2007/05/11
アルカリ性食品
- 常識1:血液がが酸性になると健康を損ねるのでアルカリ性食品が必要
- 常識2:判定は食品そのものではなく、灰化して反応を見る
- 常識1への反論:深呼吸を数回するだけで血中の二酸化炭素が減って血液のpHは上昇するのだから、全くのデタラメである。
さらに、余分なミネラルを摂取しても尿として排泄される。よって、アルカリ性食品と云う分類そのものが、妄想である
- 傍観:
- 一部の健康食品が悪乗りしたCMについては、その通り!・・・しかし、ニセ科学狩りに熱中する余り、「アルカリ性食品」という分類そのものが妄想と決め付ける風潮に固定化され、追求の側もさらに悪乗りしてしまった。
- 常識1への反論への反論:
- 血液に溶け込んだ二酸化炭素(→炭酸になる)は血管を拡げる作用があるため、不足すると血流が妨げられて脳に届く酸素が不足する。
その結果、息が荒くなるので益々血管が狭くなり失神してしまう(過換気症候群)
コンサートなどで若い女性が熱狂して失神するのも過呼吸の一種(=会場の換気が悪いせいではない)なんだとさ。
- 血液のpH は変らないが、尿のpH に影響する。
(追加物件)
通風の治療で尿酸排泄薬を使うと、尿酸が腎臓に溜まって痛風腎を起こし易くなる・尿酸は pH6.5 以上だと溶けやすくなるので、pH を上げる薬(ウラリート剤)を併用するか、アルカリ性食品の摂取を指導する。
アルカリ性食品やウラリート剤を服用しても、血液の pH は 7.4〜7.7 の範囲から動かないが、尿の pH が影響を受ける。
【松田保:キリンの血圧はなぜ高い〜血液学最前線。133-138pp.(1999)】より要約
- 回顧:
栄養学者がアルカリ性食品を薦めたのは、もっと野菜を食べなさいという肉食偏重を戒める話のおまけ。
アルカリ性を示す物質は、ミネラルと呼ばれる必須栄養素なので、本来は反論の余地がないお話だったのが、健康食品業者が悪用したことでややこしくなった。
- 常識2への反論:
極少量で高価なアルカリ性食品を摂取しても、量が少なければ足りない事に変わりはない。
- 一般的なまとめ:
特定の食材を単独で焼いて出来た灰が、酸性かアルカリ性かを論じるのは全く意味がなく、食事全体のバランスと、必要なミネラル(=アルカリ性物質)が摂取出来るかどうかだけが問題。
両者とも、量と質の問題をわざと混同して無視した所がミソ。