●10月16日
夜中3時出発。
川越街道(R254)から浦和所沢バイパス(R463),次いでR299に入る。
いつものことながらR299への乗り継ぎには自信がない。
R299は順調に小鹿野,群馬県中里村,上野村と進む。
志賀坂峠側に降りてきた中里村ではこれまで見ずに通過していた恐竜の足跡を鑑賞しておく。
このあたりで夜が明けた。
△群馬県中里村恐竜の足跡
恐竜の足跡は,壁に張り付いている。
写真では中央やや左にある「点」だ。
縄文時代のタヌキの足跡だと言われても多分納得する。
△恐竜の足跡と言われても……
武州街道(R299)の十石峠を越えようと思うのだが,上野村側でいつも復旧工事の看板に阻まれてしまう。
今日も上野村で黒川林道は通行止め。
しかも通行止めゲートの前で誰かが野宿している。
乗用車の脇にテントが張ってあり,その脇に野宿主と思しき人物が一人たたずんでいる。
ゲートの左に林道が分岐しているので,ちょっと入ってみるが100m程度で行き止まり。
仕方なく引き返して県道45号線→県道93号線の塩之沢峠経由で長野県入り。
塩之沢峠に着く前に道端のかなり広い空き地で朝飯。
住んでいるアパートの大家がよくスイートコーンの缶詰をくれるので,それを1缶持ってきてまるまる入れて食った。
空缶はそのまま今日の吸い殻入れとなり,その後ローソク立てとなる。
△スイートコーンラーメン
その後県道93号線から108号線に間違えて入ってしまう。
前日から寝ていないので空き地に車を止めて仮眠。
なんと11時過ぎまで寝てしまった。
県道93号線に戻って山を越える。
ふと脇を見ると廃屋らしき建物が見える。
△県道93号線から見えた廃屋
このあたりの集落はまだ生活臭が残っているが,これは学校か何かだろうか。
この建物に向かう橋は草で覆われている。
△人が橋を渡っている気配はない
長野県に入って山を下りる途中,例によって宮代のスパとかスパーとか言うスーパーで買い物。
「例によって」とは,このスーパーは県道93号線を使って長野県入りしたときは毎回使うのだ。
県道93号線は一部工事中で迂回させられたが,どの段階で元に戻れたのかよくわからなかった。
土曜日の午後,小学生が道にあふれていて気を遣う。
ついでにその近くで給油。
R141を南下して再度R299を西へ。
今度は八千穂村,小海町,茅野市と西へ。
ここはメルヘン街道だ。
何がメルヘンなものか。
以前,この道路の脇で野宿したら標高2000m以上あって,真夏だと言うのに凍りそうになった。
本当は残酷なメルヘンだ。
前にも後ろにも車がいない状態で気楽に走る。
茅野市街でいつのまにかR20に合流。
ここもいつも気が付かないうちに合流させられるポイントだ。
しかもR20は南行き方向にしか合流できない。
まぁ,今回はそれでもいいので,そのまま南下して入笠山を目指す。
茅野市から富士見市に入り,富士見峠交差点を西に。
△富士見峠交差点
富士見町だから仕方がないが,富士見峠とは全国に無数にある。
ここは長野県だが静岡県や山梨県でもいくつか富士見峠を越えた記憶がある。
富士見峠を西に折れると入笠山に入る。
△林道入笠線
登山口のような駐車場をはじめ,いくつかの分岐を通過するが,黒河内林道に行くにはとにかく入笠山方面へ。
途中で大河原湿原がある。
標高1810mだそうだ。
△大河原湿原
しばらく夕日を眺める。
誰もいないのがいい。
ちなみに,ここに一般車両通行禁止の分岐があるが,これは南アルプス林道ではない。
△一般車両通行禁止
そのうち,林は黒河内国有林になる。
林の中にテントを張りたい衝動に駆られる。
△道路脇は黒河内国有林
唐突にロッジがあるが,近年使われた雰囲気はない。
まるで廃屋のようだが,よく見るとまだ状態はいい。
△三平ロッジ
三平ロッジの直後に人の気配がある。
ペンションだかロッジだか,人の営みがあるようだ。
車も止まっていた。
△左に行くと牧場
廃屋のようなロッジやキャンプ場を通り過ぎると,牧場に出た。
ここでもテントが2張り見えた。
ここを直進すると黒河内林道のダートが始まる。
△牧場の先が黒河内林道
道なりに進むと右にカーブしたくなるのだが,この分岐に小さな案内があった。
上の写真の中央部,分岐の股のあたりだ。
△車の中からは到底見えない案内板
長い長い黒河内林道を下る。
ここは牧場側から入るとほとんど一方的に下りばっかりだ。
ダートとはいえ硬く締まった路面で,普通乗用車でも問題なく通行できる。
分岐も多いが,基本的に何かの専用林道になっていてゲートが降りている。
その前の広場で野宿できそうな場所は多い。
川と交差している場所で何度か野宿を検討したが,まだ先に行きたくなって進んでしまう。
そのうち日が暮れてきた。
薄暗くなった頃,ダートが終わり民家らしきものが見え始める。
戸台集落か。
よく見ると川の反対岸で炎が見える。
おそらくキャンパーだろう。
河原に降りられそうな道を降りてみると民家があって犬が吠える。
さすがに民家の側では野宿できないので,再度引き返して林道に戻る。
林道ダート起点近くのバス停跡らしき広場で野宿。
ここは長野県長谷村。
18時50分。
気温は15度。
携帯電話圏外。
ラジオは握り具合でAMが入感することもある。
冷えるのでジャンパーを羽織る。
月が山の陰になって暗いのでランタンを灯す。
たき火開始。
燃料が紙ばかりで,炎の維持が難しい。
枝は炭状になって炎を持たない。
炭にも火を移し,今回デビューの炭火グリルを使ってみる。
確かに具合がいい。
飯を炊き,粕マグロと鳥胸肉をあぶって食う。
マグロは網に焦げ付いてしまい,一度地面に落してしまった。
でも食う。
燃料がくすぶって全体に黒い食い物になった。
ボーッとしていたらウトウトしてしまい,23時過ぎにふと我に返る。
この寒いのに。
慌ててテントを張り,寝袋に潜り込む。
0時。
●10月17日
夜中に一度寒さで目が覚めた。
冷えている。
が,また寝た。
再度目が覚めると6時30分頃。
気温はテント内で12.1度。
朝は飯と肉類だけにしておく。
軽くたき火をして昨日の残りを焼く。
またマグロを落した。
が,食う。
のんびりと片づけ始めると雉の気配が。
回りには隠れ場がない。
崖側の草むらがかろうじてひざぐらいまでの高さがあるので,ここで手早く済ますことにする。
幸い先ほどから車は30分に1台程度しか通過しない。
手早く済ませて終了しようとすると,あろうことかJimnyがやってきた。
さっさと通過してくれたが,なんか気まずい。
その後,火の後始末をしてテントを干していると,なぜかJimnyが戻ってきて,広場に車を止めた。
様子は見なかったが,テントを閉まってレジャーシートの夜露をほしていると「ここでキャンプしたんですか?」と後ろから声を掛けてきた。
女性だった。
恥ずかしい。
しばらく話をしていると,このあたりでは化石が採れるらしく,東京から学校の先生が子供たちと化石採集をしにくるという。
最近は採れる量も少なくなったが,それでも年に何回か催しているらしい。
今年は次に11月7日にあるから,よかったらどうだという。
その催しの世話をしている高遠町の人らしい。
800円ぐらい必要だが,長谷村の教育委員会に連絡したら参加できるとのことだった。
いろいろ教えてもらったので礼をいってその人と別れる。
10時30分も回ってから出発。
今日も出発が遅くなってしまった。
△翌朝
出発してすぐのところに南アルプス林道への入り口がある。
実は昨夜寝場所を決めるとき,一旦ここまで来て文明を感じたため引き返したのだ。
ここは監視人のついたゲートがあり,一般車のみ進入禁止を徹底的に本格的に真剣にまじめに本気にやっている。
歩いて入るならゲート開けるよといわれた。
いや,その気はない。
眺めるだけ眺めて出発。
△南アルプス林道入り口
まずはR152に出て平瀬まで行くつもり。
が,いきなりR152は工事中で,しかも迂回路もない。
三峰川を渡って中尾柏木林道(多分)に入る。
この林道は2級林道だった。
△初めて見た2級林道
ダートが始まった直後で崖崩れのため通行止め。
復旧工事の開始は平成10年ということだから,つまり去年だ。
放置されているらしく,復旧する気がないのだろう。
ゲートもないから落ちようと思えば簡単だ。
△崖崩れ
林道起点に目的不明の小屋があった。
△小屋。何に使うのか
引き返して女沢峠の林道へ。
林道名はわからないが駒ヶ根市に出られるはず。
この林道は地面は締まっているが結構楽しかった。
まだ紅葉には早いが,しかしその兆しは見られた。
△そろそろ紅葉が始まる
林道を抜けてからが大変。
道なりに降りていくといつのまにか県道210になっていた。
しかし,T字路に出るとすでに県道49号線だという。
地図と一致しない。
県道210号線で伊那市に出る方法がよくわからない。
道を探して3往復したが結局わからずじまい。
最終的に県道49号線で駒ヶ根市街地まで出てからR153を北上することにした。
R361へ出る前に高遠の案内を見つけて市役所前への道を通過。
地図を見ても市役所はわからない。
ここで温泉を決める。
R299の石遊(いしやす)の湯だ。
その後R361からR152へ進んで杖突き峠へ。
ここは以前も通過したはずだが,峠の茶屋は記憶になかった。
恐ろしくのんびり走る軽トラの後ろに続いて茅野市街地へ。
茅野駅前を通過するとき銀行を探そうとしたが見つからず,そのままR152とR299の重複区間へ。
……入ったつもりだったが,県道192だった。
ビーナスラインとかいう名前だった。
芹ケ沢の交差点(インター)でR299に移り,東へ。
行き始めると程なく石遊の湯が見つかる。
入浴大人500円。
だが,男湯と女湯,休憩室が全部別の棟になっていて,風呂は露天だけ。
入ってみるとかなり寒かった。
さすが海抜1000mだ。
洗い場はシャワーもなく湯水別の蛇口だけなので湯温を調整するのに手間取る。
手早く体を洗って湯に浸かり,暖まったところで出てきた。
風呂はまぁまぁ気持ちよかったが,露天ならもう少し熱くてもいいと思う。
△露天のみ,石遊の湯
風呂の脇を流れている川を少し眺めて一服し,再度出発。
まず草麦峠。
次いで十石峠。
さらに志賀坂峠。
も一つ正丸トンネル。
4つの山を越える必要がある。
飯能以降はR299からそれた。
草麦峠では,途中の駐車場から出ようとしている車を追い越したら,どうもそれが気に食わなかったらしく(相手は慌てて出ようとしたが私はそれを避けて抜いた)ずっと煽るようについてくる。
仕方ないのでペースを上げたら,まだ上りだというのに途中から引き離してしまった。
草麦峠でほぼ日暮れ。
下りは真っ暗。
R299は長野県側から十石峠に再挑戦。
きっと抜けられるはずなのだ。
抜けられる確証のないさびしい山道には行っていくのはちょっと勇気が要る。
街灯もないまま山岳道路に。
麓までは先行車がいたが,途中で心細くなったのか道端に止まってしまった。
あとは単独だ。
とにかく登る。
スピードは出せない。
峠直前でなにやら対向車の光が。
うまいこと広場ですれ違ったので相手に聞いてみたら,群馬側に抜けられるという返事を得られた。
相手は4人ぐらい乗っていた。
その直後に峠。
真っ暗で何もわからん。
しばらく峠を降りると,復旧工事中の看板と,R299迂回路の案内が。
△迂回路は林道矢弓沢線
これだな。
別の場所に抜けるに違いない。
そのまま降りていく。
勾配がきつい。
しばらく降りていくと街灯が目に入る。
△県道124から十石峠への迂回路
降りきったようだ。
県道124とある。
R299からぶどう峠を越えて長野県に抜ける道の途中だ。
その後しばらく行くとR299に合流。
郵便局のある場所だ。
志賀坂峠は走り屋が多く,峠を越えたあたりで後ろに爆音がついたので適当に先に行かせる。
ホーンぐらい鳴らしていけよな。
峠を越えた秩父では,今度はカミカゼダンプに挟まれた。
前のダンプが比較的いいペースで飛ばすので着いていくと,追い越し禁止区間でいきなり後ろのダンプが追い越しにかかった。
しかも対向車が着ている。
何と無謀な。
慌てて速度を落して前の車との間を空けるとちゃっかりそこに収まった。
制限40km/hrの山岳道路だが,2台ともかなりのハイペース。
平均60km/hrはだしている。
黒煙が凄い。
テールランプが見えない。
ダンプに行けるのだからということで,その2台に着いていくことにした。
さすがにうまい。
3台で山を駆け抜ける。
対向車から見たらダンプ2台を煽る若葉マークという構図になってしまった。
誤解だ。
飯能まであっという間に着いてしまった。
が駅前で迷子。
地図を見ながらしばらく休むことにした。
23時過ぎ。
よくわからないが,この後給油してうろうろすると新青梅街道に出られたので,そのまま新宿経由で帰着。
疲れたが楽しかった。