| 明日は、日向川に行こうとメンバーと約束をして電話を切った。最近、サンデーアングラーとなってしまった我々を、いつも歓迎してくれるのが嬉しくもない同じアングラー達だ。 当日になって、最近あまりにもメジャーになり過ぎた感のある日向川をあきらめ、荒瀬川へと進路を変えた(大して変わらないのに)。いかにも大山女の棲んでいそうな川を横目に見ながら、更に上流へと向かった。そしてハンドルを右へ切り玉田川へと入り、まもなくの所へ車を止めた。 近くに養殖場があり変に期待が高まってしまう。「逃げた魚は大きい」 チト違うかな? 渓相はgood.しかし逆光で良く見えないのだ。 入渓地点は上流が東側を向いているので、朝日に向かっての釣行となる。 逆光で見えづらいが、入渓して2・3投目に最初の1尾が早速挨拶に来てくれた。 やはり、いつどこで釣りをやっても最初の1尾目は嬉しいものだ。 渓そのものも、大き過ぎず小さ過ぎず適度に石があり、そしてたまに堰堤もある。 東北の渓の一般的な渓相である。 入渓して最初の堰堤が現れてきた。日も昇りもう釣りずらくはないが、堰堤では否応なく期待が高まる。 どんな獲物が待ちかまえているか油断は禁物である。玉川上流の二の舞になりかねない。 慎重にしかも丹念に探っていると、お―〜っと思わぬ獲物が待ち構えているではないか。 流れの渦巻きに開封前の缶ビールが時にはライズを繰り返しているのである。魚が出なかった代わりに適度に冷えた350ml缶ビールは、少しヘコんではいたが期限内であり一服するには、あまりにもタイミングのいいプレゼントであった。 持参しなくとも、そこに冷えたビールがある。 何と贅沢なフライマン達だろう。 天罰が後に下されるとも知らずに! 何のためらいもなく「グビィ.グビィ」飲んじもうた。 至福の一服タイムを終え、場所をもう少し上流へ移動することにした。 いつの間にか道は、関東ナンバーの車同士が土ぼこりを舞い上げての先陣争いの場と化していた。もうこうなったら、2番手だろうが3番手だろうが覚悟を決めて入渓するしかない。「それでも出すのが名人だべ。」などとお互いブツブツを言いながら、気合いを入れて望むも敵も然る者なかなかシビアである。 フライサイズを♯18まで落とし、しつこく流す。出るのはやはり7寸止まりだが、こんだけ先行者に入渓されているにも関わらず出るだけ増しっていう感じである。 ここは、バックを気にせず気ままにキャスティングできるところが間々あり、気分がスッキリとする。 これで「ガボッ」っと型の良い奴が出てくれればいうこと無しなんだけどなあ。 今度来るときには絶対平日にしようっていうことにして、今日は納竿とした。 無事、何事もなく釣り終えての帰り道、道路脇には15〜6mあろうかという崖が牙をむき出している所がある。 道の真ん中には直径50cm位の落石が1個デーンと構えて我々を威圧している。 たまにある光景なので特に気にもせずトボトボと歩きながら、「今、大地震でもあればひとたまりもねーべなー」などと、今は絶対あり得ないことを確信しつつ冗談交じりに話していたら、「カラーン.カラーン」と乾いた怪しい音がした。 「崖の上にカモシカでもいるんだべが?」などと喋りながら音のする方向に目をやると、なななーんと、拳大の石ころが段々と数を増して崩れ落ちてくるではないか。 丁度、崖の中間を過ぎたあたりだったので、急いで走りやっとの思いで危機一髪、難を免れることができた。 荒瀬川上流玉田川での一服もう少し逃げるのが出遅れていたら足腰に負担の大きいデブと、足腰の貧弱な痩せっぽの二人は、確実に落石の直撃を受けていたに違いないのです。 最盛期には、避けきれないだけの落石が猛スピードで「ガラガラガラ・ブーン・ブーン」と音を立てて飛んでいく。当たれば即死だ。 まさに、崩落現場に遭遇してしまったのである。 ただ「あっ」っという間に終わったことと規模が小さかったことが幸いしただけである。 そして2〜3分後には何事も無かったかのように山の静けさを取り戻していた。 ・・・・・まさか、さっき頂戴したビールが山の神へのお供え物だったのでは? それを知らずに飲んだので命だけは助けてくれたのだろうか? 教訓:山からの産物は、何でも感謝の気持ちで戴かなければ、バチがあたるってのは嘘ではないようで! ハイ。 これを読んでいる全国の一握りにも満たないフライマン達も気を付けましょう。 |
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