よぉ〜〜〜〜すろ〜〜〜〜ぉぉぉ

午前6時、鏡の上をゆべるように船はゆっくりと出航した。

船尾に陣取り最新鋭メインエンジンを操る機関手兼、甲板作業員兼、船長兼、伊予組第4第

組長のクラゲさんは、気持ちよさそうにタバコをふかしていた。

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船首のほうには先日愛媛の豊貝でイガイによる落とし込みで初の50.5CMの年無し

チヌを釣った現在絶好調のしゅうさん

次席が、この場所で64CMの石鯛を外道で釣り初代組長も現在は鉄砲玉の毛利さん

その後ろが航希の総勢4名の大勢力伊予組の船出だ。

空は快晴!風は微風!餌はドッチャリ!で爆釣は約束されたようなものではある

が、万が一を心配して

「今日は若潮ですから、釣れなくても腕のせいじゃないっすよねぇ」

「ほ〜ら、船も少ないし渡船屋のオヤジも良いこと言ってなかったし・・」

とボウズ防護ネットを張るメンバー達。

そんな心配をよそに船はアッという間に目的ポイントに到着。

直ちにしゅうさんと航希が二手に分かれ船を固定する。

しゅうさんは早くも出撃体制に入る。船専用竿に上カゴ仕掛けで

「ワレ イチバンテイ シュッパツ イタシマス」

次に毛利さん、同じく船専用竿に水深計測装置の付いたリールでサブマリンカゴ

「ワレ ニンムカンコウノタメ ミゴトニ チッテミセマス」

次が航希ルアー用の竿にサビキ仕掛けのインチキ仕掛け

「ナンカイノ ナミマノウエニ タダヨイテ ワレ ナキヌレテ イソメトタワムル」

次にすぐクラゲさんのハズだがなかなかテイクオフしない?ハテ?振り向くとなんと

いっぽ〜〜ん(サビキ仕掛け)にほ〜〜ん(ズボカゴ仕掛け)さ〜〜んぼん(ハゲ専用

仕掛け)を作って行くではないか?

それを見て負けじと航希としゅうさんが2本目の竿をを準備しなんと4人で8本の竿を

狭い船上で出すという非常事態に陥ってしまった。

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まず最初にヒット?したのは我らが航希

まったくないアタリを見逃しつつも見事にカラコギをゲット!先日関東のますちゃん

と共に「日本カラコギ党」を結成し、初代党首となった私に早速の表敬訪問と

いったところであろうか?しかし私はこのカラコギに「しらないからさわんないでよ

と追い返していたら党員から反感があってチクリと刺されてしまった。

激痛が襲うかと思ったがやっぱり体内で免疫が出来ているのかその後痛みは感じなかた。

2匹目もカラゴギ。しかしこの後このカラコギ2連発が重大な結果に影響を及ぼすこと

に誰一人気が付いてなかった。

目の前の海中にはヒラアジの体長15cmくらいの子供が湧いて騒いでいるが、われらの

本命は勿論マダイなので目もくれず、水深約35m位に向かって仕掛けを落とし込む。

小魚には目もくれず・・まったく相手にせず・・と言ってる間に

4人の竿は少しづつ上がって、表向きは「家族の土産に」本音は

「ひょっとしたらこれで伊予組の組長に」とヒラアジを狙う。

しかしこのヒラアジ挿し餌には見向きもせず、撒き餌だけを食べていくというなんとも

賢いただ者ではない奴達だった。

そんな賢いヒラアジがパッとちったと思ったら、なにやら40〜50cmくらいの物が

泳いでいる。

クラゲさん

「おっ アレなんじゃ? ヤズかなぁ?」

「いや!ありゃシイラでしょう ちょっと狙ってみよう」と毛利さん

「そんあ〜 水面のペンペンシイラをサビキで釣れるわけ・・・」

航希が言っている間に

「やったぁ〜 つれちゃったぁ〜」やっぱりアンタはスパーゲドラー

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一騒ぎした後は 無風ジリジリ攻撃 潮マッタク動かず攻撃で2時間3時間と過ぎてく。

ひょっとして・・まさか・・「カラコギ2匹で伊予組の竿ガシラだったら」

と少し嬉しいことが頭を過ぎる。

と、近く船から歓声が上がってタモに収まったのは50cmはあろうかというマダイ

だった。

「おっしゃ〜 おるでぇ〜」「やる気でたぁ〜」

と気持ちを新たに仕掛けを投入する。

直後「来たぁ〜」とも「釣れたぁ〜」とも言わずクラゲさんが35cmくらいの

マダイタモですくっていた。

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「ありゃ?クラゲさん釣れてるぅ」と毛利さん

「それで竿ガシラになってもビールのドーピング検査違反で無効ですからね」と反撃

この間にヒラアジ2匹をゲットし小物狙いに走っていた私も

「やっぱり マダイだぁ〜」

またまた釣れない我慢の時間が過ぎる。

こんな時は電話攻撃だぁ〜と毛利さんハマダンさんに電話をかけるとなんとハマダン

さんは今まさに北海道に新婚旅行に出かける途中だった。

「釣れるまで出ませんからねぇ〜」と受話器に聞こえるように大声で言う。

と毛利さんが電話を切った途端に私の携帯に電話がかかり

「ヒヒヒッ 釣れたら電話に出るなんて言ってたら声聞けないよぉ」

そんな間に一応完竿予定の12時が過ぎるが誰も帰るとは言わない。

私の仕掛けも縺れてしまって、毛利さんとクラゲさんのどちらかかの仕掛けを頂くこと

になったが、このときの毛利さんの仕掛けをチョイスした私の決断が重大な結末

演出するのである。

12時半 1時 と時間が過ぎた頃 私の竿にアタリが・・

「来たぁ〜 来たぁ〜 うれしぃ〜」と全くやりとりなどしないゴリ撒きで上がって来た

のは31cmのマダイ

「よっしゃ〜!地合だ地合!」

すぐ後に毛利さんの竿がグンッと曲がる強烈な引き!

しかし魚の姿を見る前に仕掛けの方が値を上げてしまった。

その余韻を引きずる事なく しゅうさんの竿がギグググッと曲がる。締め込みも凄い。

「こりゃ 大物だぁ〜」みんなの目も釘付け「ガンバレ〜」

毛利さんタモタモ」と大騒ぎ。

2〜3分後のやり取り後あがってきたのは41cmのシマアジ

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「アジィジ!アジ!見つめあってぇ」と毛利さんの歌。

「しゅうさん 写真、写真」シャッターを押そうとカメラを向けた時

ガタンと音がして「こうきさ〜ん」とクラゲさんが私の竿を持っている。

「あっ すいません 竿、蹴飛ばしました?」

と言いながらまだシャッターを押してなかったので左手で竿を持ちつつ右手でシャッター

を切る。

と左手からグググッと手応えが・・

クラゲさ〜ん 魚いるみたいですよぉ」とのんびりきくと

「そうよぉ〜 竿持って行かれて海に飛び込みそうだったんだからぁ」

「それなら人の写真どころでない!でも重いけど引かないなぁ〜」

グングン道糸を撒く。「なにがでるかな?なにがでるかな?」

引きがないので余裕でゴリ撒きで撒いてユラリと上がってきたのはマダイだ

しかもなかなかデカイ!

「ヤッタァァァァァ こりゃ〜 デカイでっせぇ」

航希さん〜 それ私があげた仕掛けでしたよねぇ〜」と悔しがる毛利さん

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嬉しさのあまり検寸もせずクーラーに入れるもコレが後の疑惑の一匹騒動

なる。

これでまた時間延長!私は早く押さえの切り札を出して逃げ切りたいのだが勝ち麻雀の

法則で私から帰るとは言えない。

でもまあこれで余裕の竿ガシラ決定だろうと冷静にタバコを吸ってハマダンさん

メールを送る。「大物マダイゲット!組長リーチ(^^)v」

このときしゅうさんが不吉な発言

「そう言えば、一昨年も昨年の最後に大逆転でしたよねぇ」

「そうだ そうだ」と伊予組のメンバーは航希の組長に疑問を持っているようだ。

まもなく 私の竿に大きなアタリ

「よっしゃぁ〜 最後も私だぁ〜 組長決定!ぜっこうちょぉぉぉ」

と叫んだ途端に竿が大きくしなりハリスがブチリと切れてしまった。

「くっそぉぉ〜 アレは90cmのマダイだったぁぁ」

でもまあこれで完竿なら判定でも間違いなく、「竿頭の栄誉」と頭のスーパーコンピュター

が最終計算に入った時、クラゲさんの竿がひん曲がった。

「うっそぉぉぉ」

クラゲさんは鋭い引き込みも「太ハリス ゴリ撒き党」の党首として凌ぎ

「コレはシマアジでしょう。」と余裕。

私は心の中で

「コレがマダイならかなりデカイ・・シマアジであってくれぇ」と願う。

ユラリと出てきたのはマダイの姿。しかもデカイ!

「ぎゃぁ〜!!!やられた」と思った。しかしデカイのはデカイが何かが違う。

「ここここれはクロタイだぁ!!!!!!

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まさか?ここにきてクロタイが来るとは! しかも検寸で47cm!最後の最後に大逆転

だろうか?にわかに竿頭決定に暗雲がかかって来たと思ったら、ホントに空模様も怪しく

なりカミナリまで聞こえてきた。

「こりゃ やばいですねぇ 完竿しましょうか」と午後3時完竿!

帰る道すがら「伊予組組長認定委員会」が開かれ

「マダイ以外は外道だ!」とする意見に対し

「伊予組は外道と本命とを差別しない方針ではなかったのか」

と活発な論議が交わされ一発触発の危機状態に陥ったがクロタイとマダイでは差がなく

航希のマダイを計った上で組長決定すると話がまとまった。

駐車上に帰り早速マダイの検寸 クラゲさんのクロタイ47cmに対し

航希のマダイ47cm! 同寸だぁ〜!

「これは疑惑の一匹だぁ〜 きっとシッポを伸ばしたに違いない」

とした与党に

「そんなことはない!氷による身の締まりに1cmはちじんだに違いない」

とする野党の攻防は夜を徹しての様子だったが

「そうすれば・・総枚数ですなぁ」の毛利さんの提案に納得

「クロタイ1匹にマダイ3匹にヒラアジ1匹」の計5匹のクラゲさんに対し

「マダイ2匹 ヒラアジ2匹 ハゲ1匹」の計5匹の航希

またまた同点!これでは第三者による諮問委員会を設立か?と皆が思っていた時、航希

アッと閃めいた。

「そうだ!!私には党員がいた。外道を数に入れるなら私は2匹のカラコギを数に入れます」

まさに数の論理!こうしてカラコギ党員のおかげで暫定ながら

伊予組第5代組長には「航希」が襲名にあいなった。

しかしなおもこれに不満を持つ伊予組のメンバーは

「秋の関アジ関サバ、ウハウハ釣行までの限定!ですからね!」

と念を押すのであった。

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その夜八幡浜市の夜空には第五代組長就任を祝うが盛大にあがった。

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