事始は耕耘しない事
春では遅すぎる。晩夏に始める。
草刈りは難防除雑草を増やす。 草刈りが行われると、宿根草や株になりやすい草種は、その他の草種よりも早く再生するので、殖え易くなる。
頻繁に刈り取って衰弱させる・・・という発想は春〜夏に限っては机上の空論 多年草の場合、晩秋以降の草刈りは耐冬性が低下して凍み枯れし易くなるが、株を作らないタイプで著しく、防除で問題にあるような株になるタイプには効果が少ないので、これも、草刈りのし難い畑になる。
ハダニが増えるという理由で頻繁に除草をする事がある。
除草を行うと生活の場を失ったハダニ類が作物に集中して被害が増えるので、
ハダニ剤の散布は除草の後に行うよう指導されることがあるが、刈取の直後や地表の水分時が十分な状態で夕方に刈り取っても長時間萎れないので、翌朝にハダニ剤を散布したのでは、散布後に草刈りをしたのと同じ状態になってしまい、大発生に結びつくことがある。
農薬によってハダニ被害が増える現象を「リサージェンス」といい、一般には天敵のチリカブリダニなどが死滅するせいだと解説されているが、多くのハダニ剤は、死なない程度の低濃度で作用すると産卵を活発にして大発生を招く傾向がある。
浸透性の無いハダニ剤は虫体に直接掛かる事で効果を発揮する(接触毒性)が、吸汁被害をもたらすハダニにとって残効性は無いのと同じなため、ハダニ剤の散布後に他の場所からやってきたハダニは猛烈に増えてしまうらしい。(→きわめて細く・硬い足のつま先に接触して吸収される農薬は致死量に至らない)
従来、ハダニの被害は乾燥した時に増えると云うのが定説でしたが、最近の果樹園では雨の多いときにも発生するようになって来ました。
雨が降り出すと、あちらこちらで草刈り機のエンジン音が聞こえだしてきます。
表向きの理由は「草刈りは必要だから」としか云いませんが、正直な人は「濡れた作物に触るのは嫌で、草刈りが一番楽だから」といいます。
最近では、ハダニ用の殺虫剤を散く前に草刈りをした方が良いく、散布後に草刈りをすると効果がないばかりか被害が大きくなる事もあると云う情報が広まっていますが、実行しても巧くいかなかったという声が聞こえてきます。
ハダニが晴天時に住処を失うと、水分の補給が出来なくて短時間で死んでしまいますが、湿気が十分だと枯れ始めた苅草から作物に移動する余裕が十分にあるので、散布前と言っても前日の夕方とか、多少早くても曇天であれば産婦後に刈ったのと同じ状態になったからではないのでしょうか。
果たして、ワセリントラップ(作物の地際や地面にワセリンを塗るだけ)を仕掛けると、草刈り直後のハダニの動きを知ることが出来て、想像通りであったことが証明できました。
チリカブリダニ類などの偏食癖のある(ハダニしか食べない)天敵は、エサの無い環境では生きられず、草刈りのような急激な環境の変化に耐えられない。 人工的に増殖・放飼しない限り、草刈りの度に大絶滅を繰り返す。
ならば、「草を刈ってはいけないのか」と逆切れするのは短絡的で、筋状に残す虎刈りにすればよいだけなのでした。
草刈り好きの・・・は、いくら刈ってもすぐに生えてくるから大丈夫だというのですが、刈取後に急激に伸長する再生中の雑草と、放置された雑草では大きな違いがある
刈取後に再生中の草はマンガンの欠乏状態
茎葉は軟弱で有機物の補給は期待できない。
自然繁殖に任せた場合の消長は、土壌のチッ素肥沃土に左右され、チッ素の豊富な土壌では他の雑草に負けて消えやすい。
これを逆手にとって、チッ素の豊否を判定する事ができる。
クローバー
匍匐茎で伸びるため、草刈り後の再生は早いが、刈取直後に出る茎葉の草丈が低くなる。
レンゲ
カラスノエンドウ
つる性で、付近の作物に巻き付いて覆ってしまう為、
草生・オオムギ・barley・ライムギ・rye
藁(ワラ)類としては、稲ワラが最も容易に入手できるが、腐りやすく、苺などで使用すると病気の温床になってしまう事がある。この点で C-N 比の高いムギ類は敷ワラ材として優れる。
水稲との複合経営で無い場合や、水田の無い地帯では稲ワラの入手も困難だが、需要地の間近で容易に栽培できて刈敷とする事もできる。
稔実前に刈り取るとヒコバエが発生し、再び出穂もするが、草量・稔実量はきわめて少ない。
蒔種は10月以降。遅くなるほど春先の草丈が低く、分けつも少なくなるが、出穂後の草丈は殆ど変わらない。12月に入ると年内に発芽しないものが増える。
遅蒔きにした方が出穂前の草姿は貧弱で草丈も低くなるが、出穂後の草丈は殆ど変わらない。草量が不足するので、蒔種量を増やさなければならない。
蒔種の早遅で出穂時期も僅かに変わるが、2ヶ月遅蒔きにしても出穂の遅れは10日程度の違いに留まる。
【蒔種】
【刈取】
出穂後、急速に幹長が増え、悍が硬化するので、刈取はガマンする。
これ以前に刈り取ると、腐りやすくて有機物の補給にならない上に地下の酸素を奪って害になる。
作業の邪魔になると云う理由で、早めに刈り取るとか、出穂前後に2度刈りするというのであれば、最初から蒔かない事。
ムギ類を蒔く最大のメリットは、出穂後に悍が硬化して腐り難い粗腐植が得られることなので、硬化前の柔らかくて快適に草刈り作業が出来る状態で刈り取ったのでは、楽しい楽しい「草刈り遊び」のためだけのムギ栽培になってしまう。
【採種】
水田部門のある農家であれば、水稲用の設備類がそのまま使えるので、自家採種する。
採取圃は別に用意した方が適期に播種・採種しやすい。野菜畑などに畝を立ててすじ蒔きしておくと刈り取るのが楽だし、刈り取った後の畝をそのまま野菜の定植に使えるし、敷ワラとして使える。
草丈が高く草量も多いが、出穂も遅いため、果樹園の草生には向かない。
早刈りすると悍の硬化が不十分ですぐに腐ってしまう為、有機物に補給にはならず、土壌の酸欠を助長するだけとなる。
12月以降の遅播きにすると、年内に発芽しない事が多く、翌春以降の生育開始となるため草量が著しく劣る。
作業の邪魔にならぬよう早めに刈り取り、”ひこばえ”を2度刈りする事を薦める者もいるが、上記の理由で却下。