2004/07/21,8/23
2005/2/14
花粉交配のメモ
【メン棒・梵天(ぼんてん)】
(耳掻きの後ろについている綿(わた)帽子とほぼ同じものです。「綿棒」の字を当てることもありますが、竹ヒゴの先に羽毛を結わえたものなので、薬を塗ったり耳掃除に使う脱脂綿をきつく巻いた使い捨ての製品と区別するため、ここでは「メン棒」としました。以下では梵天の語を使います)
羽毛は鶏のもので、鳥の種類を除けば「ダウン」と呼ばれるものと同じです。羽毛は、羽根の付け根近くの"もわっ"とした部分を指します。
購入後初めて使用するときは、羽毛を結わえてある部分に接着剤を付けること。糸で結わえてある場合は、緩んで羽毛が抜けてしまうし、作業後に洗浄する際にも取れてしまうことが多い。
粘度が低く浸透しやすい物が良く、接着剤が乾くまで羽毛を押えておかなくてはいけないので、瞬間接着剤が便利。
露で濡れたり、めしべが分泌する蜜が羽毛に付き、花粉が固着して汚れてくるたときはすぐに交換する。
梵天の付け根を軽く叩いても落ちない花粉は、花に点けても花粉が羽毛に付いたまま動かない状態になっています。
高所の作業に延長用の竹棒などを使う場合、綿棒を2〜3本まとめて、後端10〜15cm 程度残して粘着テープで束ねるか、別の竹ヒゴで軸が2本になるようにすると、竹棒の先に挟み込む事が出来ます。
いずれの場合も、竹ヒゴの後端は揃えずに 5mm 程度ずらしておくと、挟み込むときに楽です。
また、延長に使う竹棒の先端は、内側を削いで縁を尖らせて置くと差し込むのが楽になります。
風の強い日には、メン棒に付けた花粉が飛んでしまうので無風状態での作業に比べて、約3倍の量の花粉が必要。また、上のように数本束ねて使用している場合、花粉の飛散損が増えるので、使い古した直径の小さなものを用いるか、束ねずに小さなものを使う方が賢明です。
使用後の綿棒は雌しべの分泌する蜜で固まっているので、長時間水浸してふやかさないと落ちませんが、ぬるま湯に少量の中性洗剤を加えたものに浸すとすぐに落ちます。
羽毛はタンパク質が主成分なので、石鹸(アルカリ性)を使うと劣化して粉々になってしまいます。必ず中性洗剤(台所用液体洗剤などの合成洗剤)を使ってください
濯ぎの最後は、ゆっくりとかき回して毛先をほぐしてから引き上げ、綿棒の先どうしが触れないように立てて風乾します。
作業が雨続きの時など、綿棒が足りなくなって乾燥を急ぐときはドライヤーを使用します。
乾燥時に綿棒を立てるのには、コーヒーの空き瓶など、重いものを使用しないと倒れてしまいます。
【花粉容器(作業用)】
缶ジュースなどの空き缶の天蓋を切り取り、ケガをしないように切り口を処理したものに、釘などで上口付近に穴を開け、紐を結び付けて腰に巻く。
穴をあける位置は全周の1/3程度離して2つ穴けると落ち着きが良い。
【保存容器】
花粉の入った紙袋を、乾燥剤と共に格納し、冷蔵庫に保管する。
作業が2日以上にわたる事が多いので、当座の必要量だけ小分けするために大小2つ必要になります。
【竹棒など】
やや高い場所に交配するときに綿棒を差し込んで使う。釣竿(接ぎ竿)のように、状況に応じて長さを変えられると便利。
長時間の作業になるため、僅かでも軽い方が疲れにくい。
高い場所が多い場合は、首を痛めることがあるので、三脚を併用した方が良い。
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【採花】
花粉の出来上がり量は、花蕾の充実度によって異なるため、開花初期は少なく、徐々に多くなり、生花重量比で2倍以上の差があるため、必要量の計算に留意する。
他よりも生育の進んだ蕾を観察し、花梗が短かったり、雌芯が花弁から飛び出しているような樹は、採取した花粉が発芽しない可能性が高いので、採花対象から外す。
【交配作業】
花粉を冷蔵庫から出した直後は結露し易いので、気温に馴染むまで取り出さないこと。
モモの開花直後は、花弁の色が薄く、徐々に濃くなっていくので、2度以上に分けて行うときは花色を目安にして重複を減らし、作業効率を上げる。
リンゴでは花弁の色が薄くなるが、側花の開き具合を参照した方が良い。側花が全て開花するころには中心花は散ってしまうが、受粉能力はあるので遅れた場合でも交配を行ってよい。
【花粉親和性の試験】
目的の花粉以外が付かないようにするため、開花前の蕾を選び、花弁と雄しべの葯を全て取り去ってから、交配し、袋をかけて自然交配を防ぐ。
【発芽率の試験】
汎用培地は、寒天1%、ショ糖10%を煮溶かしたもの。ショ糖は砂糖で代用してよいが、できるだけ上ザラか氷砂糖を使用し、上白糖の場合は滅菌操作をしないと腐敗するが多い。
培地にホウ酸を加えたものと加えないものを用意し、ホウ酸を添加した方が発芽率が良いようであれば、ホウ素の追肥が必要。
ホウ素濃度は1,10,100ppm を用意する。
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