暮らしの歳時記
∞∽∽∽10月のこと ∞∽∽∽
●松茸 秋の味覚の王者は、少なくとも値段の高さからいえば、だれが見ても松茸ということになるだろう。松茸は主として、赤松林の落葉の堆積した湿った土地に自生する。主産地は近畿,中国、信州、中でも京都が有名。同じ松茸でも京都の丹波に産するそれは、軸が太く、香りも一段といいようだ。いちど心ゆくまで味わいたいものだ。
「香り松茸味湿地茸」 で、松茸は香りがいのち。ありったけの松茸を全部焼いてしまい、セロハン紙に包んだのをさらにアルミフォイルで密封し、これをポリ袋に入れて冷凍すれば充分に翌年まで香りが保つというが、・・・なかなかこれが出きるほどお目にかかれない。
●秋刀魚 秋刀魚は七輪で盛大に煙を上げて焼きたい。焼き立てに青い蜜柑をしたたらせ、大根おろしたっぷりで、醤油だけは本醸造のいいものを使って食べる。なんといってもこれが一番。太平洋の秋刀魚は北の海から南下して、房州沿岸にかかる頃が一番脂がのって旨い。秋刀魚の群れはやがて師走に入ると大島沖を回り、伊豆半島を南下し、3月から4月には紀州沖に姿をあらわす。しかし暖流圏に入ってからの秋刀魚は脂肪がなく、焼いてもジュウともいわない。それゆえ古来、関西ではまずい魚の代表のごとく蔑視されてきた。
<茸の百科>
キノコは菌の仲間であり、カビと縁が近い。くもの巣のように細い「菌糸」とよばれるものが本体で、胞子を作って繁殖しますが、この胞子を作る器官である子実体が大きいものをキノコ、小さいものをカビといっている。植物にたとえるなら、菌糸は根、茎、葉に相当し、子実体は花、胞子は種子のようなものです。
●キノコの採取
・ 針葉樹では、マツ、カラマツ、モミ、トウヒ、ツガなどが菌根性キノコと共同生活をする木なので、これらの木の下にはキノコが多く、しかも大形ですぐれたキノコが生える。
・ 広葉樹でキノコと菌根を作る木は、ナラ、クヌギ、クリ、ブナ、ハンノキ、シラカバ、シナノキなどの仲間です。平地ではいわゆる雑木林、山ではブナ林やシラカバ林などがキノコが多いと言えます。
・ 毒キノコの見分け方 日本で一番恐ろしい毒キノコは、「ドクツルタケ」です。ひだがあるキノコの中では形が最も複雑で、かさ、茎、ひだのほかに、茎の中ほどに鍔が、茎の根元に袋状の壷があります。壷があるのは、猛毒キノコが多いテングタケ属の特徴ですから、キノコを採る時は茎を根元から採り、壷があるキノコは絶対に食べないことです。