軽井沢晩秋

2005年11月3日

軽井沢の紅葉を楽しんできた。
2005年の紅葉シーズンは週末が4週続けて雨になり、
なかなか出かけるチャンスがなかった。
お手軽に「軽井沢でも行ってみようか」と思ったが、きょ
うも天気予報は午後から雲行きが怪しい。
「どうしようか?」
「行こうよ。行こう。何とかなるよ」
6時に起きて、東京駅発8時12分の「あさま539号」に
乗る。

9時28分軽井沢着。天気の方はところどころ青空が顔
を出している。
「だいじょうぶじゃん!」
ご機嫌で駅の観光案内所でパンフレットを買う。(100
円でした)

「碓井峠の見晴台に行きたいんですけど」と相談してい
ると、後ろから美人のお母さんと娘さんが「えー、私たち
も行きたいんですけど」と声をかけてきた。
「じゃぁ、一緒にタクシーで行きましょう」

峠までは20分ほどだった。料金は1900円。


運転手さんが途中ガイドもやってくれて、親切だった。
「ことしは暖冬で紅葉が10日以上遅れているねえ。色も
少し鮮やかさにかけるねえ。」

でも心配していた天気はどんどん青空が広がってきた。
運転手さんは熊野神社の前で下ろしてくれた。
「ここは群馬と長野の境目なの」
神社の石段のところに境界石があった。
雨が降ると長野側と群馬側に両方流れ落ちるそうだ。

熊野神社にまず、お参りする。小泉首相の靖国神社参
拝のようにポケットから小銭をチャリンではなく、財布か
ら硬貨を出し、二礼、二拍手、一礼をして祈る。

見晴台はここからすぐだ。

「わあ、きれい!」
思わず歓声があがる。
紅葉がとてもきれいだ。
見晴台から見ると紅葉の山々が連なってすごく美しい。

遠くに妙義の山並みが見える。ごつごつと独特の
山容を見せている。

こちらは紅葉越しに浅間山がなだらかな姿を横た
えている。つい先日初冠雪で真っ白になっていた
が、その雪も消え穏やかな姿だ。

ここからの眺めは素晴らしい。
紅葉の季節、新緑の季節、それぞれに趣がある。

この見晴台も長野・群馬の県境だ。
トイレを作るのに、どちらが建設費を出すか、もめ
たそうだ。

ここから、旧軽井沢まで雑木林の中の遊覧歩道
を下った。

落ち葉を踏みながら下る道は気持ちよい。
旧軽から登ってくる人たちが挨拶する。
こちらも「こんにちわ」。

でも、ここはタクシー(またはバス)で見晴台まで
上がって、後は歩いて下るほうが正解だ。

のぼりはたっぷり1時間半くらいかかるが、下り
はゆっくり40〜50分ほどだ。それに登りは急登
もあり、かなりきつい。

雑木林の間から紅葉を楽しみながら遊覧歩道を
歩く。気持ちの良い1時間の散策だった。

そう言えば、見晴台でインドの詩人タゴールと出会った。
タゴールはアジアで初めてノーベル文学賞を受賞した。
1916年来日、軽井沢に滞在して、「人類は戦わずを守
るべきだ」と説いた。

そのタゴールの像が見晴台の一角にあった。

二手橋を過ぎてぶらぶら旧軽に向かって歩いていくと、
小さな木造の教会があった。

イギリス聖公会(ショー記念礼拝堂)だ。
宣教師のアレキサンダー・クロフト・ショーは1885年、
軽井沢に偶然立ち寄り、その風景が祖国スコットランド
に似ていることに魅せられて、ここに滞在することにな
った。その後、外国人たちが避暑地として軽井沢を訪
れるようになり、今日の別荘地・軽井沢の基になった。

ここで旅籠を開いていた「亀屋」の主人、佐藤万平は
外国人が多く訪れることに目をつけ、旅館を洋風に改
築、それが、いまの「万平ホテル」になったという。

木立の中の「ショー記念礼拝堂」は雰囲気のある建物
だ。中ではちょうど、結婚式が行われており、花嫁と花
婿が手をつないで出てきた。

純白のウエディング・ドレスが華やいでいる。

芭蕉の句碑の所を左折してすぐ近くに作家、室生犀星
の旧宅がある。

夏の間だけしか公開されていないようだが、よく手入
れされた庭にカエデが散り敷いて風情がある。

万平ホテルに立ち寄っている間にポツポツ雨がやって
きた。もう12時を回っている。予報通りさっきの青空が
うそのようで、午後から雨になってしまった。

お土産のこけもものジャムを買ったついでに、店のおじ
さんに「おいしいお店ありませんか」と聞くと、別荘地の
はずれにあるイタリア・レストラン「ア・ダージオ」を推薦
してくれた。

「ア・ダージオ」は内装はなかなかしゃれていて、窓際
のテーブルに座ると、隣の庭のドウダンツツジが真っ
赤に色づき、いい眺めだった。

ランチは2100円と3500円(もうちょっと高いのもあ
った)で、2100円にした。

サラダ、渡りガニのスパッゲティ、コーヒー。ともちゃん
はブロッコリーとアサリのスパゲッティを取った。
味のほうはまずまず。パンがすごくおいしかった。

雨が本降りになってきた。
聖パウロ教会で拝礼して、旧軽の商店街を抜けて、
「雲場池」に向かった。

雲場池は雨に煙っていた。
ぼうっと霞む池に紅葉が取り囲むように赤い葉を
垂らせている。水面に映る紅葉もなかなかいい。

「きれいだね。雰囲気あるね」
青空だったらもっとよかったのだろう。でも、雨の
雲場池も風情がある。

池を一周した。20分ぐらいの小さな池だが、どこ
から眺めても見飽きることがなかった。

軽井沢の晩秋はとてもよかった。


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