楽しい旅

サイパン鎮魂周遊記(11月16日〜19日)

サイパンの海はとっても魅力的だ。
エメラルド色に輝き、どこまでも透明な海。真っ白な
さらさらとしたホワイトサンドのビーチ。

波打ち際には打ち上げられたかわいらしいサンゴが
いくつも見つかる。

テロ事件の影響でガラガラのノースウエストに乗って、
11月16日(金)から19日(月)まで3泊4日でサイパンに
行ってきた。
成田からわずか3時間半ほど、沖縄とあまり変わらない
時間でもうサイパンに着いてしまう。

サイパンのお勧めはなんといっても、マニャガハ島だ。

ぼくらはハファダイ・ビーチ・ホテルに泊まった。
サイパン空港から北へ、海岸沿いのビーチロードを走り、
サン・ホセの街を抜けるとサイパンの中心地ガラパンがある。

ハファダイ(こんにちわの意味)のほか、第一ホテル・サイパン
ビーチ、ハイアットリージェンシー・サイパンなどのホテルが並び
ホテルの前は有名なマイクロ・ビーチだが、残念ながら感動もの
のビーチとはいかない。

サイパンの海はやっぱりマニャガハ島に尽きる。

次の日(17日)は朝から快晴。
港から船に乗り15分ほどで島に着く。島に近付くと海の色が太陽に
輝ききらきらと何色にも変わる。深いグリーンだったりエメラルド色
だったり、鮮やかなブルーだったり、その向こうに緑の島が横たわ
っている。

ケアンズのグリーン島を思わせるが、マニャガハ島の方が透明度は
ずっと高い。

島に着いてぼくらはすぐアクアノーツに挑戦した。
潜水ヘルメットをかぶって水深6メートルの海に潜る。

ダイビングはやったことがないが、これなら海に潜って魚と遊ぶことが
できる。指導員の指示でハシゴを伝って少しずつ海に入る。ヘルメット
の中に海水が入ってきそうで最初はちょっと怖いが、たえず空気が送
り込まれ、まったくその心配はない。

頭の髪も濡れないし、メガネも大丈夫。

水深4−5メートルのところまで降りたとき、水圧の関係で耳がキュンと
なったが、唾液をゴクリと飲み込み、鼓膜を慣らす。

海底に着いて見回すと、すごい、まわりは魚がいっぱい。

「すごいなあ」

一度ダイビングをやってみたいと思っていたけれど、その体験がお手軽
にできるなんて。海底に張られたロープを伝って歩く。

魚がわあっと動いてまた、わあっと寄ってくる。指導員の人から
ソーセージをもらって、手に持っていると、
その指の先に魚がどんどん集まってくる。

体のまわりは魚だらけ。目の前を横切る魚の群れで視界がさえぎられる
ほどだ。ブルーや黄色の熱帯魚がいっぱい。

15分ほどの海底散歩は感動ものだった。

アクアノーツの後、遠浅のビーチでシュノーケリングをやったが、サヨリや
熱帯魚があちこちにいた。

昼食の後、今度はパラセイリングに挑戦した。

高所恐怖症のぼくはちょっといやな感じがしたが、何でもやりたがり屋のとも
ちゃんは「やろう、やろう」

それでも風をいっぱい受けて、ふわりと空に舞い上がると、それはすばらしい。
ケアンズに行ったとき、セスナに乗って空からグレート・バリア・リーフを見た。
あれもすばらしかったが、パラセイリングからの眺めも最高だ。

時折り、風にゆらゆら流される大きな風船の下にサンゴ礁の海が広がっている。

ボートがスピードを上げて走りだすと、ぼくらはブランコに乗ったように前後に揺
れる。エメラルド色の海がきらきらと輝き、その度に七色に変わっていく。
ちっとも怖くなかった。

アクアノーツと簡単なバーベキューランチがついて、マニャガハ島送迎はひとり
140ドル(JTB)だった。パラセイリングは島で申し込んで45ドル。

島ではいろいろなマリンスポーツが楽しめる。ガラパンの街ではいろんな業者が
マニャガハツアーを催行している。値段もさまざまだが、中には迎えのボートが
来なかったなどということもあるらしい。

サイパンといえば、日本にゆかりの深い戦跡も多い。

バンザイ・クリフは訪れる観光客も多いが、日本軍が玉砕した後、サイパンから
飛び立ったB29が東京を大空襲、多数の市民が犠牲になったり、サイパンの隣
テニアンから飛び立って長崎・広島に原爆が落とされたりしたことはあまり知ら
れていない。

翌日(18日)、ぼくらは戦跡を巡るヒストリカルツアーに出かけた。
北部のバンザイ・クリフやラストコマンド・ポスト、バードアイランドなどとちがって、
この南部のツアーに行く人はあまりなく、この日もぼくらだけ。

戦前、彩帆(サイパン)公園と呼ばれた砂糖王公園、旧日本刑務所跡、黒木大隊
自決の地、弾薬庫跡などを巡った。弾薬庫はジャングルの中に埋もれるようにあり
そばにはトーチカがいくつもひっそりと埋もれていた。

ガイドの津田さんは東京出身で日本を離れて28年になるという。ぼくらに向かって、
いかに日本軍が優秀だったか、熱弁をふるう。

このツアーはひとり48ドル(JTB)だったが、
そんなことは関係無しの熱弁ぶり。

それにしても刑務所や弾薬庫の造りを見ると、その技術のすごさがわかる。
いまだにジャングルの中に朽ち果てることもなく、戦跡が眠っている。

グアムと比べサイパンはこのところ観光客が減っているという。
特に、テロ事件の後遺症で日本人は少なく、免税店が閉まっていたり、街のレスト
ランの多くが営業していなかったりしていた。

「サイパンで働いている日本人もことしは帰国する人が多いでしょう」
「いまは島の日本人スタッフも週3日しごとがあればいい方です」

ガイドの津田さんも淋しそうだった。


戻る