| 恋人のこと |
| ワタシとカレは、年齢が6歳違う。社会人になってからの年齢の違いは、普段は全然意識もしなければ、考えることもない。知り合った時、カレはまだ25歳の誕生日を迎えるか迎えないかの頃で、公務員試験も終わって、面接を受けながら結果を待ってる最中だった。 最初から、就職したい職場はココロに決めていたらしいが、他の職場からもイロイロと誘われたりしていた。ワタシとしては、こっちに就職したらいいのになぁ・・と思うこともあった。カレも実際迷っていたらしく、何度もワタシに相談してくれた。 どこに就職を決めようと、自意識過剰なほどの自信家で思い通りに事を進めようとする傲慢なトコロがあるくせに以外と臆病者のカレが、これから一体どんな風に成長していくんだろうと楽しみだった。 カレのようなヒトは、社会に入ってイロイロと大変な思いをするだろうな、と想像した。ワタシもそうだったから。ワタシも、自意識過剰で、自分のしていることは正しいと思っていた。 社会のいろんな矛盾を感じる中で、自分の気持ちを整理して周囲とうまく合わせて行くことの難しさとか、不満とか、そういうものにカレがどう対処していくのか見てみようと思った。案の定、就職してヒト月もした頃、カレの口からは愚痴しか出てこなくなってきた。 入社式の少し前、カレが病気にかかっていることを知る。健康診断で一度は、「就業不可」と言われたくらいあまりイイ病気の種類ではない。仕事に就くことは出来たけれど、精神的に参っていただろうなと思う。 少し冷たいかもしれないけれど、ワタシはいつも電話でカレの言う言葉をそのまま復唱して返していた。「仕事辞めたいんだ」と言えば、「仕事辞めたいんだね」「もう、クタクタなんだ」と言えば、「もう、クタクタなんだよね」と。カレもワタシに励まして欲しいとか、同情して欲しいとか、そういう気持ちで話しをしているのではなさそうだった。本当は、「今の辛い経験は、後から自分の財産になる。いつか、うるさかった上司に感謝する時がくる」と言ってあげたかったのだけど、いつか自分で気がつく方がいいかな、と思って我慢した。 愚痴というのはただウンウンと聞いてあげるのが一番いいのかもしれない。 今のカレは、知り合った頃のカレとは違う。ワタシの周りのカレを知る友人もそれを言う。「大人になったよね」と口を揃えて(笑) 2001.11.28 |
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