花粉の発芽試験


pollen_test

2007/7/1



 ホウ素の欠乏で起こる不稔傷害を確かめるには、花粉の発芽試験を行うのが最も確実である。

準備

手順

一般的な組成:
  水・・・・100ml
  寒天・・・1(〜2.5)g
  ショ糖・・10(〜20)g
  ホウ酸・・10(〜20)ppm
※ ショ糖添加の目的は、栄養源ではなく浸透圧調整で、植物の種類によって適量が異なる(・・・らしい)。

  1. 培地の調整手順(組成は例)
    1. 水100cc に、ホウ酸 1g を溶かした溶液(ホウ酸1%溶液)を作る。
    2. 貯蔵瓶を3つ用意して、それぞれに「発芽試験培地・ホウ素0ppm」「発芽試験培地・ホウ素1ppm」「発芽試験培地・ホウ素10ppm」と書いたラベルを貼る
       後でやろうとすると取り違える元になるので、必ず最初に書いてしまうこと。
    3. 水300cc に、寒天 3g 砂糖 30g を煮溶かした溶液を作り、100cc ずつ3つに分ける。
    4. 寒天液の1つに、最初に作ったホウ酸溶液を2滴入れて掻き混ぜる。これは、10ppm のホウ酸入り培地となる。
    5. もう1つの寒天液に、ホウ酸溶液を10倍に薄めてから2滴入れて掻き混ぜる。これは、1ppm のホウ酸入り培地となる。
    6. 残った寒天液は滅菌して密封すれば何年でも使用できるが、ホウ酸は有毒なので、誤って口に入れる事の無い場所が確保できない時は処分する。
       寒天液は概ね30℃以下になると固まるため、以上の操作は手早く行い、固まりそうになった時(←粘りが強くなる)は、湯煎して再加熱する。
    7. 【保存と廃棄】
       ホウ酸を添加しなかったものは、トレーなどに流して固めれば砂糖入り寒天として食べる事ができる。
       廃棄する時は、そのまま畑に散いてもよいが、溶けた状態で10倍以上に薄めると冷えても固まらなくなる。薄める時は、ぬるま湯を使用する事。
  2. 予め、スライドグラス(または、シート)の端に油性ペンで ホウ素濃度(0,1,10)を書いてから、中央部に寒天液を垂らして固まらせる。
     幅は2cm程度でよい。横にはみ出して垂れてしまったら固まってから取り除く。表面が平らにならない時は、温度が低すぎるので、すぐに加熱し直さないと固まってしまう。
  3. 花粉を梵天や水彩筆の先で少量取り出し、スライドグラス上で固まった寒天培地に振り掛ける。
     あまり多いと観察し難くなるので、僅かに散らばる程度にする。
  4. 湿室容器の底に水を入れ、スライドグラスを並べて蓋をする。
  5. 恒温器に入れるか、直射日光の当たらない暖かい場所において発芽させる。
     通常、25℃で2〜3時間かかる。30℃以上では死滅する事があるので、恒温器の無い時は注意を要する。

判定

 培地上の花粉が発芽するとカビが生えたようになるので、3種類の培地のうちどれか1つが発芽したようなら観察する。
 冷蔵庫に入れてしまえば発芽は中断するので、余裕のある時に観察できる。(外に出すと再開するので、中断させる事も出来る)
 温度によって時間は変わるが、12時間〜3日くらい。

発芽しても花粉管がよじれて屈曲したり、長く伸びないものは、ホウ素欠乏を起こしている可能性が高く、肉眼で観察してもカビ状の”もやもや”が少ないので違いが判る。




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