釣り閑話7

アメリカでモーターボート

 日本では昔、昔、今でもかな? 小型船舶の免許がモーターボートを操縦するのに必要です。四級小型船舶と言うものですか...。取得するのに確か10万円近くかかった記憶があります。今でもそうですか? 私の場合、20年以上前に取得したのですが、こちらに来てから全く更新手続きをしてなくてもう免許失効状態と思います。

 アメリカではドライバーズライセンス、つまり自動車の運転免許証があればモーターボートの免許は私の経験した地域では必要ありません( おそらくアメリカではほとんどの地域で要らないと思います )。自動車免許証があればOKです。

 ボートの操縦練習も必要とあれば、ボートを買ったディーラーのショップの方と一緒に湖に行って操作方法を聞いて終わりです。別に聞かなくても自分で操作手順を知っていれば買ったその日からでも使えます。ジェットスキーもこちらでは小学生が乗っています。ただし最近事故が多いので少し規制がかかりそうですが、それでも近くの湖では子供が親と一緒に並んでジェットスキーに乗って楽しんでいます。これが良いのかどうか地元で聞いてみてください。 あくまでも私の観察結果です。

 余談ですがオートバイの運転、アメリカでも免許が要ります。試験方法ですが、まずテンポラリー( 仮免 )のオートバイ免許をDriver Licenseの事務所で筆記試験( 場所によっては英語版しかないので御注意  )に合格すると発行してくれます。仮免許中は昼間だけ乗れます。そしてオートバイに自分で慣れるまで、私の地方の場合3ヶ月必要とされました。つまり3ヶ月過ぎないと本免許の試験を受けることができないのです。 

 さてその練習期間を過ぎるとやっと実技試験に行けます。日本と違って自分の乗っているオートバイを試験場に持っていきます。こちらではハーレーがやはり多いのですが、モトクロス、ロードレーサータイプ、中には馬鹿でかい三輪の大型バイクを持ってくる変な人もいます。排気量は問われてなく、250ccクラス( こちらではあまり見ませんが )から1200ccクラス以上の大型バイクを各自が自分で試験場まで乗ってきて、試験が始まるのを待っています。私の場合883ccのロードスターで試験に臨みました。

 試験は日本と比べると驚くほど簡単です。直進、スラローム、急カーブ、急制動しかありませんでした。ある女性は大型のハーレー( おそらく1000cc以上 )で試験に臨んでいました。彼女の場合、直進は良かったのですが、スラロームではほとんどの三角標識を乗り潰し、急制動では何メートルもオーバーランをしてしまいました。当然合格発表の時には呼ばれませんでした。

 彼女の応援団は子供からおばあさん、おじいさん、そしてだんなさんと見られる人たちがみんなバイクで来ていて、試験の始まる前からたいへんな盛り上がり方で、試験の前にも何回も練習していました。見ている私達にも彼女の合格は一家の一大事のように映りました。

 実技に合格すると各自に 「Certificate」 つまり合格書が発行され、これをDriver Licenseの事務所に持っていけばその日に本免許が車の免許証の欄に記入されます。これでオートバイの運転はできます。

 さて落ちた女性はどうなったのでしょうか。落ちたと同時に一緒に受けていた人たちからブーイングです。つまり試験方法はその日の朝、試験の始まる10分前に簡単な説明が口頭であるだけです。彼女は運転が下手なのではなく、単に試験にあがっていただけなのです。これは試験会場で事前に彼女の練習を見ていた人( 私を含めて )は全員知っていました。そして家族の落胆の様子。しばらくすると試験官が彼女を再び呼び、再挑戦の機会を与えました。やはり少しぎこちない運転でしたが、結果はOK。合格です。

 これを見た私は日本での免許制度の不思議な点に気がつきました。ボートにしてもオートバイにしても免許があるから乗れるとは限らないのです。200馬力以上で湖面を時速100km以上走れる機械、オートバイでも時速200km以上走行可能な機械。これは単純に免許制度を難しくしなくても、家族をボートの横、オートバイの後部差席に乗せて走ることの多いこの国の人たちは免許制度以上に自分で安全に対して気を使っていると思いました。中には少々うまくても試験でとんでもない荒っぽい運転をする人もいましたが、そういった人は試験官に落とされてました。もちろんブーイング無しでした。

 

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