| 元のpH | 粗粒質 | 中粒質 | 細粒質 | 黒ボク土 |
| 3.5 | 200 | 250 | 400 | 500 |
| 4.0 | 150 | 200 | 300 | 400 |
| 4.5 | 100 | 150 | 200 | 300 |
| 5.0 | 50 | 100 | 150 | 200 |
| 5.5 | 25 | 50 | 100 | 150 |
※ 有機物の少ない淡色黒ボク土は、中〜細粒質土壌に準じる
土壌pHを1.0下げるのに必要な薬剤の量(深さ10cm、10a 当りの量)
※ 元のpHが1.0上下すると、必要量は10倍になるので、pH6.5〜7.5 の土壌を念頭にしたものだと思うが、委細不明
| 土壌の種類 | 硫黄華(kg) | 濃硫酸(g) |
| 細粒質 | 80 | 240 |
| 中粒質 | 70 | 200 |
| 粗粒質 | 55 | 160 |
硫黄華の施用事例(千葉農試,1991以前)
※ 6月上旬に施用し甘蔗を作付け。収穫後の11月上旬に測定したもの。
表層は腐植質の黒ボク土。施用量は10a当り。施用時の耕深は不明。
| 施用量 | 深さ | pH | EC | 交換態CaO | 交換態MgO | 交換態K2O |
| 無施用 | 0〜10cm | 6.4 | 0.1 | 256mg/100g土 | 53 | 56 |
| 10〜20cm | 6.3 | 0.07 | 256 | 48 | 46 | |
| 20kg (目標pH6.0) | 0〜10cm | 6.2 | 0.11 | 239 | 48 | 54 |
| 10〜20cm | 6.1 | 0.12 | 239 | 47 | 47 | |
| 150kg (目標pH5.5) | 0〜10cm | 5.7 | 0.20 | 222 | 48 | 51 |
| 10〜20cm | 5.7 | 0.20 | 239 | 47 | 50 | |
| 300kg (目標pH5.0) | 0〜10cm | 4.9 | 0.30 | 137 | 34 | 35 |
| 10〜20cm | 4.8 | 0.26 | 137 | 25 | 29 |
日本では、主に石灰類の過剰投入が原因なので、施用量に注意する他、生理的酸性肥料を多用する方法が指導されている。
(特定の資材を投入して土壌pHを下げなければならないようなケースは少ない)
石灰類は、酸性環境で溶けやすく、アルカリ性では溶けにくいという性質があるため、強酸性土壌の改良で投入した場合など、量が不十分だと短期間で流亡するが、過剰に投入すると流亡し難く、(解けないので)カルシウムとしての肥効も不足する事がある。
多くの場合、初めて石灰を投入した時に作物の生育が向上した経験が毎年投入する習慣となるが、次第に効果が無くなって来るので投入量が増えていくというケースや、効果は確認できなくても雑誌やその読者の噂話を聞いて結果を確かめずに信仰的に投入を続けるケースに大別できる。
酸類の投入によって中和する場合、工業用の塩酸や硫酸の散布が最も早い効果が得られるが、劇物指定があり、液体なので運搬や取り扱いが面倒なので、空気中の酸素によって徐々に硫酸となる「硫黄(粉末)」が使用されることが多い。
鉄分の過剰症では、恣意的にpHを上昇させて不溶化した状態で、拮抗して不足する成分を増肥する方法が有効。
これ以外の場合でも、酸性資材を投入して土壌pHを下げると溶解度が増して一時的に肥料焼けなどの障害も起こるので、無理に下げるよりも、不足しがちな成分を増肥して自然に下がるのを待つ方がコスト的に有利な場合がある。
いずれにしても、本を読んだだけでいきなり大面積で実行するような無謀は避け、予備実験は欠かさない事。