのモデルはつくりません。新吉さんはもう嬉しくて嬉しくてあたかも飼い犬が主人と会ったかのように喜び見ていてこちらも興奮してしまいます。そしてそのモデルを自分なりにすぐレプリカしてきます。「いゃあ・・・上手く出来ないよ。」金額だの出来上がりだのは彼にとってはたいした問題ではないのです。・・・古川四郎・・・なんちゃって・・・なんちゃっておじさん・・・です。でも最近気が付いたのですこれこそ上手くなる最短にして最善の方法ではないかと。そのうえ手間を惜しまず金を追わずです。これって・・・なんちゃって・・・で片付けられない怖いお話なのです。十年位前の初期作品のUSAメーカーのフォルダーパクリは・・・ネーム以外ではそのまんま・・・でした。今度は追いかける相手が悪かったのです。どこまでも才能の底が見えない「逃げ水」に堂々と熱い気持ちで向かっていく姿は負け戦であろうがいつも応援してしまうのです。上記掲載のフォールダーも習作として評価するにはあまりに酷だと情報誌が救って下さいました。今でも蜃気楼を嬉々として追いかけています。それが何とも嬉しくて・・・「面白いの入荷したから、新吉さん見にいらっしゃいな。」・・・そして驚き興奮して・・・なんちゃって・・・。しかし最近ペースが落ちてきました。「逃げ水」が更に遠くに見え始めたのです。これには中村氏も鈴木氏も顔を見合わせてしばし無言の日々でした。でも重たくなった腰を上げるのは・・・ナイフへのロマンだけです・・うざい嫌味を言う小あきんどへの反骨心はこれっぽっもないと・・・思ってやみません。