ヤスリ掛け


一般的な金属加工や刃物研ぎでのヤスリの扱い方など



ヤスリを使う前の準備

ヤスリの柄

購入直後 柄付け後。上が環付

 最近では、金物屋さんよりもホームセンターなどで購入する方が増えているようです。
 ホームセンターに並んでいる商品は、なんらかの柄が付いていますが、売値を抑える為に厚さ1mm程度の塩ビ製チューブを巻いただけのものだと、グリップが細すぎて扱いにくい場合もあるので、木製の扱いやすいサイズのものに変えた方が便利です。

好みの大きさに削った木材を用意しますが、ヤスリを差し込む部分が割れたりぐらついたりするのを防ぐため、金属の輪(環:かん)を嵌めると丈夫になりますが必須ではありません。
 環は金属片を加工するか、適当なサイズの鋼管を見つけて輪切りにして使います(Φ10〜15mm のもの)。針金などを巻く方法もありますが、針金の先で怪我をする事があるため、半田付けなどの処理が必要です。
 2回目以降の差し替えで、穴が広がってぐらつくようなときは、マッチ棒や爪楊枝のような木片を差し込んでからヤスリを据えます。

 ヤスリの後端(柄の側)は、通常尖っていますが、はじめから塩ビ製のカバーが付いている製品では切り落としたままの事が多いので、削って尖らせます。 (できるだけ、はじめから柄の無いものを買うのがお得です)
 木柄にいきなり挿したのでは、木目に沿って曲がってしまう事が多いので、キリやドリルで下穴を開けておきます。
 ヤスリの差し込む部分をガスバーナーなどで焼いてから差し込むと、木材が解けるように縮んでゆき、意外なほど簡単にささっていきます。
 木片に当てたとき焦げる程度の温度が必要ですが、赤熱させて焼き戻りが起きないように注意してください。

保護ケース

 工具箱に裸のままのヤスリを入れて、一所懸命ドライバーやスパナを磨いている人がいます。これでは使い物にならなくなるので、応急には新聞紙などを巻いておきますが、購入直後に厚紙などで刃の形に合わせてを保護カバーを作るのがよいでしょう。

手入れ
 ヤスリが目詰まりしたときは、真ちゅう製のブラシを使い、ヤスリ目に沿って動かします。放置して使い続けると作業効率が悪くなるばかりでなく、掃除しても取れなくなるので、早めに掃除してください。
 特に、アルミや樹脂などの柔らかい材料を細かい目のヤスリで加工する時に詰まり易くなります。

 ブラシも、工具箱に放り込んでおくと毛端が曲がって役に立たなくなるので、紙などを巻いておかなければなりません。
 軽い曲がりであれば、鋼線製のワイヤーブラシ(サビ落としに使う一般的なもの)でスク様に撫でてやると元に戻るので、ブラシの手入れも手遅れになる前にこまめに行います。
ブラシの保護  既に毛先が広がっているので、柄の側から毛先の両側を押さえつけるように巻き始めると巧く出来ます。
 (青い矢印の部分を指で押えます。)



使用時の注意(2007/5追加)

 慣れない人にヤスリを渡すと、必ず小刻みにギコギコと動かして使います。
 ヤスリは削れる向きと反対(引く時)に力を加えるとギザギザの先端が欠けてすぐに使い物にならなくなります。

 ヤスリの全体を使って、ゆっくり押し込むようにして使います。
引く時に力を加えてはいけません。



チェーン・ソーの目立て

手入れが必要になった時の目印

 チェーン・ソーの手入れに必要な道具は限られているので、専用の工具箱を用意した方が便利です。

 切れ味が悪くなる頃には、切りくずが粉状になって舞ったり、刃が汚れてきます。これを放置して作業を続けると、少しも切れないのに切り刃の上面だけが擦り減ってしまうため、上面の摺り減った部分を全て研ぎ落とさないと切れ味が戻らず、そのため、刃の減りが早くなります。

 チェーンには自動的に給油されるので、油で湿っているのが正常ですが、乾いているようなら油道にゴミが詰まっているので、すぐに分解清掃が必要です。
 放置すると最も高価な部品であるバーが磨耗したり、チェーンのリンク部分が減って伸びてきますが、最悪の場合作業中に切れて大怪我をします。
 また、無理な使い方を続けると各部が損耗して切り屑の排出が悪くなり、頻繁な清掃が必要になります。

 灯油や洗浄スプレーなどを使って洗浄した場合、クラッチなどを除き、給油せずに組み立てると寿命が短くなります。

 使用済みとなった棒ヤスリは、刃を付けると彫刻刀や小型のノミになるなど、用途が広いので、取って置きましょう。

 チェーンソーは倒立した状態でも動作させなければならないため、特殊なキャブレターを採用しています。
 分解清掃は非常に難しいため、長期間使用しない時は必ずガソリンを抜いて保管します。(抜いた後にアイドリングさせて、完全に使い切るのが望ましい)
 ホソク:ガソリンエンジンに燃料を入れたまま放置すると、ガム状の物質が固着して燃料の通り道を塞ぎ、分解清掃が必要になります。また、ガソリンは製造後徐々に爆発力が低下し、数年も放置すると焚き火にかけた時に火が消えるほどに燃えにくくなるものです。


ヤスリ掛けの手順

  1. 軍手を嵌める
  2. 研ぎ始めの位置に油性ペンでマーキングする
  3. デプス部分を削る
  4. 刃を削る
  5. ブラシ掛けして削り屑を落とす
  6. チェーンに注油する
  7. チェーンの張りを調製する

 刃の減りが少なくて、1周で完了できる時は刃の汚れが目印になるので不用ですが、著しく磨耗して数回繰り返すような時はマーキングが必要です。

切り刃は先端が高く傾斜が付いているので、削る度に低くなってきます。



鋸の目立て