肥料の散布



INDEX

  1. 微量要素の散布
  2. 微粉末の散布
  3. 水溶液の散布
  4. --------


微量要素の散布

 一般の肥料と異なり、量が少ないので散きムラができ易いが、増量剤を使用すると散きやすくなる。

 最も身近な増量剤は水で、水溶性の肥料であれば、水に溶かして除草剤のように噴霧器や如雨露で散布できるようになる。
 個体の増量剤は対象となる資材と粒度が同じでないと、分離して巧く混ざってくれない。
 砂や粘土を乾燥させてふるいに掛けたものだと好みの粒が得られるが、面倒な場合は硫酸カリ(粉状)がよい。過リン酸石灰(粉状)も同等の粒度だが、相性が悪く不可給態化する資材もあるので注意を要する。
 土砂をふるう場合は、最初から細かい網を使わずに、大きな目のものから数段階に分けてふるった方が能率が上がる。

 混合は掻き混ぜるよりも、容器を2つ用意して交互に空け替える方が楽に出来る。粗く掻き混ぜた後、容器内にぐるぐる円を描くようにしながら少しずつ落とすように移し変えるのを数回繰り返す。
 掻き混ぜるには5本指よりも、玉杓子のような道具を使った方が楽に出来る



固結した化学肥料

 尿素や硫酸銅などの固結しやすい肥料は、購入後何年も放置するとそのままでは使用できなくなることがある。
 もともと製品に含まれる水分や、包装の都合で空気の出入りする穴があるために侵入する湿気が原因。
 温度変化に伴って溶解度(水への溶けやすさ)も変わるので、溶解・析出を繰り返すうちに大きな塊になってしまう。

 元来が水溶性なので、水溶きして散布するのが最も処理時間が短いが、個体のまま使うには一斗缶(ブリキ製角型缶/ポリ製ペール缶)など丈夫な容器に移して太い棒で突き崩す。細かく砕けた部分が邪魔になるので、5〜7mm目程度の篩に通して、何度かに分けて行う。固結程度が緩ければ、篩の網に擦り付けるだけで細かく出来る事もある。

 肥料も「先入れ先出し」での使用を心掛けるとともに、尿素のように固結しやすいものは温度変化の少ない場所に保管し、年に1回は積みなおしながら袋の上から押しほぐすだけでも防止できる。



微粉末の散布

 潅水に混用したり、葉面散布などの水溶液にすることを前提にした粉状の製品の場合、そのまま地表散布しようとすると、風のある場合はもちろん、作業者の動作で起こる僅かな空気の動きで舞い上がって、狙った場所に散く事が出来なくなってしまう。

 ホウ酸・ホウ砂・硫酸マンガン・粉状塩化カリなどの吸湿性が低い資材の場合、如雨露や霧吹き(ハンドスプレー)を使って加湿すると飛び散らなくなる。
 生石灰、および潮解性のある資材にはこの方法は使用しない事。

  水の量は資材1kgあたり10〜50ccで、気温が高くて乾燥しやすい時は多めにしないと作業中に乾燥してしまうが、多すぎると固まりになってしまうので、掻き混ぜて様子を見ながら少しずつ水を加えること。

 バケツなどの散布容器にサラサラと落とす途中で噴霧するか、底の広いバケツに容積の半分以下の資材を入れて掻き混ぜながら霧を吹いていく。バケツの側壁に付着したものは、掻き落としてから全体を手で揉み解すようにすると均一に加湿できる。

 微量の散布では、中指〜小指の3本を曲げて掴み取り、親指は中指の側面に沿えて蓋のようにする。人差し指を軽く曲げて親指先端を上から押えるような形にする。
 腕を水平に振ると、遠心力で人差し指が離れるので、隙間が出来て粉が飛び出していき、人差し指に加える力加減で散布量が調節できる。



水溶液の散布


 水溶液にして使う時は、噴霧器か如雨露を使用して散布する。
 散布作業の直前に溶かそうとしてもなかなかうまく溶けてくれないので、事前に濃厚液を作っておくとよい。
 撹拌装置の無い噴霧器や如雨露を使う場合は、特に事前に準備しておくべきである。

 噴霧器を使用する場合は除草剤の散布に準じる。
 予め目盛りの付いた容器を使って時間当たりの噴出量を確認する事。動噴の場合、機械の調子や設定で大きく変わるため、面倒がらずに毎回確認する事。

 如雨露を使う場合は、噴霧器に較べて吐出量が多いので薄い溶液にしなければならないが、少ない面積の場合は便利で、粉のまま手散きするのに較べて散布ムラも少ない。
 濃厚液を使用して葉に掛かった場合は、乾かないうちに清水で洗い流す必要があるが、作業手順としては肥料液と真水での2回掛けるだけなので、却って楽ではある。




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