|
まずは伝説の鬼ヶ島上陸なのだ!
早朝、羽田を飛び立ったセキ・ウエノ両隊員は、午前11時には四国は香川県の先端、瀬戸内海に臨む高松築港にたたずんでいた。これからワレワレは船に乗って鬼ヶ島へと向かう。
「いやぁ、お待たせ。」
そこへ現れたのが現在、徳島へ単身赴任中のウチダ隊長である。半ズボンにサンダル履き、一応ザックこそ背にしているものの片手にはコンビニのビニール袋を下げ、およそ探検隊の隊長とは思えない。どちらかというとこれから銭湯へ向かうオヤジそのものの格好である。
「それではそろそろ行きますかぁ〜。」
こうして、いよいよ四日間にわたるヤリ隊の四国合宿がスタートしたわけである。
高松築港から女木(めぎ)島へは船で約20分。有名な桃太郎伝説が岡山県にあるが、ここ女木島が実はあの「鬼ヶ島」のモデルとなったらしいのである。
上陸し、まずはビールで乾杯。そして島の中央山間部にある噂の「鬼の大洞窟」探検へ出かけることにした。
ヤリ隊の洞窟探検は第四回合宿の「人穴」以来である。探検するつもりで来たのになぜか入口で入場料を支払わされ、土地のオババによる洞窟伝説を延々約5分間聞かされる。
盛夏だというのに洞窟入口はヒンヤリと冷気が漂っている。ワレワレは恐る恐る潜入した。
しかし、探検気分も長くは続かなかった。
内部はそこそこ広いのだが、どうもこの洞窟は自然の造形によるものではなく、人が掘ったものらしい。それもつい最近コンクリートで固めましたという雰囲気が感じられてしまうのだ。よーく捜せばその辺の壁に「○○組」とか「××建設」なんて書いてあるのかも知れない。
さらに、あちこちの部屋には人形の鬼たちがいるのだが、マンガチックでまったく怖くない。極めつけは出口で鬼たちがニッコリ笑って「バイバ〜イ。マタ来テネェ〜。」と手を振ってくれるのである。
「う〜む。」「むむむ…。」
鬼ヶ島恐るべし!ワレワレは早くもドッと疲れてしまったのであった。
セキ隊員、栄光のロング・スイマーへの道
その後、島の最高峰「鷲ケ峰」展望台で異常発生するミンミンゼミの大群におののきながら景色を堪能し、海沿いの公園にテントを張ることにした。無料でシャワー、水洗トイレ付きというのが嬉しい。
あいにく午後から小雨混じりの天気となったが、せっかくだから瀬戸内海で泳いでみたい。ウチダ隊長はおニューの水中メガネにシュノーケル、さらに特大の浮輪の完全装備で臨んだ。
「シュゴーッ、シュゴーッ!」
シュノーケルから聞こえる彼の吐息はさながらダースベイダーのようである。
潮が満ちているのか遠浅でなく、砂浜から少し行くと急激に深くなっている。できれば沖の浮き台まで行ってみたいが、今回欠席のタカミザワ以外どうもワシらは海が怖い。一旦あきらめたものの、その隣りの小さな湾にもう少しお手軽に挑戦できる場所を発見。あそこまで泳いでみようということになった。
まずはウエノ隊員がアタック。次にウチダ隊長が例の完全装備でクリアすると残るはセキ隊員である。
ここで簡単に説明しておくと、セキ隊員は一応50mは泳げるものの、水に対して異常な恐怖心を持っている。先にたどりついた二人が沖の浮き台から呼びかけても、いつまでも挑戦しようとせず、砂浜で寂しそうに佇んでいる。
何となくどこからかタイガーマスクの「みなしごのテーマ」が流れてきそうな雰囲気である。
セキは今回もダメか…。
そう思った次の瞬間!ワレワレは目を疑った!
セキが泳いでこちらへ向かってくる!
「みなしごのテーマ」がいつしか「ロッキーのテーマ」に代わった!
こうして、セキ隊員は「遠泳者=ロング・スイマー」の称号をこの女木島の海でついに勝ち得たのであった。(パチパチパチ…)
なお、砂浜から海に浮かぶその浮き台までの距離は約15m程度だったことを付記しておく。 |