タワー建塔記(2001年5−9月)   :   FTI  FDX-472J   22m高

第1部 基礎工事編

(内容は健闘記です。よせばいいのに自分で基礎工事をやったがために大変な思いをしてしまいました。)


サイクル23も山を越し、そろそろシングルエレメントのデルタループアンテナでは限界を感じて、この際タワーでも建ててみようかと安易な気持ちで始まりました、、、、

まずはどこのタワーにしようかと考えましたが10年以上使うつもりだし、新潟は冬の季節風が意外に強く台風も含め塔が倒れた、、アンテナが落ちてきた、、なんてことになると大変なので、周りご近所のことも考えちょっと無理をしてもクランクアップタワーにすることに決めました。(ちなみに現用のルーフタワーは吹雪で倒壊したことがあります。単身赴任のころ21時頃に自宅から電話があり急きょ出張先より2時間かけて帰宅して真夜中に吹雪の中一人で撤収し朝赴任先に帰ったことがあります。もうこんな思いはしたくありません)

 FTI FDX-472Jに決定しFTIに見積りを出していただきましたが初めの見積もりでは基礎工事とそれにともなう出張費用などで予算オーバー。FTIが近くにあれば違うのになーと思いました。ここは自分で基礎をやれば何とかクランクアップタワーに手が届くかなということで火蓋は切って落とされました、、、、、、


基礎工事を始めるにあたっての心配事

新潟市街地はもともと砂丘と湿地の土地で砂地が主で1.5m位掘ると水が出てきます。このために地耐力や水替え(水の掻き出し)が心配です。近くで鉄塔を上げているOMに話を聞きにいきました。

基礎工事も業者にお願いして安く済むならと思い、家を建てていただいた工務店に相談を持ちかけるとタワー基礎工事に関して全くやったことがなく地質調査が必要でそれだけで20-30万円かかるととんでもない話になりやめました。ここはやはり自分でするしかないと考え、新潟地区で送電線や電柱工事をやっているユアテックという会社の送電科が詳しいとわかり電話で専門家のアドバイスを得ることができました。このあたりは砂地主体ですが地耐力は10t/m3はあるとの事。もし杭を打つとすると8-10m程度のものを打たないと意味がないとの事。FTIの塩野さんも言ってましたが中途半端な杭を打つくらいなら基礎コンクリートのすそを広げたほうがよいということもわかりました。


2001年5月ゴールデンウィーク   基礎工事開始

ゴールデンウィーク中は午前中に職場に顔を出さなければならない状況でどこにも出かけられず、まずはどんなものかと穴を掘り始め連休中の午後は穴掘りしてました。(なんとなく寂しいかな、、、、、、)

基礎の1辺は1.2mでしたがまず試しに1m四方で深さ1.2m位までの穴を掘ってみました。順調に穴掘りは進みこれなら何とか自分で基礎工事はできるかなという手ごたえを感じ予定の場所にコンパネを20cm幅にきって1.2m四方の型枠を作成しました。庭が狭いので掘り出した土は土嚢袋に入れて塀の脇に積み上げることにしました。ここより深くなると土をバケツに入れて排土しなければならず一人ではなかなか進まなくなりました。幸い基礎の穴の上方脇に足場単管で作ったぶどう棚があり、ここに滑車を取り付けロープとバケツで土を排土しました。 深さ1.2m以深の穴掘りは主に以後の土日の仕事になりましが平日も早く帰ると夜遅くまで穴掘りをしていたのでご近所の方は ”あそこのご主人ストレスで変になって大きな穴を夜な夜な掘っているのかしら” と言われてしまいました。 1.5mほどで水が出る層にあたりました。この下は粘土層で上が砂地主体の層です。粘土層はなかなか掘るのが大変でまたまたペースダウン。水の出方はあまりたいしたことなく1日あたりバケツで2-3杯程度の量です。このくらいなら土止めの支保工(板などで脇壁を押さえる作業のこと)は必要ないだろうと判断し(これが後で大きなつけになってしまいました)垂直に掘り下げていきました。


5月14日 FDX−475J アンカー部分到着

でかいのは仕方ないが思った以上に重たい、、、、、一人では設置困難かなー。アンカーはコンクリート打設の日まで玄関前に置いてましたがご近所の方はいったいなんだろうと思ったことでしょう。

大体の穴が掘れ基礎コンクリート打設を5月22日と決定しコンクリートミキサー車到着を午後の3時予定としました。生コンの仕様は18Nでコンクリート量は規定では2.8m3でしたがすそを広げるということで3.5m3注文しました。自宅の庭はフェンスで囲まれていて直接ミキサー車から穴にコンクリートを流し込むことができず一輪車で運ぶとなると50往復以上になるため生コン屋さんに交渉するとミニコンクリートポンプ車も安く出してくれるとのことでお願いしました。これは後になってみると頼んでいてほんとにほんとーによかったです。またレンタルのニッケンに軽便バイブレータを予約しました。


5月22日  コンクリート打設

水が染み出す状況では垂直な壁は長くほって置くと染み出したところから壁がどんどんと崩れてしまうので、こうなったら迅速な対応が必要になります。このため深いところの4辺はあまり深追いしないでおきました。そして前日夜に垂直のままで1.8mの深さまで掘り下げ完了。終わったら0時を過ぎてました。22日当日は年休を取り朝の6時から作業開始。溜まった水の掻い出しをおこない1.3m以深の脇壁を斜めに削り底面で1.6−1.8m四方になるように掘る作業を進めました。12時もすぎ飯も食わずに軽便バイブレータを借りに行き、その足で底面に撒く4cmクラッシャー砕石0.2m3を石材店で購入してきました。砕石は自分で土嚢袋に袋詰しなければならず大変で帰ってくると午後の1時すぎ。少し溜まった水を掻き出し底面を平らに整えるように土を排土していると1.4mの深さのあたりから下方で写真の 手前側と奥側の2方向の側面が崩落、、、、、、うっ うっ  うわー。
プロの人たちは山止め支保工をおこないますがやらなかったのが敗因です。結構水気を含んでいて粘土層の上の砂地の重みで粘土層から崩れてしまいました。コンクリート到着まであと1時間。このまま崩れていったらコンクリート入れるどころじゃなくなってしまうしコンクリートもキャンセルしなければならなくなってしまう、、、、、、  神様助けて−−−
特に手前側の崩れ方は大きく深さ1.3mあたりから下が手前側に50cm近くもえぐれて崩れており穴の縁に人が立てない状態になってしまいました。幸い穴の入り口の型枠部分は保たれていたので最悪の事態にならないように祈りつつ、これ以上崩れないように静かに注意しながらミキサー車が到着するまでの間だけでも可能な限り崩れた土を排土しました。

ミキサー車とポンプ車到着で排土中止。崩落した土の2/3以上は排土できました。車が道路をふさいでいることもあり待たせてはいけないので汗だくになりながら、もう無我夢中です。まず平らにならして太さ14mm、長さ1.5mのアース棒3本を打ち込みクラッシャー砕石を撒きました。アンカーは穴の縁に人が立てないので水平設置すらできません。 どうしようか思案しました。 アンカーはぶどう棚に滑車でつるし上げ何とか穴に入れましたが水平レベルを取るどころではなく、支えの鉄筋を型枠に単に乗せた状態としました。まずコンクリートを入れてしまって穴の縁に人が立てる状態になったらアンカーをゆさゆさ揺らして中心に持って行き水平レベルを取ることにしました。 ポンプ車を頼んでいなかったら穴の縁が崩落する危険もあり一輪車ではコンクリートも入れられない、あるいは一輪車ごと崩落して穴に転落という状況になっていたかもしれません。

軽便バイブレータを使いながらコンクリートが隅々まで行き渡るように、また気泡が抜けるようにしながらコンクリートポンプで生コンを入れてゆきました。 型枠ぎりぎりまで入ったところでミキサー車の運転手、ポンプ車の人に手伝ってもらい3人がかりでゆさゆさ揺らしながらアンカーの中心および水平設置を終了しました。このとき軽便バイブレータの振動をアンカーに与えることで動かしやすくなりました。 アンカーを支えているのは直径16mmの鉄筋ですがかなりゆがんでいるのが写真でわかりますでしょうか? 型枠ぎりぎりまでコンクリートをいれましたが時間が経つと5cm以上レベルが下がりました。入れた生コンの量はちょうど3.5m3でした。

ちなみに軽便バイブレータは1日1000円程度で借りられます。2mものを借りました。

いやーっ 肉体的にも疲れましたが、それ以上に崩落というアクシデントで精神的にまいってしまい大変な1日でした。 朝6時から飯も食わずにぶっとうしの作業でした。何はともあれアンカーコンクリート打設終了しました。
ふーっ  不幸中の幸いでコンクリート打設できましたが一歩間違えばどうなっていたかわかりません。

天は我に味方した!  よかったよかった、、、

コンクリートは実用強度に至るまでに3日から1週間はかかります。 型枠のコンパネは3日目にはずし角をレンガでこすって少し丸めました。 またそれ以後もゆっくり固化して最大強度になりますがそれまでの間、乾燥は禁物です。 表面だけ乾燥するとひび割れができたりしますので表面が乾かないように朝晩水をかけてました。

kibu

掘り出した土は土嚢袋で150位になり全部で3トン位にはなったでしょうか。 写真は2/3位の土嚢です。 すべて一人でスコップ使用とバケツでの土出しのためにロープを握ったりで手首を酷使したためこの日から両手指が1週間くらいむくんで握りにくくなりました。 右手は手根管症候群になってしまい、その後6ヶ月位指先1cmくらいしびれが残りました。 得るものも多かったですがお金では解決できない代償もはらう羽目になってしまいました。

残土処理はけっこうお金がかかりました。

 

 


大学生の頃、バイトで何ヶ月も上越新幹線の建設現場で働いていたことがあり、その頃の経験がとても役に立ちました。

この次??   もう自分ではやりません!


< 第2部に続く >