リンゴ:葉の急性黒変症

 夏季の高温と多雨条件が重なると、半日程度の間に葉が茹でたように黒変して萎れる。



いかがわしい見解

「水分吸収と蒸散のアンバランスが原因の生理障害です。」
(指導に対する農家の見解)↑ふつう、そういう時って葉が萎れるんじゃない?



一般的な見解

 一般的な感染症とは逆に、枝の混み合っていない、風通しのよい場所で発生しやすく、枝の先端や付け根付近の葉は免れる事が多い事から、土中の酸欠によって、亜硝酸やアンモニアのガスが発生して起こるガス障害の可能性が高い。

酸欠を促す条件:

 アンモニアは、アルカリ性の環境でガス化するが、アンモニア自身がアルカリ性の物質なので、有機物が分解されると土壌pHが上昇し、平時の土壌pHが高い場合には更にガス化し易くなる。
 ビニールハウスなどの施設内であれば露滴の成分として(乾いて無くなるまで)検出できるが、土壌の変化は数時間で元に戻るため、露地での検査は緊急を要し、「先生」を呼びにいっている間に痕跡が無くなってしまう。



まとめ

 夏季高温の状態で除草し、萎れる前に降雨や潅水などの水分が供給されると発生しやすい。
 ガスによる障害は、葉の光合成に必要なガス交換に伴って取り込まれて発生するため、光合成の盛んな部位で激しくなる。
 日当たりや風通しのよい場所で発生しやすい新葉と下位葉ではガス交換量が少ないので、有害ガスが発生しても免れる事が多い。